抄録
アルコール耐性プロテアーゼを生産するきのこ類を選抜するために,米培地で76株のきのこ類を培養し,20%エタノール存在下における総プロテアーゼ活性を測定したところ,アラゲキクラゲSKB074(4.46 U / L),キタキクラゲSKB073(4.03 U / L)など10株の菌が,市販米麹(1.46 U / L)より高い活性を示した.これらの株を用いて培養条件の検討や予備的試験製造を行い,味や香りの観点からコムラサキシメジ SKB010,キクラゲ NBRC100150を選抜し,豆腐ようの仕込みを行った.その結果,コムラサキシメジを用いて14 ~ 28日発酵させた豆腐ようにおいて比較的テクスチャー試験の各パラメーターが市販豆腐ように近いものとなった.コムラサキシメジの豆腐ようは,癖のある味・香りが少なく,用いる酒類や調味料次第では新たな特徴を持つ豆腐ようとして製品化できる可能性が考えられた.