メソドロジー研究部会報告論集
Online ISSN : 2759-5684
6 巻
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • Takaaki Hiratsuka
    2015 年6 巻 p. 1-15
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    Although qualitative research has gained more popularity than before in the field of language education, we need to continue sharing the terms relating to qualitative research and discussing the interpretations about them. In this paper, I provide a brief description of fundamental issues surrounding qualitative research by introducing germane concepts (e.g., approach, paradigm and research methods) and by explaining relevant criteria to evaluate the research (e.g., credibility, transferability, dependability and confirmability). To achieve this, I use a qualitative-oriented study that I conducted (Hiratsuka, 2014) as an illustrate example. I conclude this paper with recommendations for further qualitative studies.
  • 三上 仁志
    2015 年6 巻 p. 16-30
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    本稿は,質的研究におけるデータの取集と報告に関するものである。質的研究において(1)研究内で報告されたデータが他の研究のそれと比較できること,つまり比較可能性(Comparability)が高いこと,そして(2)データの分析結果や結論の適用可能範囲が検証できること,つまりトランスファラビリティ(Transferability)についての評価が可能であることは,その科学性や妥当性を保証する上で重要であると考えられている。これらの条件を満たすために厚い記述(ThickDescription)をおこなうことは,広く推奨されている。本稿では,研究の比較可能性を高め,トランスファラビリティの評価を可能とするための厚い記述について,交絡(Confounding)との関係からこれを議論し,研究枠組みの提案をおこなう。
  • 岩居 弘樹, 西田 理恵子
    2015 年6 巻 p. 31-45
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    本稿では、大学ドイツ語学習者に対して、アクティブ・ラーニングの教育的介入を行った結果、学習者の動機付けと情意がどのように変化するのかについて1年間の縦断調査を実施した。結果として、学習者動機の低下する傾向にあるものの、可能自己や国際的志向性は年間通して高まる傾向を示した。
  • 草薙 邦広
    2015 年6 巻 p. 46-84
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    外国語教育研究におけるデータ分析の手法は,2000年代よりめまぐるしいほど高度化している。しかしながら,日頃の教育実践のなかで,学術的知見や,それを支える高度なデータ分析の結果を適切に理解し,そして自らの意思決定に役立てることは容易ではない。たとえば,メタ分析などでもちいられる効果量(effect size)の根本的概念は,外国語教育に携わるものの実務的観点からみて,けっして親和性の高いものではない。そこで,本稿では,はじめに,実験計画法,統計的仮説検定,そして効果量とその信頼区間の算出といった方法について紹介し,これらが,集団に対する処遇の結果を解釈するという文脈における実務的な観点と,やや乖離しているいくつかの点(e.g., 解釈困難性,中心傾向への依存)について示す。つぎに,効果量を,より解釈が容易なかたちに変換した指標である効果偏差値(e.g., 伊藤, 1998)および優越率(e.g., 南風原, 2014; 南風原・芝, 1987)を紹介する。最後に,効果量のみでは解釈できない部分を補うための,いくつかのあたらしい定量的方法(e.g., 比較点,分位点回帰をもちいた分析法)を提案する。
  • 小林 雄一郎
    2015 年6 巻 p. 85-95
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    コーパスを用いた言語研究では,複数の頻度データを比較することが多い。そして,一般的には,複数の頻度データに統計的に意味のある差(有意差)が存在するかどうかを検証するために,有意性検定と呼ばれる統計処理が行われる。しかしながら,検定には,サンプル・サイズが大きくなれば,結果として得られるp値が小さくなる傾向があることが知られている。そして,p値が小さいと,実質的な差がない場合にも,「有意差あり」という誤った解釈が導かれる危険性がある。そのようなときには,検定の結果だけでなく,何らかの効果量を提示する必要がある。以下,本稿では,頻度差の検定を行う際の注意点を述べ,効果量(オッズ比,φ係数,クラメールのV)についての解説を行う。
  • 住 政二郎
    2015 年6 巻 p. 96-116
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    本稿の目的は,PROX法(the Normal Approximation Algorithm Method)とと同時最尤推定法について概説することである。PROX法と同時最尤推定法は,応答データから受験者能力と項目困難度を推定するために使われる。著者は,これまでラッシュモデルの導出(住, 2013)と項目反応理論の各モデル(住, 2014)についてまとめてきた。その後,プレイスメント・テストや教材開発に各モデルを利用してきた(住, 2014)。その際,受験者能力と項目困難度の推定にはRとWinstepを利用してきた。しかし,どのような計算過程を経て推定結果が出力されているのかについては十二分に理解していなかった。幸いにも大友(1996)にはPROX法について,靜(2007)には同時最尤推定法について詳細な概説がある。しかし,わずかではあるが記載内容に誤りと紙面の制約から説明が十分とはいえない箇所がある。この2冊は外国語教育研究にとって財産ともいえる貴重な書籍である。本稿は著者が一人の学習者となり,この2冊を通読し,その理解をまとめたものである。内容は研究ノート程度のものであるが,必要だと思われる箇所に解説を加え,計算過程が再現できるようにデータを公開した。これまで実践現場への応用には敷居の高かった項目反応理論ではあるが,R,そして,関西大学の水本先生が開発されたlang.testのおかげで身近に使えるものになった。本稿がこれから項目反応理論を学ぶ読者の助けになれば幸いである。
  • 藤田 卓郎
    2015 年6 巻 p. 117-129
    発行日: 2015年
    公開日: 2024/07/17
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    本稿の目的は,アクション・リサーチについての概念を整理すること,そして,アクション・リサーチで得られる結果の学術上の位置付けについて議論することである。まず,英語教育における実践研究の現状について概観し,アクション・リサーチの定義,特徴,手法,これまで指摘されてきた問題点や批判について整理する。そして,批判の1つである結果の一般化に焦点を当て,これまでの議論をまとめた後,構造構成主義における仮説継承の考え方を基にアクション・リサーチの知見が学術上如何に貢献し得るかを検討する。
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