オレオサイエンス
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特集総合論文
フライ油の使用限界に関する研究
家庭での揚げ調理における簡便な判定方法の確立をめざして
村上 恵伊藤 知子原 知子
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2009 年 9 巻 2 号 p. 51-59

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抄録
フライ油を揚げ物に何度も使用していると次第に油脂の酸化が起こり, 風味や揚がり具合が悪くなるのみでなく, 毒性を示すようになることはよく知られている。フライ油の劣化の判定には, 粘度や酸価, カルボニル価などの測定法が用いられているが, 家庭でこれらの測定を行うことは困難である。日本調理科学会近畿支部, 揚げる・妙める分科会では, このフライ油の使用限界をどのような基準で判定するのかについて着目し, 分析機器などの設備がない家庭でおいしい揚げ物を作るためのフライ油の使用限界について, 官能検査法で評価できるかを検討してきた。その結果, これまでにフライ油の使用限界の判定として, 暫定油脂分析試験法による油の風味点数3を基準に用いることがフライ油の着色や揚げ種, 揚げ方法の違いに左右されず, 家庭での簡易法として有効であることを明らかにした。
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© 2009 公益社団法人 日本油化学会
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