土木学会論文集F5(土木技術者実践)
Online ISSN : 2185-6613
ISSN-L : 2185-6613
69 巻, 1 号
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和文論文
  • 大窪 克己, 亀村 勝美, 濱田 政則
    2013 年 69 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
     社会基盤施設の一つである高速道路を建設・維持管理している企業には,異常気象や大規模地震時で土構造物が被災しても早期に高速道路機能を確保することが求められている.このためには,高速道路を災害に強い構造物にすることが最も近道である.しかし,豪雨や地震などに対する耐久性を,全ての土構造物に求めることは莫大な時間と費用を要する.このような観点からは,被災を前提とした上で,早期に原状回復を行うための事業継続計画を準備しておくことが重要である.筆者らは,異常気象および大規模地震で被災した土構造物災害の事例を収集・分析し,災害の素因を抽出したうえで,管理注目度と呼ぶ概念を用い,高速道路の土構造物の危険度を評価する手法を提案した.これを活用し,事業継続計画の立案を行う方法についても検討した.
  • 夏山 英樹, 神田 佑亮, 藤井 聡
    2013 年 69 巻 1 号 p. 14-26
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
     現在日本では,地域主権改革の名の下,地方出先機関原則廃止の流れが存在している.また,民主党が掲げる「コンクリートから人へ」のスローガンにより,公共事業は縮小傾向にあり,それに伴い地方建設業もまた縮小傾向にある.しかし,先に起きた東日本大震災で復旧活動を主導したのは,今まさに廃止が論じられている地方整備局であり,その活動の先頭にいたのは地元建設業者である.本研究では,関係資料や関係者の証言に基づき,特に地方建設業に着目し,発災直後の対応として行った「くしの歯」作戦や関連する道路啓開・復旧作業の全容を改めて物語描写し,その物語描写に基づき,地方整備局を中心とした地方建設業界の防災対応力に関する基礎的な知見,ならびに,今後の防災対応を踏まえた行政制度設計に資する基礎的な知見を得ることを目的とする.
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