ジャフィー・ジャーナル
Online ISSN : 2434-4702
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選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 戸城 正浩, 引寺 佑輔, 尾木 研三, 枇々木 規雄
    2026 年24 巻 p. 1-19
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/29
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    本研究では、融資の可決先のデフォルトの有無に加えて、否決先のデータも考慮した教育ローン向け信用スコアリングモデルを構築する。日本政策金融公庫国民生活事業本部の2011~2017年度の融資申込顧客の約77万件のデータ(インサンプル)を用いて、2つの評価モデルを構築し、2018~2021年度の融資申込顧客の約46万件のデータ(アウトオブサンプル)を用いて、評価を行った。信用スコアリングモデルとして、ロジスティック回帰を用いた否決評価モデルとデフォルト評価モデルの2つのモデルを構築し、データを用いて要因の違いを確認する。それぞれのモデルから算出された否決スコアとデフォルトスコアを統合した信用スコアの算出方法を提案する。さらに「否決またはデフォルト」と「非デフォルト」を判別するために、その予測と結果の適合度を評価する方法も示す。アウトオブサンプルデータに対する信用スコアを算出し、AUCを用いて信用スコアの算出方法を比較する。統合した信用スコアは、可決先のみの情報を用いて推計したデフォルトスコアを用いたときに比べて安定的にAUCが5ポイント上回り、可決先に加えて、否決先の情報をともに活用することによって、審査の効率化に貢献することを明らかにした。

  • 辻 開斗, 池上 恵太, 大里 隆也
    2026 年24 巻 p. 20-35
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/29
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    金融機関における貸出金利の設定は属人化しており、リスクに応じて金利が設定されているとは言えない。一部の金融機関では金利設定のモデルは存在するが、他行との企業の取り合いなどにより、モデルで算出される貸出金利と実際の貸出金利には乖離が生じ十分に活用できていない。また、人が金利を決めると知見やノウハウを蓄積することが難しくなるという課題がある。そこで本研究では、低金利政策下における現行金利からの変動を考察することで、どのように金利が設定されているかを解明する。分析の結果、借入企業の財務や金融機関の資金調達、市区町村単位の競争度などが金利に与える影響度合いが明らかになった。

  • 島田 耕平, 岡本 達樹, 西村 拓也, 横田 大平
    2026 年24 巻 p. 36-57
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/29
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    本論文では、米国景気後退(リセッション)を定量的に予測する新たな指標 Recession Indicator(RI)を提案する。RIは、失業率や消費動向などのハードデータに加え、中央銀行政策金利を含む多様な経済指標を特徴量とし、Random Forestsによる重要度評価と専門家判断を組み合わせて選定した上で、主成分分析により多重共線性を低減し、ロジスティック回帰で学習する構造を採用した。2000年以降の検証では、代表的な既存モデル(Sahm Rule、McCulley Indicator、Inverted YC model等)と比較して、Precision, Recall, F1スコア, PR-AUC の全てで優位な性能を示した。さらに、RIを用いた債券ロング/ショート戦略は、アウトオブサンプルにおいてもベンチマーク(バイアンドホールド)を安定的にアウトパフォームし、主成分数やロジスティック回帰パラメータの変化、特定指標の欠落にも頑健であった。この結果は、RIが景気と経済指標の関係性を適切に捉え、投資戦略にも応用可能であることを示唆する1

  • 望月 孝太郎, 田村 空生, 加唐 丈裕, 鈴木 智也
    2026 年24 巻 p. 58-78
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/29
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    上場企業の財務指標を機械学習することで,今後1年間における自社株買い行動の予測可能性を検証した.近年,自社株買いは企業価値の向上策として注目されている.その背景には,東京証券取引所による資本効率の改善要請や上場基準の見直しがある.そこで本研究では,東京証券取引所上場企業を対象に,過去の自社株買い実績と当該時点の財務指標を説明変数とし,ロジスティック回帰やXGBoost等の機械学習モデルを適用した.その結果,自社株買い行動は0.7以上のAUC値で予測可能であり,その発生メカニズムは機械学習できるほど定型的な要素を多く含むと示唆される.

    次に,この知見を株式ポートフォリオの銘柄選択に活用することで,資産運用における応用可能性を検証した.機械学習によって自社株買いの発生確率が高いと判断された銘柄群をロング,低いと判断された銘柄群をショートすることで分位ポートフォリオを構築したところ,比較的良好なパフォーマンスが得られ,伝統的なリスクファクターではモデル化できない追加的な収益機会を獲得できる可能性を確認した.

  • 水門 善之
    2026 年24 巻 p. 79-93
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/29
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    債券投資家は,市場環境の変化を見据えてポートフォリオの入れ替えを行う.市場参加者全体のポートフォリオ構成の先行きを考察する上で,QUICK月次調査が示すデュレーションのスタンスに関する情報は有用である.デュレーションとは債券価格の金利感応度を示す指標であり,投資家がデュレーションを伸ばすとは,一般に金利変動リスクを積極的に取り,より長い残存期間の債券への投資を増やすことを意味する.そのため,長期債や超長期債の需給動向を展望する上でも,市場参加者のデュレーションのスタンスは重要な役割を果たす.本研究では,債券市場参加者のデュレーション見通し情報の,日本国債利回り予測における有効性を統計的に確認した.併せて,フォワードレートや市場参加者の利回り見通しとの比較を通じて,デュレーション見通し情報の,利回り予測における有効性を示した.さらに,デュレーション見通し情報を特徴量として機械学習モデルに組み込むことで,利回り予測の精度が向上することを確認した.これらを通じて,本研究では日本国債利回り予測における債券市場参加者のデュレーション見通し情報の有効性を明らかにした.

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