日本教育工学会論文誌
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小学校教師の用いる指導方法と児童の動機づけ,学習方略,及び学力との関連
相良 雄一郎清水 優菜福富 隆志
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ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 49050

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抄録

本研究では,教師の用いる指導方法と小学5・6年生の児童の学力,学習方略,動機づけの関連をマルチレベル分析によって検討した.その結果,マルチレベル相関分析ではいずれの指導方法もテスト得点と有意な関連を示さなかったものの,パス解析では学級レベルにおける複数の有意なパスが示された.具体的には,授業の目標や課題を明確に伝えるといった「目標設定」が児童の算数と国語のテスト得点と正に関連し,繰り返し教えることを徹底するといった「習得指導」が両テスト得点に負の関連を示した.また,子供たちの見方・考え方の可視化といった「見方・考え方支援」は,児童の「柔軟的方略」を介して算数のテスト得点と負に関連を示した.したがって,様々な要因を統制した上でも教師の指導方法の一部は児童の学力や学習方略などと関連し,特に目標設定が肯定的な影響をもつ可能性が示唆された.

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