日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
ブナシメジ育種における小型菌床を用いた形質評価の有効性
上田 景子 江口 雅音大曲 恵美嶋谷 頼毅森 康浩
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2022 年 30 巻 3 号 p. 129-134

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抄録
ブナシメジ<i>Hypsizygus marmoreus</i>育種を省スペースかつ短期間で行うため,慣行の15%の容量の小型菌床を用いた子実体形質評価の有効性を検討した.小型菌床の培養条件を検討したところ,培地はスギおが粉を主体とする培地がコーンコブミールを主体とする培地より,培養温度は25℃培養が20℃培養より早期に子実体を形成することがわかった.この培養条件を用いた小型菌床にて18 - 22株のブナシメジを栽培した結果,生育所要日数とビンあたり収量は,小型菌床区と慣行区との間にそれぞれ<i>r</i> = 0.73と0.79の有意な相関関係がみられた.さらに,菌傘は両区で同じ形状区分に分類され,特筆すべき特徴も一致した.小型菌床は慣行菌床に比べて子実体形成までの期間を1 カ月以上短縮できることから,栽培における重要な形質をより早期に推定するのに有効と考えられた.
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2022 日本きのこ学会
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