乱数生成期(RNG)を使って共感的な振る舞いをみせるエージェントは実現可能だろうか。本研究は、RNGのビット出力を顔の表情に置き換えてPCモニタ上に表示するシステムとして、RNGのビット出力のStouffer Zとカイ自乗値を、快-不快と覚醒度の2軸にそれぞれあてはめて二次元平面上にプロットし、心理学的に対応する表情(驚き、怒り、恐怖、悲しみ、退屈、リラックス、幸せ、歓喜の8種類)を出力するソフトウェアを作成した。感情を喚起する音楽を心理刺激として複数用意し、聴衆に聴かせる実験をおこない、その際に表示されたシステム上の表情出力の頻度とその偏りに注目した。分析の結果、有意な表情の偏りは得られなかった。実験手続きの改良などが今後の課題として残された。
筆者らは2006年以来、白いぼキュウリの切片を生体センサとして、非接触ヒーリングの測定を行ってきた。さらに、2009年には、ヒーリングパワーをキュウリガス(匂い)の生成量で測定するガス測定法を開発した。ガス測定法は多点同時測定が容易であり、ヒーリング中のヒーラーの周囲に多数の生体センサを配置することで、ヒーリングパワーのポテンシャル分布を測定することができる。これまでの研究から、ヒーラーから半径2mほどの範囲にポテンシャルが広がっていること、波型の非クーロン型ポテンシャルであること、幾何対称性があること、異方性があること、反転領域をもつことなどを見出した。
超心理学実験で必要とする簡易測定器の開発や測定方法について、最近の技術(インターネットサービス、通信、マイコンなど)を用いた新しい研究手法を提案したい。たとえば、マイコンによるセンサ制御は、コンピュータの専門家など、高度な技術が必要であった。しかし、ここ数年によるマイコンやプログラミング環境の進歩により、初心者でも容易に、短期間でマイコンを用いたセンサ制御が可能になった。測定方法においても同様で、遠隔地の定点観測のネットワークやセンサデータ、画像データの収集など、ネットワークの専門的な知識をあまり必要としなくとも、手軽に構築することが可能である。
再現性の高い実験手法の確立を計画した。パソコンを利用し実験者が被験者を兼ねることで、ターゲットの準備や結果の整理、評価などを自動化でき信頼性も高く、大規模実験を容易に行える。インターネットでプログラムを配布することで多数の人が利用可能である。実験システムを開発し、6万回ずつの2シリーズ、合計12万回の試行入力を行なった。その結果、背景画像の工夫で飽き難く、ターゲットを当てることから意識を少し遠ざける「焦点ずらし効果」を伴う実験で準有意な結果を得たように見えた。ところが、実験方法に誤りらしい部分が見つかったのでそれを含めて報告する。
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