2003 年 2 巻 3 号 p. 91-94
人口減少に伴い、過去30年間において22市の人口集中地区(DID)が消滅し、直近の10年間で約4分の1の市のDIDが縮小した。コンパクト化を、全市に対するDIDの人口比が増加することと定義すると、DIDの人口・面積・人口密度の増減により5つのタイプに分類できる。1990年代にコンパクト化した75事例のうち、DIDの面積と人口が増加し、人口密度が減少するタイプが43事例である。この間、DID人口の純増加数が千人以上の市は4にすぎない。コンパクトシティの概念が注目を集めているが、実例は極めて限られている。