日本教育工学会論文誌
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教育実践研究論文
専門教育で身につけた問題解決スキルの汎用性の検討
遠い転移に着目して
小野 和宏松下 佳代斎藤 有吾
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2023 年 47 巻 1 号 p. 27-46

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抄録

本研究の目的は,専門教育で身につけた問題解決スキルが汎用性をもちうるかを明らかにすることである.PBL カリキュラムで口腔保健・福祉分野を学んでいるX 大学歯学部3年生を対象に,まず問題解決プロセスの習得度をパフォーマンス評価により直接評価した.ついで,そのうちの15名を対象に,専門教育で身につけた問題解決プロセスの理解度と日常場面への適用に関して学生インタビューを行った.その結果,専門教育で問題解決プロセスの理解度・習得度が高まると,そこで獲得した問題解決スキルは専門教育から遠い日常の場面へも転移しうることが示唆された.また,問題解決プロセスの理解度・習得度を高めるうえで,PBL での協調学習や学習課題の設定・情報探索が効果的である可能性が示された.これらの結果は,専門教育で身につけた能力が汎用性をもつ過程を例証している.

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© 2023 一般社団法人日本教育工学会
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