日本海の南西部沿岸水域で, 浮魚類 (主としてカタクチイワシ), 動物プランクトンおよび透明度の変化を, 1971年9.月16~21日の6日間追跡した. 調査期間中, 浮魚類の主要な餌料となるかいあし類の現存量および組成は, ほぼ一定のレベルにとどまっていたにもかかわらず, 浮魚魚群は西から東へ移動し, 漁場内の魚群量は著しく低下した. この期間, 漁場の水塊は西から東へ移動しており, 魚群の移動は水塊の交替に伴なって起ったと考えられる. 動物プランクトン沈殿量の日々の変化の状態も, 水塊の移動を指示している.
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