超心理学研究
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16 巻, 1-2 号
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抄録
  • 佐々木 茂美, 苗 鉄軍
    原稿種別: 抄録
    2012 年16 巻1-2 号 p. 3_1
    発行日: 2012/11/15
    公開日: 2017/05/24
    ジャーナル フリー
     オーブ(ORB)は、条件さえ選べば、誰にでも撮れるという。このORB出現が端緒となって、精神世界の可視化と大衆化が実現・進行する可能性がある。過去に、顕微鏡の発明(1965,R, Hook)によって細胞が発見され、これが端緒になって近代生物、生理学にまで発展・成長した。同様にデジタルカメラの発明によってORBが発見され、これが端緒になって近代精神科学(新分野)樹立に役立つ事になるかもしれない。
     オーブを出現させる為には、(1)赤外線領域を写せるデジタルカメラを用いてフラッシュ撮影する。(2)ORBの出現をもとめて、無心になり、リラックス集中の状態でシャツターをきる。
    (3)未知の存在(SG)の助けを求める、の3条件が必要であると判断されている。本稿では、主として、出現条件の物質的な面を扱う。
  • 平藤 雅之
    原稿種別: 抄録
    2012 年16 巻1-2 号 p. 3_2
    発行日: 2012/11/15
    公開日: 2017/05/24
    ジャーナル フリー
     量子論等物理学の発展に伴って実在論(オントロジー)は新しい知見が得られるたびに揺らいで来た。まず、相対性理論の登場によって空間と時間の関係が明らかとなり、空間だけでなく時間も座標軸として実在することとなった。我々の意識はこの瞬間だけが実在すると感じているが、実際には過去も未来も実在する訳である。時間の流れに関する実感(クオリア)や認識は意識が産み出す主観的なものであり、長寿や短命は時間軸における長さの長短でしかない。
     さらに量子力学の登場によって空間と時間の実在性には大きな変更が加えられた。量子力学の基礎をなすシュレーディンガー方程式の正しさには疑う余地はないが、その式中にある波動関数Ψをどのように解釈すべきかの論争が長く続いた。大別すると、Ψの絶対値を確率と解釈する確率解釈(コペンハーゲン解釈)とΨの絶対値が示す密度で多数の世界が同時に存在するという多世界解釈である。いずれの解釈をしても関連する式はそのままであり、量子力学をツールとして使う技術者にとっては、直感的に理解しやすい方を選択すれば良いという程度のものである。しかし、実在論としては大きな違いがある。多世界解釈は「あまりに宇宙の無駄遣い」であり、「オッカムのかみそり」の経験則では妥当性が低く見える。我々の実感とかけ離れていることもあり、この解釈はあまり支持されなかった。一方、確率解釈では「この世界は確率的なもの」となり、量子力学は不完全な理論に見える(アインシュタインは「神はサイコロを振らない」と反対した)。
     さて、現在は多世界解釈支持者が増えている。特に多世界解釈をべ一スにした映画やアニメが増えるに従って多世界解釈の方が実感に合う状況になりつつある。多世界解釈と時空の実在性を組み合わせると、過去・現在・未来は無限に多くの世界が実在するという宇宙観になる。無限に多くの世界といっても、その密度分布はシュレーディンガー方程式に支配されており、多数の粒子からなる我々の世界は現在、認識している世界がピークとなる密度分布である。全く違う世界の密度はほとんど0であり認識できない。
     超心理学的現象では、テレパシー、透視、PKの順で研究者に受容され、予知はできれば他の現象で説明したいと考えられてきた。予知では「親殺しパラドクス」が発生するためである。しかし、多世界解釈では親殺しパラドクスは発生しないため、タイムマシンを扱う映画やアニメでは多世界解釈的宇宙観をシナリオに採用するものが増えている。多世界解釈と予知は極めて相性が良く、逆に予知でテレパシー等を説明した方がシンプルとなる。
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