トンネル覆工の打音調査を対象に,変状の程度と振動特性の関係について検討を行った.まず,覆工を模擬した試験体を打撃する打音試験を行い,内部空洞がある場合に減衰に要する時間が長くなることや,固有振動に相当する周波数に明瞭なピークが見られる等の特性を把握した.また,三次元動的解析を行い,打音試験と対応していることを確認するとともに,内部空洞により振動スペクトルに明瞭なピークが見られることや,卓越周波数は空洞範囲や空洞深さの影響を受けること等の振動特性を把握した.さらに,ひび割れ面のせん断応力とせん断抵抗力を比較することにより剥落安全率を算出する手法を提案し,ピークが発現する周波数と剥落安全率との関係の一例を示した.
本研究では地下駐車場模型(1/64スケール)を用いた浸水実験を行った.梅田地下駐車場の氾濫解析結果をもとに流入流量を決定し,地上からの斜路から通水した.まず氾濫流の挙動や特性について調べるため,氾濫流の流速,水深を計測した.次に,地下駐車場内に車模型(1/64スケール)を設置して車の漂流挙動を解析し,漂流危険箇所を評価した.また駐車車両にかかる抗力の時系列データを計測し,漂流状態にいたるまでのメカニズムや支柱などの地下構造物の影響について考察した.
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