私は日本超心理学会第34回大会で、「サイキック・エンタテイナーのサイについての予備的実験―ケース1」¹⁾としてM・Y氏の念力金属曲げ(PKMB)について報告をした。その後、金属断面の顕微鏡写真、電子顕微鏡写真を撮影した。PKMBスプーンと通常のスプーンとでの写真映像には差は認められなかった。そこで今回は、前回の学会誌に掲載できなかった写真を付加して前回の報告を加筆訂正して更に詳細に述べるとともに、別の場所で撮影されたビデオ映像を観察し検討する。さらにM・Y氏が行ったパフォーマンスの中で、未発表の注目すべき現象について報告し、最後に顕微鏡写真、電子顕微鏡写真の考察を試みる。

信号検出理論を用いて、対人遠隔作用実験における受信者の信号弁別力の指標を推定した。実験は1試行10秒とし、受信者は送信者からの信号の有無を判断した。熟練武道家4人(男性3人、女性1人)を被験者として計1280試行実験した結果、全的中数は668試行(p=0.0588, 片側)となり、受信者の弁別力指標d'の平均値は0.092で、95%信頼区間は[0.167, 0.016]であった。このことから、対人遠隔作用の信号の有無の弁別は、通常の感覚刺激の弁別に比べて非常に困難であることが確認された。

近年、デジタル・ビデオカメラの開発により撮影機器性能が著しく向上し、特に肉眼では見えない領域、即ち紫外線や赤外線領域まで簡便にビデオカメラで撮影することが可能になった。
そこで紫外線カメラ、赤外線カメラやサーモグラフィー等の特殊カメラを用い超常現象が頻発する各所を撮影した結果、不可視の光体が浮遊、移動している状態を近赤外線ビデオカメラで捕捉することができた。この発光体はアメリカではオーブ(ORB=球体の意)と呼び、霊体の可能性が高いと話題になっている。
各種の撮影実験では、光体は近赤外線領域(700nm〜800nm)で捉えられ、ノーマルカメラでも時々写ることがあり、発光状態によっては可視光(400nm700nm)の内680nm〜700nm付近でも撮影可能であり、超常現象との関連性が高いと思われる。
この特質は、球状のガス体で室内外の空間を浮遊移動し、壁やガラス板までも貫通、磁場との共鳴性を持ち、ラップ現象の原因であると考えられる。今後の課題として、より精度の高い撮影機器や物理的測定機器を用い、かつ様々な条件下で観測実験を試み、その正体を究明して行きたい。
諸兄のご意見、ご批判、ご指導を賜えれば幸いである。

Man is born with four functions, physical function, intellectual function, physiological function and potential function. Potential function is a paramaterial energy which we call somatic potential. It is the basis and source of the first three functions and exists in the form of Qi (Ch'i) inside the human body, characterized by paratime, paraspace, and paraperception, etc. Somatic potential can be developed into paranormal abilities, such as extrasensory perception, psychokinesis and psychic healing, etc. by cultivating and developing it through practice. The study of the essence and features of somatic potential, the research on the development and utilization of somatic potential are called somatic potentialology. It is, like soulology, an important part of somatic science.

haunting(幽霊の出没)という言葉は、特定の場所に関係して、超常的と思われるような性質の現象が繰り返し生じる場合に使われる。これを理解しようとするアプローチは2つのカテゴリーに分けられる。現象を自然主義的に説明する試み(例えば、普通の音の誤った解釈とか、地下水の効果とか、によるとするような)と、テレパシーやpsychic trace(問題の場所にそれがあるとする)のような概念を適用するものとである。サイに基づく理論の中には、肉体をもたないagentを考えるものもある。naturalisticな理論とpsi-basedな理論とを概観し、この分野の将来の研究のあるべき方向について提案を行う。