弧立線型散逸系に対する一般論の応用として連続流体の場合を取扱う、連続系の相反定理に関して Casimir の与えた方法が使用出来る.

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格子Lがふたつの部分格子L₁, L₂にわかたれ, L₁の点はL₂の点いくつかに, L₂の点はL₁の点いくつかにとりかこまれている. L₁の各点に原子A₁がひとつづつ. L₂の各点に原子A₂がひとつづつおかれ, この配置において相隣つているA₁, A₂双方のスピンの間には反強磁性的結合か存在している. L₁, L₂は必ずしも合同な格子とは限らず, A₁, A₂のスピン磁気能率も等しいとは限らない. かゝる磁気的結晶系の自発磁気-温度曲線の様相をしらべる. この様相はL₁, L₂の構造差の変動, A₁, A₂のスピン磁気能率の違い方の変動とともに変化し, 大別して相互に異貭なみつつの場合にわかれる. 原子A₁, A₂のスピンにアイジング・モデルを用いては, 平面四角格子, 飾つき平面四角格子, 又伏見教授のいわゆる多次元モデルについて考集し, 原子のスピンにヂラック・モデルを用いてはワイス近似において論ずる.

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Gibbs によつて導入されたアンサンブル平均と力学法則とを用いることによつて, 多自由度系の統計力学の一般論が提出される. 自由度の数の2倍より少い任意の力学量の組に対して, 或る條件附確率と遷移確率とが定義できて, 一般な連続的確率過程の Smoluchowski の式が得られることが示される. 統計平衡にあるアンサンブルをとるとき, この確率過程は Markoff 型となり, dynamical reversibility の仮定の下に, 一般化された detailed balance の原理が成立つことが示される. 考えている体系に特有な或る選ばれた力学量の組に対して, Brown 運動の理論, および非可逆過程に対する Fokker-Planck の式が断熱近似の下に導かれる. これらの式の或る特殊化によつて, Kirkwood の輸送現象の統計力学の一般論で導かれた Langevin の式および Fokker-Planck の式が得られる. しかし, Kirkwood の用いた“時間平均”の概念にはいくつかの疑点があり, その操作がわれわれの立場から批判される.

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