スクールソーシャルワーカー(SSW)が学校と協働で取り組み,子どもの問題の悪化を未然に予防する問題予防型の校内支援実践モデルをM-D&D(modified design and development)(芝野2002)を用いて開発した.フェーズ1では,校内支援と保護者ケース会議に組織的に取り組んできたSSW 10名にインタビュー調査を実施し,分析の結果から実践モデルのたたき台を作成した.フェーズ2では,フェーズ1でインタビュー調査を実施したSSWのうちの4名に協力を依頼し,ワーキンググループでの協議を経て,実践モデルのデザインを確定し,また,実践マニュアル作成に向けた手順について協議した.最後に,実践モデル開発の包括的な意義,本実践モデルにおける校内支援の視点,子どもと保護者という当事者と取り組む校内支援の実践モデルと実践マニュアルの普及の意義について考察した.