日本補助犬科学研究
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1 巻 , 1 号
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総説
  • 竹前 栄治
    2007 年 1 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    These remarks analyze the salient features of laws pertaining to service dogs for the physically disabled and current trends in their enforcement in the United States, Canada, Australia, New Zealand, Korea, Japan, and select European countries (the United Kingdom, France, Italy, Spain, Germany, Netherlands, Belgium, Switzerland, Russia, Ireland, Finland, and Slovakia). I attempt to identify recent trends in legislation affecting the accessibility of disabled people to public facilities and public transportation in advanced industrial societies.
    In the United States, the Americans with Disabilities Act (ADA) upholds the right of disabled persons accompanied by service animals to access public facilities and transportation and prescribes civil penalties of up to $50,000 for violations of the law. The ADA is enforced by the Department of Justice, particularly the 93 US Attorneys' Offices representing the Federal Government at the district court and court of appeals levels. In the United Kingdom, the Disability Discrimination Act (DDA) protects the accessibility rights of service-dog users based on the principle of non-discrimination. The Disability Rights Commission provides the machinery for finding remedies and resolving grievances. In Canada, provincial statutes guarantee accessibility rights to guide-dog users.
    In France, the Special Measures Law to Maintain Social Order protects the rights of guide-dog users, stipulating 2000 French Francs in civil penalties for transgressors, and in Italy, similar protections are afforded by the Law Protecting the Rights of Access of Guide-dog Users to Public Transportation and Shops, which specifies fines of between 500 and 2,500 Euros for violators. In Spain, a Cabinet order and provincial statutory laws guarantee accessibility rights, with large civil fines for violations. In Australia, the rights of service animal users are protected by the Disability Discrimination Act, which ordains up to six months' imprisonment for violations.
    In New Zealand, guide-dog users are guaranteed accessibility rights by the Human Rights Act, which prescribes up to NZ$3,000 for infringements of the Act. The Dog Control Act also ensures accessibility not only for guide-dog users but also for companion-dog users and trainers, with up to one year's imprisonment for violators. South Korea's Social Welfare Law guarantees guide-dog users access to public places and transportation and imposes up to 2 million won in civil penalties on transgressors.
    In Japan, we have the Service-Dog Law for the Physically Disabled, which assures the accessibility of service-dog users to public facilities, working places and housing operated by government agencies, public transportation, and non-governmental facilities, but non-governmental working places and housing remain problem areas requiring further efforts by concerned private agencies. At present, these agencies are not liable to any penalties for violations of the law. Moreover, there is no mechanism for finding remedies to problems or resolving grievance for those to whom access is denied.
    Other countries, such as Russia, Germany, Switzerland, the Netherlands, Belgium, Ireland, Finland, and Slovakia, have no specific laws governing the accessibility of guide-dog users to public facilities and transportation per se, but users enjoy de facto access to government buildings, catering facilities, hospitals, cultural facilities, shops, etc. through the goodwill and support of informed staff members.
