土木学会論文集G
Online ISSN : 1880-6082
ISSN-L : 1880-6082
66 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
和文論文
  • 進士 正人, 岸田 展明
    2010 年 66 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
     トンネル坑内での作業に対し,厚生労働省ではガイドラインを設置し,粉じん濃度の管理の義務化を進めており,ますます粉じんの管理が厳しくなってきている.従来,粉じん濃度計測には光散乱式デジタル粉じん計が一般的に使用されている.しかし,測定に時間がかかることや測定機毎に換算値を求める必要があることなどから,迅速かつ簡単に計測する方法が望まれている.
     そこで,坑内をフラッシュ撮影すると浮遊する粉じんが写真に白斑として撮影されることを利用し,市販されているカメラのフラッシュ撮影写真から粉じん濃度計測を行うことを考案した.本研究では,簡易に写真から浮遊粉じん量を測定する方法論を現場計測結果と比較し確立した.その結果,解析結果と粉じん濃度にはよい相関関係が見られ,提案方法の適用性が検証できた.
  • 大久保 努, 渡辺 悠介, 大浦 一恵, 久保田 健吾, 李 玉友, 原田 秀樹
    2010 年 66 巻 1 号 p. 9-16
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
     硝化反応を担うDHS(Down-flow Hanging Sponge)リアクターと脱窒を目的としたUSB(Up-flow Sludge Blanket)リアクターを組み合わせた省エネルギー型システムを提案し,埋立地浸出水の窒素除去を目的に約400日間の連続実験を実施した.実験に供した実浸出水は約158mg/LのNH4+-Nと約22200mgCl-/Lの高濃度無機塩類を含んでいた.HRT15 h(DHS 12 h + USB 3 h),アンモニア負荷速度0.30kg N/m3-sponge/dの条件下でアンモニア除去速度0.27kg N/m3-sponge/dを達成し,窒素の90%が除去可能であった.DHSは曝気を必要とせず維持管理が容易であるにも関わらず,既往の研究と同程度かそれ以上のアンモニア除去能を有していた.
  • 横井 隆志, 山本 祐吾, 東海 明宏, 盛岡 通
    2010 年 66 巻 1 号 p. 17-34
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
     本研究では,建物レベルの省エネ機器の導入,街区レベルのエネルギーシステム革新,地域レベルでの街区更新施策の連携を支援する代替案設計システム,CO2削減効果の評価システムを構築した.また,構築したシステムを横浜市に適用し,将来の都市形態を複数設定した上で,密度の異なる3類型の街区に導入する次世代エネルギーシステムの代替案を設計し,CO2削減量を評価した.その結果,1)更新街区へ次世代エネルギーシステムを導入することで,2000年比で48~70%のCO2削減効果があること,2)商住共存および戸建専用街区では,個別電化システムと比較して街区内電熱融通システムが有利になること,3)低密度エリアが多く形成される共生行動シナリオで太陽光発電の導入効果が高く,最も CO2削減が進むこと,が明らかになった.
  • 比江島 慎二, 向井 靖彦, 吉木 健吾
    2010 年 66 巻 1 号 p. 35-45
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
     複雑な地形とその上を流れる地形風の影響を受ける屋外音響伝搬を予測するための数値解析手法を構築した.複雑な地表面での完全反射境界処理について検討するとともに,MASCONモデルにもとづく風速場を導入することで地形風の影響下の音響伝搬解析を実現した.なお,風による音の移流効果等を高精度に考慮するため,空力音分離解法で用いられる,音場と風速場の連成項を考慮した支配方程式を導入している.基本的な地表面形状の地形モデルによる検証解析を行ったところ,本解析で用いた地表面境界処理の結果は鏡像音源モデルの結果とよく一致し,完全反射境界処理の妥当性が確認された.また,複雑な地表面形状を有する実地形モデルにおける解析の結果,地形による音の反射・散乱・回折などに加え,地形風による音響伝搬性状の違いを再現できた.
  • 久保田 健吾, 林 幹大, 松永 健吾, 大橋 晶良, 李 玉友, 山口 隆司, 原田 秀樹
    2010 年 66 巻 1 号 p. 56-64
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
     都市下水を処理しているUASB-DHSシステムのG3型DHSリアクターの微生物群集構造をrRNAアプローチを用いて解析した.クローン解析による結果はリアクター上・中・下部において微生物群集構造が異なっていることを示しており,微生物多様性はリアクター上部において最も低かった.定量Real-time PCR法による各種微生物のrRNA遺伝子の定量結果は,アンモニアおよび亜硝酸酸化細菌の存在率がリアクター中・下部に行くにつれて増加することを示していた.リアクター上部からのアンモニア除去は,活性汚泥と同程度以上のアンモニア酸化細菌群の存在率に加え,DHSリアクターの高い汚泥保持能力および酸素供給能力に由来する可能性が示唆されるなど,除去メカニズムに関する知見を得ることが出来た.
英文論文
  • Jinyoung KIM, Hiroaki FURUMAI, Toshiya ARAMAKI
    2010 年 66 巻 1 号 p. 46-55
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
      The accurate information on vegetation-covered area as a pervious surface is necessary to improve the accuracy of runoff analysis for non-point pollutant loading and groundwater recharge in urban region. In this study, practical bisection method for distinguishing vegetation from non-vegetation in urban regions was proposed. The Green Bias Index (GBI) which is derived from the strong relationship between the red edge and green edge in high resolution satellite image stands for the pigment property of vegetation as the bias terms of the green reflectance between near-infrared and red reflectance. Through the application of the GBI in study area, the vegetation higher than 99.7% to ground truth data could be identified, while the misidentification rate from non-vegetation is lower than 0.2% and 0.1% in roof and road, respectively. The width error between identified and measured vegetations was zero to one pixel for eleven sites selected in the study area. Finally, the spatial and temporal variance of GBI was investigated with five satellite images obtained on different date and location.
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