-
安達 龍彦, 野口 秀典, 中冨 晶子, 矢沢 道生, 魚崎 浩平
セッションID: 2C04S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Calmodulin(CaM)は細胞内Ca
2+結合タンパク質であり、細胞内における多くの酵素活性を制御しているため、そのメカニズムの解明は非常に重要である。本研究はCaMをHis-tag法により金基板上に固定化し、Ca
2+濃度変化に応じたCaMの構造変化およびCaM標的ペプチドであるMastoparan(MP)との結合、解離の過程を赤外反射吸収分光法により直接観測することを目的として行った。
抄録全体を表示
-
平野 愛弓, 山口 僚太郎, 宮本 浩一郎, 礒田 博子, 宮崎 均, 木村 康男, 庭野 道夫
セッションID: 2C05
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
多重内部反射型赤外分光法を用いて、浮遊細胞HL-60の細胞死の過程の非標識モニタリングを行った。界面活性剤のTween20を投与した細胞では細胞死が誘導され、タンパク質に特徴的なアミドI,IIピークの増大が観測された。一方、薬剤投与をしなかった細胞ではスペクトル変化はみられず、本法により、細胞死過程のモニタリングが可能であることを示した。講演では、アポトーシスを誘導した際の変化についても報告する。
抄録全体を表示
-
並河 英紀, 瀧本 麦, 佐々木 敦史, 深澤 明久, 村越 敬
セッションID: 2C06
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
二次元規則配列金属ナノギャップによる脂質二分子膜の自発展開ダイナミクス制御と分子分別現象の発現
抄録全体を表示
-
松永 宗一郎, 山田 太郎, 川合 眞紀
セッションID: 2C08S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究は代表的な生体表面構造である細胞膜の分子スケールにおける動的挙動を、走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて解明する研究である。金基板上に展開した脂質膜をモデルの細胞膜と見立てて水溶液中で作成し、STMでこの脂質膜表面を観測した。細胞膜を構成している脂質分子の構造の違いにより、脂質膜の物性に違いが現れることをSTMナノスケール観測を通じて明らかにすることができた。
抄録全体を表示
-
本宮 健志, 磯野 俊成, 田中 華子, 荻野 俊郎
セッションID: 2C09
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々は生体膜の情報伝達を検出するバイオデバイスの構築を目指して研究を行っている。本研究ではシグナルの検出のためにカーボンナノチューブを用いる。カーボンナノチューブは直径がナノスケールで局所的なシグナルの検出に適していると考えられる。そして、生体膜のモデルシステムとして脂質二重膜をカーボンナノチューブ上に形成する。
抄録全体を表示
-
山崎 憲慈, 磯野 俊成, 池田 高之, 荻野 俊郎
セッションID: 2C10
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
プロテオーム解析やオーダーメイド医療の実現に向けて、網羅的に生体分子を解析するバイオチップが求められている。バイオデバイスの開発において、生体分子を微細にパターニングする技術が必要不可欠となる。そこで我々はサファイア表面上へのタンパク質吸着を行い、その吸着機構解明のためにタンパク質溶液のphが吸着にどのような影響を及ぼすか観察した。
抄録全体を表示
-
中尾 秀信, 田口 知弥, 林 英樹, 三木 一司
セッションID: 2C11
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究では、DNAなどの生体高分子を1次元集合させることでより長いナノファイバーへと成長させ、さらにそれらを基板表面にアレイ化する簡単な方法を開発したので報告する。
抄録全体を表示
-
村田 直, 柳下 崇, 西尾 和之, 益田 秀樹
セッションID: 2C12
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
陽極酸化ポーラスアルミナを用いた鋳型プロセスによるポリマーナノピラーアレーの形成と,得られたピラーアレー構造体を用いた電気泳動によるDNA分離に関し検討した結果を報告する.
