教育実践学研究
Online ISSN : 2435-9521
Print ISSN : 1344-946X
22 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
資料
  • 卓上ビー玉ゲーム ボードベースボール フロアリバーシ
    山之内 幹
    2021 年22 巻2 号 p. 1-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    特別支援学校で筋ジストロフィー児を対象にした教材・教具,卓上ビー玉ゲーム, ボードベースボール,フロアリバーシを開発した.卓上ビー玉ゲームは板に描かれたドーナツの絵に向けてビー玉を弾くゲームである.ボードベースボールは床に置いてあるカラーボードを狙ってボールを打つ競技である.フロアリバーシは4×4のマス目を狙ってボールを転がす陣取りゲームである.これらの実践から筋ジス児を対象にした教材・教具づくりの要点について以下の点が提案された.1. 生徒の小さな動きを大きな力に変えるシステムを採り入れる,2. コミュニケーション能力を高め,対人関係を広げるため数人で一緒に学習できる教材を作る.3. ボールがバットに当たる時の振動や音を生徒が感じることができるような補助具をつくる. 4. 実践では生徒の要望を聞きながら,その時々で教材・教具の使い方や設定を変えていく.
原著
  • 渡邉 雄介, 松村 京子
    2021 年22 巻2 号 p. 13-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    美術教育を専門的に受けていない学生(非専門的学習者)と専門的に受けている学生(専門的学習者)を対象に,単色彩の水墨画を題材として,鑑賞者の視線をアイトラッカーで分析した.視線対象は,①墨で濃く描かれている部分,②薄く描かれている部分,③何も描かれていない部分とし,対象箇所への視線停留回数と視線1 回当たりの停留時間を測定した.その結果,②墨で薄く描かれている部分において,解説の有無により専門的学習者と非専門的学習者間の視線の違いが顕著にみられた.解説文を呈示することで専門的学習者と非専門的学習者の視線の停留回数が有意に増加し,その増加は専門的学習者において,有意に大きかった.また専門的学習者は解説を読む前では,非専門的学習者よりも有意に長く視線を停留させ,解説によって視線停留時間を有意に低下させたことが明らかになった.
実践研究報告
  • 平田 豊誠, 小間 翠, 野ヶ山 康弘, 小川 博士
    2021 年22 巻2 号 p. 25-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    電気回路中における電流の保存性は,小学校6 年生の「電気の利用」単元の学習によって電流と電気エネルギーの混同により減衰するという誤概念が生じている可能性が指摘されている.本研究では,小学校6 年生の「電気の利用」単元の学習後に,科学的に適切な電流概念である保存モデルから,誤概念である減衰モデルを持つ児童が増えることを解消することを目的とし,電流概念と電気エネルギーの概念を区別でき,科学的な電流概念を獲得できる電気回路モデル教材の開発を行い,その有効性の検証を行った.その結果,開発した教材は,水を用いず,視覚的・体感的に捉えることができるものであり,検証授業を通して科学概念である電流の保存性を獲得する児童が,開発した教材を用いたクラスにおいて有意に高かったことが確認された.
feedback
Top