抄録
超音波ガイド下肩関節後方穿刺による関節内注射後にMRAを施行し,その正確性について検討した.対象は,肩関節前方不安定症の精査のためMRAを施行した,150例,179肩(男性160肩,女性19肩,平均年齢20.5歳)である.関節内注射は全例,同一医師にて施行した.超音波画像にて肩関節後方の上腕骨頭と関節窩を描出したのち,その間隙に23Gカテラン針を交差法にて穿刺し,1%リドカイン塩酸塩注射液12mLを注入した.その後撮像したMRI T2強調像の水平断像にて関節内造影および関節外への漏洩状態を,完全注入:関節外への漏洩なし,一部漏洩:関節内造影良好だが一部回旋筋腱板外に漏洩,完全漏洩:ほぼ関節外へ漏洩し関節内病変の同定困難,とし,注射施行医師とは別の医師2名で評価した.結果は,完全注入:163肩(91.0%),一部漏洩:10肩(5.6%),完全漏洩:6肩(3.4%)であった.超音波ガイド下肩関節後方穿刺は正確かつ簡便な関節内注射方法と考えられた.