抄録全体を表示
-
村上 修一
セッションID: 2C22
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
量子スピンホール効果という現象が、理論・実験両面で
注目されている。これはバルクは絶縁体であるが、表面
にギャップレスな状態が出るもので、量子ホール効果と
異なりゼロ磁場下で起こる。これはスピン軌道相互作用
から来るバルクのトポロジカル秩序に起因する。表面状
態は通常、表面の詳細に大きく依存するが、ここでの表
面状態は非磁性不純物や表面のラフネスなどに対して安
定である。最近のBi0.9Sb0.1に関する実験も解説する。
抄録全体を表示
-
松田 巌, 奥田 太一, He Ke, 小河 愛実, 武市 泰男, 柿崎 明人
セッションID: 2C24
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Si基板上にInの原子鎖列を作りその上にAgの単結晶ナノ薄膜を作成すると、その電子系が擬一元的になることが報告されている。そこで、本研究ではこのトポロジカルな相転移の詳細を調べるために、高分解能光電子分光によるバンド及びフェルミ面マッピングの測定をし、さらに理論シミュレーションも行った。その結果、この擬1次元的電子系の具体的なフェルミ面トポロジーが明らかになったので報告する。
抄録全体を表示
-
奥田 太一, 武市 泰男, 前田 勇樹, 原沢 あゆみ, 松田 巌, 木下 豊彦, 柿崎 明人
セッションID: 2C25
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
強磁性体ターゲットによる低速電子散乱のスピン依存性を利用した高効率のスピン検出器(VLEED)を開発した。約0.4の高い有効シャーマン関数と低速電子(Ek~6eV)の高い散乱能を利用することにより従来のMott検出器に比べ100倍以上のスピン検出効率を実現した。これにより、従来難しかった高エネルギー分解能(~30_m_eV)、角度分解能(±0.7度)でのスピン分解光電子分光測定が実現したので報告する。
抄録全体を表示
-
武市 泰男, He Ke, 奥田 太一, 原沢 あゆみ, 柿崎 明人, 松田 巌
セッションID: 2C26
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Ag(111)表面上にBiを蒸着するとBi/Ag(111) √3x√3合金層が生じ、その表面準位は大きなラシュバスピン分裂を示す。我々は、Si基板上にAg(111)薄膜を形成し、その上にBiを蒸着することにより、薄膜の量子井戸状態と合金層の表面準位の共存状態を実現した。高精度なスピン・角度分解光電子分光測定を行い、ラシュバ効果により量子井戸状態にスピン偏極が誘起されることを観測したので報告する。
抄録全体を表示
-
小森田 拓, 平原 徹, 佐藤 礼奈, Bihlmayer Gustav, Chulkov E.V, He Ke, 松田 巌, 長谷川 修司
セッションID: 2C27
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
金属超薄膜は膜厚がフェルミ波長程度ならば量子サイズ効果で電子のエネルギー状態が離散化される。このエネルギー準位を操作して膜の性質を制御することが期待される。今回Si上にAg超薄膜を作成しその上にPbを蒸着し表面を合金化させ、角度分解光電子分光を行った。その結果合金化する前に比べて量子井戸状態のエネルギー位置が変化し、周期性も変わることが分かった。当日は位相シフト量子化則に基づく定量的解析の詳細を報告する。
抄録全体を表示
-
澤 敬一, 青木 悠樹, 平山 博之
セッションID: 2C28
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
近年、Ag/Si(111)7x7のような半導体基板上の金属薄膜は、”Electronic Growth”という手法により”Critical thickness” 以上の膜厚において、原子レベルで平坦な金属ナノ薄膜が形成できる。ただし、この薄膜表面上には格子緩和のための転位が多数存在する。本講演ではElectronic GrowthしたAg薄膜表面上の電子が転位により散乱される様子や、その膜厚依存性について、低温STMを用いた dI/dV像観察により調べた結果について報告する。
抄録全体を表示
-
橋本 克之, Sohrmann Christoph, 稲岡 毅, Wiebe Jens, 平山 祥郎, Roemer Rudolf, Wie ...
