農研機構研究報告
Online ISSN : 2434-9909
Print ISSN : 2434-9895
ISSN-L : 2434-9895
原著論文
赤大豆新品種「ふくあかね」の育成とその特性
大木 信彦 高橋 将一高橋 幹河野 雄飛小松 邦彦
著者情報
キーワード: 赤大豆, 九州, 地域特産
研究報告書・技術報告書 フリー HTML

2024 年 2024 巻 19 号 p. 17-

詳細
抄録

「ふくあかね」は,2005年秋に独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター作物機能開発部大豆育種研究室(現 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター暖地水田輪作研究領域作物育種グループ)において,九州地域での栽培に適する赤大豆品種の育成を目標として,大分県で収集された在来の赤大豆「竹田在来87E」を母に,晩生の大粒黄大豆育成系統「九交980-11」を父として行った人工交配から育成された系統であり,2022年に品種登録された.「ふくあかね」は西日本の主力品種「フクユタカ」と比較して粒が大きく,種皮は“褐赤”に分類される.「ふくあかね」は「フクユタカ」と比較して収量が低い,青立が多く,倒伏に弱い等の欠点があるが,初めて品種登録された赤大豆で,2022年には32 haの作付け実績があり,生産面積が徐々に拡大している.

著者関連情報
著者は自身の論文の著作権を保持し、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構に対し農研機構研究報告からの論文の出版を許諾する。
前の記事 次の記事
feedback
Top