ビフィズス
Online ISSN : 1884-5134
Print ISSN : 0914-2509
2 巻, 1 号
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  • 藤野 舜一, 松岡 道子
    1988 年2 巻1 号 p. 3-7
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ビフィズス菌含有製品中のビフィズス菌数測定には, 光岡によって開発された腸内フローラ中のビフィズス菌数測定法が広く適用されている.しかしながら, 本法に従って測定した場合, 試料によってはビフィズス菌数回収率が40%以下と低かったり, また, 同一試料でも測定値が大幅に変動する現象が観察された.回収率が低い原因としては, ビタミンC含有試料の場合であり, 高濃度のビタミンCが存在すると試料溶解時に希釈液pHが低下し, 希釈液中での菌死滅によりビフィズス菌数測定値が低下することが判明した.そこで, 使用する嫌気性希釈液 (pH6.4) からシステインと炭酸ガスを除去し希釈液自体のpHを7.0と高め, かつ初発希釈倍率を10倍から100倍に変更することにより, 初発希釈時のpH低下を防止でき, 回収率は70%以上に向上した.この変更した希釈方法は, 上記試料のほか, 市販製品等にも適用でき, 汎用性のあるより簡便な方法であった.また, ビフィズス菌数測定値は希釈液品温により変動し, 試料溶解液放置時, および試料を塗沫したBL平板放置時にもビフィズス菌の死滅により変動した.したがって, 精度の高い測定値を得るためには, 希釈液品温を一定にし, かっ測定操作を短時間内に完了することが必要であった.さらに, 試料溶解液を止むなく放置する場合には, 低温放置あるいは初発希釈液として牛乳を使用することにより, 放置時の菌死滅を防止し, 測定値変動を小さくすることが可能であった.
  • 露木 重雄, 山崎 省二, 上村 裕, 木村 昌伸, 川島 拓司, 上田 雄幹
    1988 年2 巻1 号 p. 9-13
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Bifidobacterium longumを無菌マウスに経口投与して腸管内へ単独定着させ, このマウスにおけるIgA抗体および総IgAの酵素抗体法 (ELISA) による測定を試みた.EIAプレートとして塩化ビニール製プレート, 緩衝液としてリン酸緩衝液 (PBS, pH7.4) を用い, 1%ウシ血清アルブミン (BSA) 溶液でプレート面を37℃, 60分間処理することにより, 小腸壁抽出液の抗B.longum IgA抗体は測定できたが, 胆汁および小腸内容物中のIgAはプレートへ非特異的に吸着し測定できなかった.そこでプレートの材質および緩衝液の検討をおこなった.EIAプレートとしてポリスチレン製, 緩衝液として炭酸緩衝液 (SCB, pH9.6) を用い, 1%BSA溶液でプレート面を処理し, かつ被験標品の希釈に用いることで非特異的な吸着は完全に抑えられた.この方法によりB.longum単独定着マウスの胆汁中の抗B.longum IgA抗体および総IgAの測定がELISAで可能となり, 宿主の腸内常在菌に対する免疫応答を解析する一つの手法が得られた.
  • 佐藤 仁, 寺本 チエ, 大内 友二, 古宮 栄三, 山田 律爾
    1988 年2 巻1 号 p. 15-17
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    獨協医大病院臨床検査部で1987年10~11月の2ヵ月間に分離した腸内細菌科の細菌177株についてOfioxacin (OFLX) を中心として8薬剤の感受性試験を検討し, 前回 (1985年) の成績と比較した.βラクタム剤系の薬剤は2年間の短期間でも感受性の低下が認められたが, OFLXでは低下傾向すらみられなかった.このことは, OFLXの特性として薬剤耐性ができにくいとされていることを支持するものと考えられる.
  • 田村 善藏
    1988 年2 巻1 号 p. 19-21
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
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