セッションID: 2C29
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
強磁場、極低温において生じる量子ホール効果の研究は、通常、半導体ヘテロ構造中に形成した二次元電子系(2DES)を用いて、マクロ的な測定によりなされる。今回我々は、Cs/n-InSb(110)表面近傍にアルカリ金属誘起2DESを形成し、その局所状態密度を走査トンネルスペクトロスコピーにより直接観察した。その結果、量子ホール状態の相転移の様子をナノスケールで捉えることに成功した。
抄録全体を表示
-
湯浅 新治, 片山 利一
セッションID: 2C32
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
MgO(001)トンネル障壁のトンネル磁気抵抗効果と界面状態
抄録全体を表示
-
塚原 規志, 能登 健一, 白木 将, 高木 紀明, 川合 眞紀
セッションID: 2C34
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究では、Cu(110) (2x1)-O表面に吸着した鉄フタロシアニン分子のスピン状態間の励起をSTM-IETSにより観測した。鉄フタロシアニンはその配位子場により、基底スピン3重項の縮退が解け、磁気異方性が生じる。STMによる実験の結果、スピン状態間の励起がSTSにより観測された。また、表面に吸着することで分子の磁化容易軸の方向が変化していることも分かった。
抄録全体を表示
-
平山 基, 中村 淳, 名取 晃子
セッションID: 2C35S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
GaAs(110)表面上のGa置換Mn原子対が強磁性結合を持つ事が実験・理論的に確認されている。GaAs(110)表面の置換型Mn原子鎖についてスピン密度汎関数理論に基づく第一原理計算を行い、安定原子配置と電子状態・スピン状態を明らかにした。Mnナノワイヤの強磁性発現の配列方向依存性について報告する。
抄録全体を表示
-
高瀬 恵子, 芝崎 剛豪, 平原 徹, 長谷川 修司
セッションID: 2C36
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Si(111)再構成表面にInを1.2ML吸着したSi(111)r7xr3-In表面は、放物線的バンドをもつ二次元電子ガス表面であり、表面敏感電気伝導の温度依存性測定から、確かに金属的振る舞いを示すことが分かっている。今回我々は、この表面に不純物を導入し、その影響を調べた。その結果、コバルトを吸着したとき、温度変化に対して電気抵抗の増大を観測した。講演では、近藤効果の観点から議論する。
抄録全体を表示
-
瀬川 裕司, 山田 郁彦, 松本 卓也, 川合 知二
セッションID: 2C37S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
ボトムアップの手法による分子デバイスの形成が試みられている。テンプレートとなる分子に機能を有する分子を自己組織的に結合し、分子アレーを作ることで、ナノスケールの構造を反映した物性を発現できる。我々は分子磁石として知られるMn12核錯体に着目した。DNAをテンプレートに用いてMn12核錯体/DNA構造体の電気特性の温度依存性を調べ、その伝導機構を検討したので報告する。
抄録全体を表示
-
橋本 美絵, 深谷 有喜, 河裾 厚男, 一宮 彪彦
セッションID: 2C38
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Ge(111)-c2×8表面上にSn原子を1/3原子層吸着させたGe(111)-√3×√3-Sn表面は、220 K以下で3×3構造へ相転移することが知られている。また最近、この表面は30 K以下で別の相転移を起こし、再び√3×√3構造を形成することが報告されたが、Sn原子の変位や相転移のメカニズムの詳細に関しては分っていない。今回、我々は最表面に敏感な反射高速陽電子回折を用いて、それぞれの相転移前後における原子変位について報告する。
抄録全体を表示
-
茂野 洋一, 中山 隆史
セッションID: P01
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
近年量子ドットや分子架橋等のナノ構造系の低次元電気伝導に関する研究が盛んに行われている。特に、金属表面に吸着したナノサイズ分子に電流を流すことで、分子振動を励起させ分子操作を行うことも可能になってきている。本研究ではその逆過程である分子振動の電子によるエネルギー散逸過程(量子摩擦)の特性、また電子間の多体効果によりその特性がどのように変化するのかに注目し、理論計算に基づく議論を行い実験と比較する。
抄録全体を表示
-
阿部 仁, 雨宮 健太, 酒巻 真粧子, 宮脇 淳, 佐古 恵理香, 松村 大樹, 大槻 匠, 坂井 延寿, 太田 俊明
セッションID: P02Y
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Fe(2-4 ML)/Cu(001)にCOやNOを吸着させ、その磁性を深さ分解XMCD法で調べた。Fe 2 MLへのCO吸着では変化がないが、Fe 4 MLでは表面2 MLのスピンが消失し面内磁化へと転移した。これは表面の構造変化が主要因と考えられる。一方、電子が一つ多いNOの吸着では、Fe 2-4 ML全てで、吸着した表面1層目のスピンが逆を向く(表面2 MLで反強磁性になる)ことがわかった。
