日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
ブロッコリー乳酸菌飲料の最適製造条件の検討
野菜入り乳酸菌飲料の開発(第1報)
大庭 理一郎飯尾 雅樹
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 47 巻 5 号 p. 384-389

詳細
抄録

ビタミンCを豊富に含み,抗酸化作用及び抗変異原作用があると報告されているブロッコリー粉末を原料とした乳酸菌飲料の開発を行うため,乳酸菌の選抜,原料濃度,殺菌条件及び発酵条件の検討を行った.この結果,乳酸菌はStreptococcus lactis subsp. cremoris H-61を用い,ブロッコリー濃度,脱脂粉乳濃度,黒糖濃度及び上白糖濃度を各々3.2%,5%,4%,5%で仕込み,70°C⋅15分で殺菌した後,30°C⋅36h前後で発酵すると官能的に良好な飲料が試作できた.
また今回作成した乳酸菌飲料は牛乳と同程度のカルシウムと約3倍の鉄(0.3mg/100ml)を含み,一般の乳酸菌飲料成分にはみられないビタミンC(1.9mg/100ml)が含まれていた.よって無機成分が多く,栄養価の高い乳酸菌飲料が開発できた.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top