オレオサイエンス
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総合論文
現在のキャノーラ (Brassica napus L.) 育種の最先端
Tom KUBIKChibwe CHUNGUSara FREEMANBruce MURRAYPat CORBETTSteve THOMPSON生稲 淳一
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2001 年 1 巻 8 号 p. 835-840,822

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抄録
キャノーラ品質を有するBrassica napusは, 人と家畜の両方の主要なエネルギー源となっている。その登場以来, キャノーラの価値は, 高い油分含量, 良好な脂肪酸組成, さらに繊維などの非栄養素の低減のような望ましい特徴を有する多様な品種の開発を通じて向上し続けた。花粉培養, 胚の回収そして遺伝子マーカーを含むバイオテクノロジーによるアプローチは, より優れた育種系列の開発に広範囲の方法を提供した。新奇な特徴の導入によって, 安定したハイブリッドシステムや除草剤に耐性のある品種の開発に至った。ハーフシードセレクション法を使用することで, (高オレイン酸, 低リノレン酸, 低飽和脂肪酸のキャノーラとなる) 脂肪酸組成の改変を伴う系統の同定を容易にした。産業界の挑戦は, 栄養学者による継続的な評価はもちろん, 消費者と食品産業の要求の変化によって継続して進められるはずである。
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© 2001 公益社団法人 日本油化学会
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