抄録全体を表示
-
中野 道夫, 色川 勝己, 三木 裕文
セッションID: P03
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本報告ではARPESを用い、Pt(410)清浄表面及びNOを吸着させたPt(410)表面の電子状態を観測することにより、ステップ、テラス特有の表面バンドを描写した。さらにNO吸着後の表面バンドの変化から、NOの吸着サイトを特定した
抄録全体を表示
-
木村 成善, 原 紳介, 名倉 裕一郎, 太田 浩平, 色川 勝己, 藤代 博記, 三木 裕文, 河津 璋
セッションID: P04
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
Si(001)上にAlを低吸着させ450℃以上に加熱するとnanocluster構造が形成されることが確認されている。この構造についてKotlyar modelやBunk-Cocoletzi modelなど様々なモデルが提唱されているが、未だ構造の決定にまでは至っていない。そこで、本研究室では走査型トンネル顕微鏡STM及び理論的なアプローチとしてVASP(Vienna Ab-initio Simulation Package)を用いて構造の決定を試みた。
抄録全体を表示
-
橋本 陽一朗, 飯盛 拓嗣, 中辻 寛, 小森 文夫
セッションID: P05
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
銅(001)表面上の窒化マンガン超構造は自己組織的なナノドット配列として興味深く、その磁性にも興味が持たれている。また異種磁性元素を加えることにより構造や磁性がどのように変化するか調べることは有意義である。本研究では銅(001)表面上の窒化マンガン超構造に鉄を混入し、STMにより表面構造の変化を観察した。
抄録全体を表示
-
七海 明生, 丸田 勇亮, 中山 隆史
セッションID: P06
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
デバイス微細化の中で、界面での原子拡散を抑制し界面構造を安定化させることが必要になってきている。従来、拡散を抑制するために他の金属原子を界面に意図的に挿入するなどの経験的方法がとられているが、その拡散抑制の理由は明白ではない。そこで第一原理計算を用いて、界面構造や拡散断熱ポテンシャル、その化学的傾向を調べることにより、無機界面膜による金属原子の拡散抑制について議論する。
抄録全体を表示
-
平原 徹, 宮本 幸治, 木村 昭夫, 新沼 優人, Bihlmayer Gustav, Chulkov E V, 長尾 忠昭, 松田 巌, ...
セッションID: P07Y
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究ではBi超薄膜の表面状態に関して(スピン)角度分解光電子分光、第一原理計算、表面状態電気伝導測定を用いて総合的な研究を行った。その結果(1)Biの表面状態バンドは確かにRashba分裂しているが、薄膜内部の量子井戸状態と混成しスピンの状態が滑らかに変化していく (2)非常に薄い薄膜では電気伝導特性が表面状態によって支配される、という二つの事実が明らかになった。当日はデータの詳細を報告する。
抄録全体を表示
-
梅林 陽, 中山 隆史
セッションID: P08
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
タンパク質の機能と構造をコントロールするためには電荷の移動を制御することが重要である。本研究では、タンパク質の基本構造である鎖状および螺旋構造に沿った電子の移動のしやすさ(飛び移り積分)について理論計算を行った。螺旋構造には鎖状構造では許されない側鎖同士の軌道の重なりが発生し、電荷移動度に変化が生じる。発表ではこれらの結果の詳細を議論する。
抄録全体を表示
-
土肥 真路, ラボット キャロリン, 堀 雅史, 片野 諭, 金 有洙, 川合 眞紀, 宮脇 淳, 高田 恭孝, 辛 埴
セッションID: P09
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
近年、自己組織化により超構造を形成した有機分子を分子デバイスとして用いる試みが盛んである。吸着分子を分子デバイスとして用いるためには、その電子状態と同時にその吸着構造を正確に知る必要がある。
低吸着量におけるCu(110)表面上のメタアミノ安息香酸は鎖状の超構造を形成する事が知られており、すでに吸着構造のモデルが建てられている。本研究では高吸着量において現れる、より複雑な超構造について報告し、考察した。
抄録全体を表示
-
田中 攻, 松井 文彦, 大門 寛
セッションID: P10
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
SiC表面や金属表面上のgraphene膜が注目を集めている。その物性を解明するために、我々は電子状態を直接測定できる二次元光電子分光法によってバンド分散の測定を行っている。今回Kish(単結晶)graphiteの全ブリルアンゾーンのバンド分散を測定した。バンド分散の幅に注目し、単結晶graphiteと他のgraphiteとの違いについて比較する。
