約12カ月齢のA群 (20頭) と約13カ月齢のB群 (20頭) で, 捕まりやすいものから順に捕まえて血液および胃汁を採取し, その血液性状および胃汁成分を測定した。その結果, A群では, 最初に捕まった5頭は最後に捕まった5頭に比べてTP, 血中アンモニアおよび酢酸比が高かった。またB群では, 最初に捕まった5頭は最後に捕まった5頭に比べてT-VFA, 酢酸, プロピオン酸, 酪酸, バレリアン酸および酢酸比が高く, プロピオン酸比が低かった。つまり, 最初に捕まえた牛群と最後に捕まえた牛群では, 血液性状や胃汁成分が異なっていた。よって, 捕まえやすいものから捕まえたのでは個体選抜のランダム性は失われると考える。
抄録全体を表示