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大阪歴史博物館研究紀要
Online ISSN : 2435-8622
Print ISSN : 1347-8443
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近世大坂における質屋仲間の特質
定法書の分析から
西本 菜穂子
2013 年 11 巻 p. 0001-0018
発行日: 2013年
公開日: 2023/01/21
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0001
研究報告書・技術報告書
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本稿の課題は、近世における大坂の質屋仲間の法を分析することである。この分析を通じて、盗賊改のもとでの御用の担い方や、質取引の仕方、庶民から大規模経営に及ぶ金融機能を担う仲間のあり方を明らかにした。
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(1163K)
河内地域の庄内式期・布留式期の墳墓について
杉本 厚典
2013 年 11 巻 p. 1-36
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_1
研究報告書・技術報告書
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本稿では河内地域の古墳時代前期の低墳丘墓について、墳墓の形態と出土土器の両側面から検討を行った。河内地域に伝統的な方形・長方形の周溝墓の他、瀬戸内地域の円形、東海地方の前方後方形などの他地域の墳墓形態が継続的に認められた。また供献土器においては外来系土器や、それをモデルとして作成される事例が見られ、ヨコミガキ器種群のように他地域の技術を応用して多用な精製器種を生み出していた。さらに土器を墳墓上に立て、囲繞する土器の用い方も庄内式期の新段階に確立した。この墳丘上に立てる土器の出現とともに穿孔が底部底面に集中し、穿孔の規模が大型化し、立てる土器へ特化したことを示した。しかし布留式後半期に、壺形埴輪や円筒埴輪が登場し、他地域の影響を受けつつ新たな土器祭祀を形成する動きは消滅することから、この段階で大和の王権を中心とする前方後円墳体制の影響下に組み込まれたと考えた。
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(6119K)
河川漁撈と池沼漁撈
淀川と巨椋池の内水面漁撈の比較
伊藤 廣之
2013 年 11 巻 p. 0019-0032
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0019
研究報告書・技術報告書
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本論文では、淀川水系最大規模の池沼である巨椋池の漁撈との比較をとおして、淀川の河川漁撈の特徴を検討した。淀川の淡水域と汽水域の漁撈について、そこでの漁獲対象、漁具・漁法のあり方を詳述した。つぎに河川漁撈との対比のため、巨椋池のなかの大池を取り上げ、ヘリ・チュウドオリ・マンナカという三つの領域での漁撈について、そこでの漁撈のあり方を詳述した。つぎに、河床・池盆形態、水、水生植物に注目し、淀川と巨椋池の漁撈環境の違いを明らかにしたうえで、漁具・漁法、漁撈知識等に関して、環境の違いにもとづく淀川と巨椋池の漁撈の共通点や相違点を分析し、淀川の河川漁撈の特徴について検討した。その結果、河川における漁撈技術の規定要因として、①川の増水、②汽水の塩分濃度の変化、③魚介の降下・遡上など、河水をめぐる自然現象や、川を生息の場や通り道とする魚介の生態が関わっていることを明らかにした。
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(1334K)
近代の工芸をめぐる「中央」と「地方」に関する一考察
近代大阪の金属工芸の動向を素材として
内藤 直子
2013 年 11 巻 p. 0047-0060
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0047
研究報告書・技術報告書
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近代の日本における中央集権化の潮流は工芸にも通じるものであった。幕藩体制によって培われた地方性豊かな作風を持つ金工家たちも、明治維新後には、地方を離れ中央へ出なければ成功を納めることが出来ない環境に追い込まれていく。近年、中央の動向を中心に研究の進展著しい近代工芸研究であるが、本稿では、上述のような問題意識に根ざし、明治維新後の大阪の金工家たちの動向のケーススタディを行うことで、当時の工芸家にとって「中央」と「地方」がどのようなありようであったのか、またその社会構造の変化がいつごろ顕在化したのか、また、その変化を個々の工芸家たちがどのように受け止めていたのかなどを明らかにする。なお本稿中、大阪の彫金工房であった「丹金」関係資料の紹介を併せて行い、その実態解明の一助とする。
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(6255K)
近世から近代にかけてのバイゴマ(独楽)製造について
池田 研
2013 年 11 巻 p. 55-64
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_55
研究報告書・技術報告書
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バイゴマは巻貝のバイの殻を素材にした独楽で、江戸時代には庶民の間で広く普及していたことが知られているが、考古学的には実態の不明な部分が少なくない。本紀要の第9号では大坂城下町とその周辺から出土したバイゴマの集成を行ない、文献史料と比較検討しながら年代、形状や作成技法、ユーザーの実態等について検討を加えた。本稿では、浪速区敷津東で出土した50点を超えるバイゴマや、難波宮・大坂城跡で出土したバイゴマ製造に係わる廃材など、新たに発見された資料をもとに、独楽の素材となるバイの選別基準や切断方法といった製造過程、製造業者の業態などについて検討した。その結果、大きさによって素材の選別が行われており、殻口側から連続して打ち欠くことで殻を切断したと考えられること、またバイゴマの製造業者が貝ボタンの製造を兼業していた可能性があることなどが明らかとなった。
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(3745K)
平瀬露香の能
能楽修行と演能の実態
中野 朋子
2013 年 11 巻 p. 0061-0072
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0061
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明治時代、「粋人」「粋の神」などと呼ばれた平瀬露香は両替商・梶木町千草屋の当主にして和歌・俳諧・蹴鞠・神道・儒道・仏道・老荘・茶の湯など三十一種に及ぶ芸道に取り組んだ旦那衆として知られる。これらの芸道のうち、露香が特に熱心に取り組み、また世間的にも評価が高かった芸道が金剛流能楽であった。そこで本稿では、露香が能楽に取り組んだ過程について、新聞記事等によって検討する。
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(2613K)
「古川躬行作『壬申十月 大山陵より顕れし石棺の考へ同図添』」(写本)について
加藤 俊吾
2013 年 11 巻 p. 0073-0081
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0073
研究報告書・技術報告書
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(1074K)
法隆寺開帳に関する一史料
中西文庫「斑鳩ミやげ」について
伊藤 純
2013 年 11 巻 p. 0083-0087
発行日: 2013年
公開日: 2022/10/30
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0083
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(4926K)
十二卿寄合書画軸について
江戸時代の公家の作画
岩佐 伸一
2013 年 11 巻 p. 0105-0114
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0105
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(5753K)
錦影絵について
大阪歴史博物館蔵品を中心に
澤井 浩一
2013 年 11 巻 p. 0115-0128
発行日: 2013年
公開日: 2022/06/11
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.11.0_0115
研究報告書・技術報告書
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