抄録全体を表示
-
平岡 佳子
セッションID: P11
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
WO
3(001)-c(2×2)O終端表面と水との反応を、ab initio分子軌道計算で調べた。WとWOを各々1個含む表面をクラスターでモデル化し、その表面に水分子を1から3個配置して安定構造を調べた。水は表面Wに選択的に結合して分解し、H
+を放出する。その結果、表面Wは水酸化され、H
3O
+が形成されることが分った。
抄録全体を表示
-
岡田 智成, Michael Trenary, 金 有洙, 川合 眞紀
セッションID: P12S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
不均一触媒表面上で起こる炭化水素の水素化反応は基礎・応用上の重要性により古くから幅広く研究されてきた。中でも反応機構や反応中間体などは反応の分岐比を決定づける重要な要素であるが、それらは未だ完全に解明されてはいない。我々は走査トンネル顕微鏡を用いて反応を観察し、赤外振動分光の実験結果との比較により反応機構の解明を試みた。また電子励起による反応性の解析を通じて化学反応の微視的機構についても議論する。
抄録全体を表示
-
鎌田 勝也
セッションID: P13
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々は、Si(111)表面の原子ステップ端での銅や銀の自己組織化を確認しているが、ステップの位置制御は実現できていない。
Siは、超低溶存酸素純水中に浸漬することで微量にエッチングされ、ステップテラス構造を形成する。そして、ステップフロー形態でステップが移動する。その位置制御法として、AFMの陽極酸化によって形成されたSiO
2フェンスがステップフロー速度に与える影響について調べたので報告する。
抄録全体を表示
-
島倉 尚子, 木村 康男, 庭野 道夫
セッションID: P14
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
シリコンは1V以下の低電圧、さらにフッ化水素酸溶液中で電気化学エッチングを行うとポーラスシリコン(PS)が形成され、また、PSの成長には異方性があることが知られている。そこで、我々はモンテカルロシミュレーションおよび多重内部反射型赤外吸収分光法を用いてPS形成過程について調べ、表面ハイドライド種によるエッチングレートの違いがPS成長の異方性に関わっている事を明らかにした。
抄録全体を表示
-
本田 充紀, 関口 哲弘, 馬場 祐治, 下山 巖, 平尾 法恵, 成田 あゆみ
セッションID: P15Y
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
アミノ酸分子の一種で側鎖にSH基をもつシステイン分子と金との間に非常に
強い結合が形成されることを利用しこのアミノ酸単分子膜を電気化学電極と
して用いた生体分子センシングが可能な電気化学セルの作製および分子セ
ンシングを行った。電気化学電位制御による表面化学反応により、生体分子
中最も単純な構造の乳酸分子のセンシングに成功しこのアミノ酸単分子膜が
生体分子センシングのテンプレートとして有効であるので報告する。
抄録全体を表示
-
東 幹晃, 清田 英夫, 蒲生 秀典, 蒲生西谷 美香, 安藤 寿浩, 黒須 楯生
セッションID: P16
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
カーボン薄膜の新たな合成法として、有機溶液中での電気化学反応による液相合成を試みた。メタノール等の反応溶液中で基板に対し1~3 kV/cmの負電界を印加することでa-C薄膜の生成に成功した。また、アクリロニトリルを反応溶液に用いることで、C、N、Oを構成元素とするCNx膜が得られた。これらの結果は、本研究で提案した液相合成が純粋なカーボン膜だけでなく、窒化炭素などの新物質の開発にも有効であることを示している。
抄録全体を表示
-
山崎 竜也, 朝岡 秀人, 田口 富嗣, 社本 真一, 豊島 安健
セッションID: P17Y
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々は、Srが水素終端Si基板を用いる事により12%の大きな格子不整合を克服してヘテロエピ成長する事に成功した。その成長機構を明らかにするために多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法などにより、Srエピタキシャル層とH-Si(111)との界面をその場観察し、界面構造の解明を試みたので報告する。
抄録全体を表示
-
江坂 文孝, 山本 博之, 笹瀬 雅人, 間柄 正明, 篠原 伸夫
セッションID: P18
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究では、放射光からの高エネルギーX線を励起源としたXPSにより、Fe-Cr(18-20%)鋼の酸化表面層の非破壊深さ方向分析を行った。大気中200℃酸化では表面に鉄酸化層の形成が確認され、600℃以上の酸化ではクロム酸化層の最表面での形成が支配的となった。400-800℃酸化では、深さ方向での化学状態の顕著な変化はみられなかった。以上より、本法が化学状態に関する情報を含む非破壊深さ方向分析法として有効であることが示された。
