オレオサイエンス
Online ISSN : 2187-3461
Print ISSN : 1345-8949
ISSN-L : 1345-8949
総説
シクロデキストリンを用いる糖認識センサーの開発
早下 隆士
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 13 巻 3 号 p. 117-122

詳細
抄録
糖はその構造の多様性および生命過程における重要性から,水中における簡易,迅速かつ選択的な識別が重要課題となっている。そのため,現在様々なセンサーが開発されている。なかでもボロン酸は糖などのジオールと共有結合性の環状エステルを形成することが知られており,糖認識センサーを設計する上で重要な官能基となっている。本稿では,フェニルボロン酸の応答原理と糖選択性,および多点でのグルコース認識の重要性を紹介する。また,ボロン酸型蛍光センサーとシクロデキストリン(CD)の組み合わせを用いた超分子型化学センサーの設計について,CD複合体および化学修飾CD複合体の糖認識機能を中心に解説する。
著者関連情報
© 2013 公益社団法人 日本油化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top