    In conclusion, we note a clear trend in the industrial world toward legalizing the rights of service-dog users to have ready access public facilities and transportation based on the principle of non-discrimination, in accordance with UN international conventions protecting and promoting the rights and dignity of the disabled.
  • Eiji Takemae
    2007 年 1 巻 1 号 p. 9-10
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
シンポジウム
原著論文
  • 福井 良太
    2007 年 1 巻 1 号 p. 24-28
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    盲導犬の候補犬を訓練する際、走行する自動車やオートバイなどに対する反応 (歩行の停止) を向上させるために「交通訓練」 (トラフィック・トレーニング) と呼ばれる訓練を行うのが一般的であるが、効果的な交通訓練の方法、頻度及び難易度については一致した意見がない。そこでこの研究では、盲導犬および盲導犬の候補犬が自動車に対してどのような印象を持ち、何を基準に反応しているのかについて調べる実験を行った。結果的には、交通訓練を行っていない犬にとって、車は「乗る対象」であり、動く車に対しても危険意識はゼロに近い事が観察された。また、交通訓練を行った犬であっても、左右および後方から接近する車に対して確実に反応できるのは、車が約1メートル以内に接近した時のみであった。さらに、犬が前方に強く集中すると、後方から近づく車に対する反応がいっそう遅れる傾向が見られた。これらの所見から、より安全な盲導犬歩行を実現する為に、車との反応距離に関する基準、訓練前から車への危険意識を育てる事の必要性、さらに盲導犬歩行時の技術的な諸点についても言及した。
  • 水越 美奈, 近藤 真乃, 中村 透
    2007 年 1 巻 1 号 p. 29-37
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    盲導犬の訓練犬であるラブラドール8頭 (雄2、雌6) を訓練開始直後から、定期的に住宅地に設定した歩行コースで、ハンドラーがアイマスクをして歩行する誘導訓練の行動観察を行った。観察は2週ごと、最大22週間行った。歩行コースは、普段訓練を行っていない住宅地を選び、ハンドラーは担当訓練士でないものが担当した。観察項目は、普段の盲導犬歩行で必要なタスクの課題達成と訓練や歩行に対するストレスや不安度を測定するようにデザインした。最終的に盲導犬に選出された犬とその他の犬の間では、歩行中の尾の位置、ハンドラーの指示回数や犬のストレス反応の出現回数および歩行中のよそ見時間で早期から明らかな相違がみられた。また、角に対する反応 (曲がり角や道路の切れ目で止まること) およびコース歩行にかかる時間などでは明らかな相違は見られなかった。これら訓練の進捗状況の相違は将来的に盲導犬の早期適性判断に有効であることが示唆された。
  • 白田 剛, 高柳 友子, 水上 言, 佐藤 江利子, 石垣 千秋
    2007 年 1 巻 1 号 p. 38-45
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    目的 : 良質な介助犬を安定的に育成するためには、使用者の障害・疾患ごとにどのような費用がどの程度発生するのかの予測は重要である。本研究は、介助犬にかかる費用の使用者の障害・疾患別の推計を目的とする。
    方法 : 胸腰髄損傷、頚髄損傷、リウマチの3つの障害・疾患について、それぞれモデルケースを設定し、介助犬訓練事業者を対象としたアンケート調査および聞き取り調査をもとに、介助犬の一生にかかる費用項目を積算し、推計した。
    結果 : 各モデルケースごとの介助犬の一生にかかる費用は、胸腰髄損傷 : 約388万円~458万円、頚髄損傷 : 約411万円~481万円、リウマチ : 約470万円~539万円と推計された (非適性犬にかかった費用を含まない)。
    考察 : 障害・疾患によって費用が変化する要因としては、訓練期間の長期化、自助具の作成費用、継続指導の頻度の相違などがあげられる。今後、使用者のニーズごとの訓練メニューを整備していくことが重要になると考えられる。
事例研究
  • ―下肢関節運動に関する介助犬の効果―
    野口 裕美, 高柳 友子, 水上 言, 佐藤 江利子
    2007 年 1 巻 1 号 p. 46-55
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    介助犬が障害者の動作を有効に介助できる下肢関節運動機能要素を明らかにするために、椅子からの立ち上がり動作を解析した。対象は健常者6名12肢 (男性 : 4名、女性2名)、平均年齢は18。5±1才。介助犬特有の介助機能である移動性と固定性を利用した4条件と一般的な介助方法である人的介助や器具および犬模型介助器具を使用した12条件の動作を行い三次元動作分析装置と床反力計を用いて下肢関節角度、モーメントを測定し仕事量を求め、下肢各関節の運動特性を比較した。介助犬の介助動作の方法や被験者により下肢各関節の使い方や寄与の度合に違いがある事が明らかになった。介助犬の介助を導入する際には障害の部位や種類および負担を軽減すべき運動要素を含めて十分に考慮し方法を選択する必要があると考えられた。さらに介助犬の移動性を利用した介助は介助犬が移動する事が不安定要素になる可能性が考えられ、導入においては十分に合同訓練を実施する必要性が示唆された。
  • 松尾 稔, 渡辺 崇史, 鬼頭 伴周, 高場 章允, 水上 言, 高柳 友子, 木村 佳友
    2007 年 1 巻 1 号 p. 56-59
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    新規介助犬の相談援助に活用することを目的に名古屋市総合リハビリセンターにおいて行われた頸髄損傷者の介助犬相談及び合同訓練の過程に検討を加えた。研究方法として、以下の4つの視点から問題解決手段を検討した。
    1) 使用者の身体機能および介助犬利用における機能訓練
    2) 介助犬自身の訓練
    3) 介助犬を利用する上での使用者の生活環境の整備など
    4) 介助犬、使用者およびその両者間で利用される機器・道具
    その結果、介助犬の相談援助の過程で上記4つの視点を活用することは、問題解決を図る際に有効に働くことが示唆された。
  • 水越 美奈, 下重 貞一
    2007 年 1 巻 1 号 p. 60-63
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
    盲導犬は酷使されるので寿命が短い、という話を聞くことがあるが、この話は科学的な根拠はない。今回、日本に9つある盲導犬育成施設のうち8つの施設より、盲導犬として実働していた犬の447例の死亡年齢を調査する機会を得ることができた。その結果、これらの平均寿命は12歳11カ月であり、死亡年齢が15歳を超える割合は28%だった。そのうちラブラドールレトリバーの平均は13歳3カ月、ゴールデンレトリバーでは11歳5カ月であった。死亡年代別の平均死亡年齢は、80年代で11歳、90年代で12歳3カ月、2000年代では13歳7カ月であり、いずれも家庭犬の平均寿命についての調査に比較して高いことが明らかになった。
  • 飯島 浩, 藤記 拓也, 宮本 晃, 高柳 友子, 田中 理, 伊藤 利之
    2007 年 1 巻 1 号 p. 64-66
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2007/10/12
    ジャーナル フリー
現場報告
書評
日本身体障害者補助犬学会第1回学術大会プログラム縮小版
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