日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
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LB膜の構造・機能制御
松本 睦良
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1996 年 45 巻 12 号 p. 1311-1319

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抄録
LB膜の構造と機能を3種類の方法を用いて制御した。最初の方法では, トリガー分子としてヘキサトリアコンタンを用い, 非両親媒性ポルフィリン分子の配向と会合体構造を制御した。トリガー分子なしでは, ポルフィリンは基板に対して傾いた配向をとるのに対し, トリガー分子の存在下ではポルフィリンは基板に対してほぼ垂直の配向をとった。2番目の方法は, ポリイオン錯体形成を利用するものである。ポリカチオン種により, アゾベンゼンLB膜の構造と光異性化反応を制御できることが分かった。最後の方法では, アゾベンゼンの光異性化反応を利用した。光異性化反応はLB膜の構造の変化をもたらし, 導電率のスイッチングと共存するシアニン色素の会合体の変化をもたらした。
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