平成23 年東北地方太平洋沖地震によって発生した津波により,東北地方から関東地方の沿岸部では温室やパイプハウスなど園芸施設の損傷や倒壊,土砂や漂流物の堆積,土壌の塩類集積などの被害が生じた.また,内陸部では地震動による園芸施設の倒壊や損壊,また,停電や断水により環境制御装置や灌水装置が機能しなくなり,園芸作物の枯死や生育障害が生じた.本稿では,東北地方太平洋沖地震により被災した園芸施設の事例と,早期の復旧・復興に向けた取り組みを紹介する.また,わが国は地震だけではなく,台風や大雪などの気象災害も多発しており,施設園芸では施設構造の強化やライフライン停止に対応した事業維持計画(BCP)の確立が喫緊の課題である.