獣医情報科学雑誌
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1993 巻, 31 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 寺田 直樹, 笹沼 清孝, 古田 賢治, 新城 明久
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 1-5
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    成長に伴う牛の体型の変化を明らかにするために, 体重及び10部位の体型測定値より主成分を算出した。材料は第14回・15回沖縄県畜産共進会に出品された黒毛和種の未経産牛, 経産牛及び去勢雄肥育牛に, ホルスタイン種の未経産牛及び経産牛であった。これらの体重及び体型測定値の相関行列に対し, 主成分分析を適用した。得られた結果は, 以下の通りである。
    品種をプールした場合の寄与率は第1主成分が68.7%, 第2主成分が12.8%, 第3主成分が8.4%であった。第1主成分は体の大きさ因子, 第2主成分は尻部と前躯の形因子, そして第3主成分は, 体長と体高を示す形因子と解釈された。主成分得点を比較すると, 第1主成分は黒毛和種及びホルスタイン種の未経産牛が小さく, ホルスタイン種の経産牛が大きかった。第2主成分は去勢雄肥育牛が小さく, ホルスタイン種の経産牛が大きかった。第3主成分は黒毛和種の経産牛が小さく, ホルスタイン種が大きかった。成長に伴い黒毛和種は尻が大きく前躯が貧弱で, 背が低く後躯が長い体型に変化し, ホルスタイン種は尻が大きく前躯が貧弱な体型へ変化した。
  • 粟国 静夫, 寺田 直樹, 笹沼 清孝, 新城 明久
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 7-11
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    琉球豚, 喜瀬豚及びトカラ豚の3在来豚と, 外国種のランドレースの体型測定値を胸囲比に変換した後, 主成分分析法を適用し, 豚種間の比較を行った。得られた第1主成分は体高が高く, 中躯が長い体型を表す因子であった。第2主成分は胸が深く, 後躯の充実を表す因子で, 第3主成分は胸の深さと後躯の貧弱さを表す因子であった。琉球豚は, 体高が低く, 中躯は短い体型であった。喜瀬豚は前躯は深く, 後躯に幅がない体型であった。トカラ豚は, 体高は高く, 胴は長く, 前躯は深く, 後躯の貧弱な体型であった。ランドレースは体高は高く, 胴伸びが良く, 前躯は深く, 後躯の幅が広かった。
  • 高橋 正弘, 寺西 大, 滝沢 金次郎, 金子 精一
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 13-19
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    細菌性食中毒1事件当りの患者数の変動について, 病因物質・原因施設という要因に注目し, 統計的な手法を用い観察した。供試データは「全国食中毒事件録」の1984年~1988年の患者数, 病因物質および原因施設である。なお, 検討した病因物質は腸炎ビブリオ, サルモネラおよびブドウ球菌である。その結果は,
    1.細菌性食中毒患者数は原データでは正規性を示さないが, 原データを対数あるいはべき乗変換すると正規分布に近似させることができた。実用上, 対数変換 (Log (x+1) ) し以下の解析に用いた。
    2.細菌性食中毒患者数に相関の高いのは, 原因施設であった。
    3.細菌性食中毒患者数について, 平均値および発生限界 (平均値±2×標準偏差) を病因物質別, 原因施設別, 病因物質×原因施設のクロス別に求め, 患者数の中心的傾向および発生区間を推定することができた。
    1) 患者数の多い原因施設は, 学校・保育所, 仕出・弁当屋, 事業所給食, 旅館, 寮・寄宿舎, その他の業種, 飲食店, 製造業であり, 上位に位置するのは食事提供数の多い業種であった。
    発生区間が広いのは学校・保育所, 製造業, 仕出・弁当屋, 事業所給食, 飲食店, 旅館, その他の業種, 販売店, 寮・寄宿舎, 家庭, 不明の順であった。
    2) 患者数の多い病因物質は, 腸炎ビブリオであった。
    発生区間が広いのはサルモネラ, 腸炎ビブリオ, ブドウ球菌の順であった。
    3) 患者数における病因物質と原因施設のクロスでは, サルモネラと学校・保育所, ブドウ球菌と学校・保育所, サルモネラと販売店, 腸炎ビブリオと製造業, サルモネラと旅館, 腸炎ビブリオと仕出・弁当屋が特に多かった。
    発生区間が広いのはサルモネラと学校・保育所, ブドウ球菌と学校・保育所, サルモネラと販売店, サルモネラと仕出・弁当屋, サルモネラと旅館, ブドウ球菌と製造業であった。
  • 安田 康明, 藤井 俊治, 川上 祐治, 脇浦 秀樹, 栗原 宏治, 安部 哲夫
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 21-26
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    小規模繁殖和牛飼養農家にたいしてリアルタイムで母子繁殖成績の情報サービスが出来るように, 市販のデータベースソフトを利用し繁殖管理システムを作成した。本システムの成績をもとに関係機関とともに継続的な農家指導を実施した。結果, 分娩後初回授精日数の平均値は1990年に102.6日であったものが1991年に83.9日にそして1992年には78日と確実な短縮, 授精後91日を越えて妊娠鑑定をうけていない母牛は1991年12月の時点で16頭 (授精後妊娠鑑定をうけていない牛の総頭数中の6.6%) であったが1年後には7頭 (3.5%) に, そして長期不受胎牛は1991年12月の時点で120頭 (対象頭数中の13.8%) 存在したが1992年12月には69頭 (8.3%) にまで減少し多大な効果が認められた。
  • 吉浦 尚子, 谷 千賀子, 近藤 寧子, 溝本 朋子, 青木 茂, 羽毛田 稔, 高索 俊二, 樋口 勝治, 向井 巡, 佐藤 正夫
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 27-32
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    生乳の細菌数と体細胞数測定において, 公定法であるブリード法とその他の方法を比較, 検討した。細菌数測定において, ブリード法は, 測定者, 測定視野数による変動が, 30万個/ml以下で特に大きかった。また, バクトスキャンとの相関は, r=0.760であったが, 30万個/ml以下では, r=0.385と著しく低かった。バクトスキャンの精度は, 低レベルの細菌数でも良好で, 生菌数測定の公定法であるSPC法とも高い相関を示した。体細胞数測定においてブリード法は, 30万個/ml以下で, 測定者, 測定視野数による変動が他のレベルより大きかった。フォソマチックとの相関は, r=0.890とかなり高く, 30万個/ml以下でもr=0.855と近似の結果であった。フォソマチックの精度は, 低レベルの体細胞数でも良好であった。以上のことから今後ますます高品質化を要求される中で乳質改善を進めるためには, バクトスキャンとフォソマチックは有用であると思われる。
  • 近藤 寧子, 小野 和弘, 吉浦 尚子, 溝本 朋子, 下村 嘉久, 星 欽彌
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 33-37
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    The current biochemical examinations have been made mainly by dry chemistry system. Then, using super-dry chem SP4410, the writers made its basic study, comparatively with the conventional method using liquid reagents. Simultaneous reproducibility was remarkably high for items other than Alb, BUN, GGT, Cre and TB. Its correlation with the conventional device was high for TP, LDH, CPK and GGT, but was low for other items. Therefore, the transformation of the standard value for the conventional method using regression formula was thought undesirable. In terms of diurnal variation reproducibility, it was thought desirable for enzyme and the like to be measured as possible, and TP and Alb, which shows a tendency to gradually decreasing are requested to be measured preferably early in case test data are to be determined.
  • 鈴木 健
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 39-41
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 山根 逸郎
    1993 年 1993 巻 31 号 p. 43-44
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 1993 年 1993 巻 31 号 p. 45-46
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
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