日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
夏蜜柑果肉中のナリンギン
中林 敏郎
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

1962 年 9 巻 1 号 p. 24-25

詳細
抄録
加熱による夏蜜柑の苦味増加の原因を,明らかにするために実験を行なった結果,(1) 果肉のナリンギンの40~70%が不溶型である。(2) 加熱により不溶型ナリンギンが可溶化することを,Davis法,紫外部吸収スペクトルおよびペーパークロマトグラフィーを用いて確かめ,苦味増強が溶解型ナリンギンの増大によることを明らかにした。(3) 果肉を60~65℃で8分間処理すれば,肉質をそこなうことなく全ナリンギンの90%を可溶化できることを確めた。
著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top