マーケティングジャーナル
Online ISSN : 2188-1669
Print ISSN : 0389-7265
特集論文 / 招待査読論文
デジタル社会におけるブランド戦略
― リキッド消費に基づく提案 ―
久保田 進彦
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2020 年 39 巻 3 号 p. 67-79

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抄録

デジタル化は現代の消費環境を特徴づける重要な要素の1つである。社会生活や経済活動の各所にデジタル技術が用いられることで,消費環境は大きく変化している。それではデジタル化が進展する中で,企業や組織のブランド戦略はどのような方向を目指すべきであろうか。本研究ではこうした問題意識に基づき,Bardhi and Eckhardt(2017)によって提示された「リキッド消費」を鍵概念としながら,デジタル社会におけるブランド戦略について俯瞰的に検討していく。具体的には,まずKubota(2020)における議論を引き継ぐかたちで,リキッド消費をブランド消費行動の観点から再検討する。そしてここから,文脈への適合と消費の手軽さがもたらす心地よさの重要性を指摘する。つづいて「裾野を広げる戦略」と「生活の中に溶け込む戦略」という,リキッド消費に対応した2つのブランド戦略を提案する。そして最後に,研究全体を振り返るとともに,限界点や今後の課題について議論する。

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© 2020 日本マーケティング学会
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