ビフィズス
Online ISSN : 1884-5134
Print ISSN : 0914-2509
3 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 佐々木 正五
    1990 年 3 巻 2 号 p. 125-134
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 関根 一則, 田付 太郎, 渡辺 恵美子, 樋田 知宏, 斎藤 実, 川島 拓司
    1990 年 3 巻 2 号 p. 135-141
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ビフィズス菌の有する抗腫瘍活性の活性本体を明らかにする目的で, Bifidobacterium infantis ATCC15697から精製全細胞壁 (Whole Peptidoglycan, WPG) を分離し, その抗腫瘍効果をBALB/cマウスの同系腫瘍であるMeth AおよびMeth1線維肉腫, およびcolon26結腸癌を用いて検討した.本研究では, 培地由来の抗原性物質の混入を防ぐため, カゼイン分解物と乳糖を主成分とする半合成培地を使用した.分離した精製全細胞壁 (WPG) は細胞壁本来の袋状の形態を保持していることが電子顕微鏡による観察から明らかとなった.WPGはMeth A 線維肉腫に対して全菌体と同等以上の抗腫瘍効果を示し, また局所投与における治療効果についても連続投与により優れた効果を示した.また, Meth1線維肉腫およびcolon26結腸癌に対しても投与量に比例して明らかな効果が認められた.以上の結果から, B. infantisの有する抗腫瘍活性の活性本体は細胞壁部分に存在することが明らかとなった.
  • 古川 裕夫, 井上 文彦
    1990 年 3 巻 2 号 p. 143-151
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Clostridium difficileが検出されず, Klebsiella oxytocaが糞便中に純培養状に検出された抗生物質起因性大腸炎患者6例の, 患者から分離された急性期のK. oxytocaと, 回復後の同じ患者の大腸上皮から単離した細胞との間にAdherence test (付着試験) を行った.対照菌 (非病原性Escherichia coli, 非病原性Proteus vulgaris), およびPBSのみの対照と比較して, K.oxytocaの上皮細胞への付着が著明であることを認めた.これらの患者の大腸病変部は, 分泌成分 (SC), IgA および粘液の減少または分泌低下を示し, この現象が菌による作用の結果生じるのか否かは不明だが, 局所免疫の見地から, 攻撃因子である細菌と密接な関係にあると思われる.したがって, K.oxytocaが純培養状に検出される抗生物質起因性大腸炎では, この菌は病態に重要な因子であると思われる.
  • 横田 悦男, 石古 博昭, 辨野 義己, 光岡 知足
    1990 年 3 巻 2 号 p. 153-161
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    VITEKシステム (Anaerobes Identification Card, 以下ANI Card) によって腸内常在嫌気性菌の菌種同定を行うために, 増菌培地, 接種菌量および同定の再現性の検討を行ったところ, 増菌培地として Brucella HK寒天平板が優れており, 接種菌液量としてMcFarland No.4以上の濃度を必要とした.この 結果より腸内常在嫌気性菌112菌株 (8菌属21菌種) の菌種同定すると, ANI Cardにより39菌株 (34.8%) が同定されたが, 34菌株 (30.4) は未同定であった.さらにANI Card中に性状パターンが見いだされない 菌株が39菌株もあった.菌種別に見ると, Bacteroides fragilis groupに属する菌株が高い同定率 (89.2%) を示したが, Eubacterium aerofaciens, Lactobacillus gasseri, L.reuteri, Clostridium innocuumおよびC. clostridiiformeはすべての菌株はANI Cardの性状パターンと必ずしも一致しなかった.さらに, Bifidobacterium および嫌気性グラム陽性球菌はANI Cardに収録されていないため, 同定しえなかった.以上の 成績よりヒトの腸内最優勢菌であるB.fragilis groupの菌種同定にVITEKシステムは優れた装置であるこ とが明らかにされたが, Eubacterium, LactobacillusおよびClostridiumの同定における確実性は認められな かった.
  • 大塚 耕太郎, 辨野 義己, 遠藤 希三子, 上田 弘嗣, 小澤 修, 内田 隆次, 光岡 知足
    1990 年 3 巻 2 号 p. 163-165
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Cryptococcus laurentii によりラクトースから生成される0-β-D-galactopyranosyl-(1→4)-O-βD-galactopyranosyl-(1→4)-D-glucopyranose (4'GLと略記) のラット盲腸内Lactobacillus, Bifidobacterium, Enterobacteriaceaeなどの菌群に及ぼす影響を検索した.7週齢のSD系雄ラット (体重約250g, 30匹) を4'GL摂取群 (15匹) と対照群 (15匹) に分け, 4'GL群は10%の4'GLを含む飼料を連続20日間摂取させた.盲腸内の各菌群の総菌数に占める割合の変動を調べた結果, LactobacillusとEnterobacteriaceaeの減少が認められた.とくにEnterobacteriaceaeの減少は著しく, 4'GL摂取10目目の対照群の約10分の1であった.一方, Bifldobacteriumは4'GL群においては10日目には増加の傾向が認められた.4'GL摂取中, 盲腸内容物のpHの低下が認められた.
  • 内田 清久
    1990 年 3 巻 2 号 p. 167-176
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
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