抄録
かさ高い有機陽イオンと陰イオンを組み合わせた塩は融点が低く, 低温でも溶融状態にあり, イオン液体とよばれる。イオン液体には不揮発性・不燃性・広い電位窓・高い熱安定性などの溶媒としての利点があり, イオン液体は無機ナノ材料の調製, 分離操作, 有機合成反応, 電気化学反応, 触媒反応などのための溶媒として注目されている。コロイド・界面化学の分野でもイオン液体を取り扱った研究が盛んになりつつある。本稿では, コロイド・界面化学におけるイオン液体に関連した研究の動向を概観するとともに, イオン液体巾における界面活性剤分子の振舞いについて現在までに得られた知見を概説する。