抄録
本研究の目的は,次の問に答えることである:子どもの学習を改善するために,認知研究をどのように活かすか。本研究の結論は次の通りである:子どもの望ましくない状態を望ましいものに変えるために,認知研究の理論をもとにして規範的な水準を設定するという活かし方がある。この答えを導くために,II章では,学習の改善への認知研究の活用に関して一般的な留意点を指摘する。III章では,認知研究の活用の例として,学校数学における説明の水準設定の概要を示し,認知研究の活用として水準設定の長所と短所を指摘する。IV章では,本研究の結論と残された課題を示す。