日本食品科学工学会誌
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研究ノート
簡便なαグルコシダーゼ抑制活性測定法 : 抑制曲線の傾きを用いる方法
八巻 幸二森 隆
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2006 年 53 巻 4 号 p. 229-231

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抄録
血糖値の気になる人に対する食品の成分として,αグルコシダーゼの抑制活性が有効と考えられる.この活性を持つ食品の探索において,有色試料の測定に汎用できる,簡便な測定法を開発した.吸光度直線の傾きをその活性の指標として96穴マイクロプレート用いた簡便な測定法を考案し,お茶等の飲料のαグルコシダーゼの抑制活性の測定に応用した.その結果,用いた試料の内で,桑茶は最も強力な抑制活性を示し,次にグワバ茶,市販の緑茶に関しては多少の抑制活性が期待されるがそれほど高いものは確認されなかった.コーヒーに関してほとんど抑制活性はないと考えられた.桑茶試料を用いて,実験内外の誤差を求めた結果,非常にその値は小さく,信頼できるものと考えられ,抑制活性のないコーヒー試料を用いボグリボースの添加実験を行った結果良好な直線関係が求められ,十分に測定に耐えられるものと考えられた.この方法は有色の飲料等に応用可能な簡便で迅速なαグルコシダーゼの抑制活性の測定に有効であると思われる.
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© 2006 日本食品科学工学会

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