オレオサイエンス
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特集総説論文
糖転移化合物による難溶性化合物の溶解性改善
内山 博雅門田 和紀戸塚 裕一
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2025 年 25 巻 12 号 p. 531-537

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抄録

難溶性化合物では,溶解過程が経口吸収の律速段階となる場合が多いため,その溶解性を改善することは化合物の利用効率を高めるうえで重要である。糖転移化合物は,親化合物に酵素処理を施し,糖を付加した誘導体である。この化合物の興味深い点として,元の化合物に糖を1分子付加するだけで,溶解度が劇的に向上することが挙げられる。溶解度が劇的に向上するメカニズムを検討した結果,糖転移化合物は水中で分子集合体を形成し,その構造内部に化合物を可溶化できることが明らかとなった。さらに,この分子集合体構造は糖転移化合物の種類によって異なることも明らかとなった。本研究では,糖転移ヘスペリジン,糖転移ルチン,糖転移ステビア,および糖転移ナリンジンの4種の糖転移化合物について,その溶解性改善効果および経口吸収性改善効果を紹介する。

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