日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
変異原物質による誘発SOS反応に対する大豆食品抽出液の抑制効果ならびにイソフラボン含量
清澤 功松山 惇新井 千秋瀬戸口 達哉
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

1995 年 42 巻 10 号 p. 835-842

詳細
抄録
大豆および大豆食品のメタノール抽出液を調製し,MNNGおよびTrp-P-1によるSalmonella typhimurium TA 1535/pSK 1002の誘発SOS反応に対する抑制効果を調べた.また,同抽出液のイソフラボン含量を測定した.大豆および豆乳抽出液は,変異原物質によるSOS反応をほとんど抑制しなかった.発酵食品の抑制率は,未発酵食品より高かったが,納豆および醤油は未発酵食品の場合と変わらなかった.抑制率の高かったテンペおよび味噌抽出液では,ダイゼインおよびゲニステインを多く含有した.一方,抑制率の低い未発酵食品,醤油および納豆抽出液では,イソフラボン配糖体を多く含有した.また,発酵豆乳の抑制率は,LactobacillusbulgaricusまたはStreptococcus thermophilusの単独培養では低かったが,Bifidobacterium longumの単独培養およびこれら3菌種の混合倍養では高かった.
著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top