東日本大震災の津波で被災した JR 気仙沼線・大船渡線は、鉄道と同等の速達性・定時性を確保し、復興まちづくりの進捗に合わせた地域の交通手段確保を図るため、線路敷を専用道化した BRT 仮復旧がなされ、BRT 化決定後も専用道整備が進捗し概ね完了している。本論文では、気仙沼線 BRT を対象に、BRT 専用道の整備推移と運行時分の関係及び鉄道時代とのダイヤ比較による速達性確保の検証と、運行開始時からの全運行実績データを活用した定時性確保の効果を定量的に検証した。その結果、専用道の整備効果が発揮されるのは、鉄道時代の速度が低い区間、凍害・雪害等による渋滞区間に整備する場合である一方、一般道へのアプローチ箇所が増えると定時性に影響を及ぼすことが分かり、自然災害に伴う鉄道復旧に際し BRT を導入する場合には留意する必要がある。