抄録
Theileria sergenti感染仔牛を用い, 感染にともなう末梢血単球の活性化とパラシテミアの抑制について, 単球のルミノール依存ケミルミネッセンス反応とFcレセプターを検出することにより実施した. 単球の活性化は原虫寄生率のピークに先行して認められたが, この活性は原虫の増殖にともない低下した. 4頭の感染仔牛をプレドニゾロン処理したところ, 3頭では単球活性の低下にともない原虫寄生率の上昇が認められた. したがって単球の活性化とパラシテミアの抑制に関連のあることが明らかとなった.