抄録全体を表示
-
柳生 進二郎, 吉武 道子, Tsud Nataliya, 知京 豊裕
セッションID: P19
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
酸化物電極表面での仕事関数の調整として、酸化物と比較的強い結合を持つリン酸などの有機物が検討されている。我々は、真空中で、多結晶Alを酸化して作成したアルミナ表面にリン酸基を含むフェニルリン酸を吸着させ、その吸着構造について、反射赤外分光法やケルビンプローブを用いて検討を行った。
抄録全体を表示
-
坂本 純一, 川口 寛樹, 色川 勝己, 藤代 博記, 三木 裕文
セッションID: P20
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
スパッタとアニールを繰り返すIBA処理によって清浄化したInSb(100)表面は、8×2構造を形成することが知られている。この8×2構造はこれまで様々なモデルが提案されているが、詳細な表面構造の決定には至っていない。そこで本研究では同軸型直衝突イオン散乱分光法(CAICISS)を用いて、表面構造の決定を試みた。
抄録全体を表示
-
呉 斌, 孫 健, 新井 勇貴, 林 智広, 原 正彦
セッションID: P21
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
金表面上のアルカンチオール自己組織化単分子膜は広く研究されているが、チオール分子の吸着及び置換プロセスへの溶媒の影響に関する研究は非常に少ない。本研究では様々な溶媒でアルカンチオール分子を調製し、溶媒中の分子の構造を動的光散乱で解析した。更に表面プラズモン共鳴分光法により、溶媒中の分子の構造の吸着及び置換プロセスへの影響を調べた。
抄録全体を表示
-
熊谷 智宏, 安居 麻美, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: P22
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々はSi(111)清浄表面上に超高真空中でFeシリサイド薄膜を作成し、その構造の研究を行っている。講演ではSPE成長したSi(111)-Fe表面構造、特に低膜厚領域に形成するSi(111)-Feの2x2相、c(8x4)相に焦点をあて、STM観察により、より平坦な平面を作製し、その時の構造を解析するための、LEED I-V測定結果を報告する予定である。
抄録全体を表示
-
湯野 裕高, 中山 隆史
セッションID: P23
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
金属と半導体・絶縁体を接合した場合、界面にショットキーバリアが生じるが、その値は界面に異原子からなる薄膜層を挿入することにより変調される。本研究では、第一原理計算を用いて、界面層が金属、半導体、絶縁体の場合を考慮し、それぞれの界面層がショットキーバリアをどのように変調させるかについて議論する。
抄録全体を表示
-
富田 陽子, 中山 隆史
セッションID: P24S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
有機固体中の代表的構造として環状構造および鎖状構造を考え、その中での金属原子の拡散断熱ポテンシャルを計算することで、金属原子の拡散速度を検討する。
抄録全体を表示
-
藤河 和也, 熊 月, 中尾 謙太, 菅原 宏治
セッションID: P25
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々は、大気中で実行可能な超音波噴霧CVD法を用いて酸化物透明導電膜(ITO, ZnO,TiO2)を製膜し、それらの構造的、電気的、光学的特性を評価したので、報告する。
抄録全体を表示
-
畠中 優子, 竹内 貞雄, 岩崎 幸治, 蒲生 秀典, 中川 清晴, 安藤 寿浩, 蒲生西谷 美香
セッションID: P26
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
本研究では、マイクロ波プラズマ化学気相合成法により合成したco-dopingダイヤモンド薄膜の光学特性を、カソードルミネッセンス(CL)法を用いて調べた。窒素ドープダイヤモンドとボロン・窒素co-dopingダイヤモンドのCLスペクトルを比較することで、ボロンと窒素の同時添加がダイヤモンドのCLスペクトルに及ぼす影響について調べた。
抄録全体を表示
-
新井 千晴, 蒲生 秀典, 中川 清晴, 安藤 寿浩, 蒲生西谷 美香
セッションID: P27
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々の研究グループでは、有機液体中で、簡便に、高速かつ高純度なナノ炭素材料の合成を実現できる新しい方法として、固液界面接触分解法を開発し、合成研究を進めている。本研究では、コバルト触媒を用いて固液界面接触分解法によるナノ炭素材料の合成を行った。有機液体として1-オクタノールを用い、基板温度や触媒量を変化させて合成することにより、得られた生成物の形態の合成条件依存性を調べた。
抄録全体を表示
-
鍬田 稔, 蒲生 秀典, 中川 清晴, 安藤 寿浩, 蒲生西谷 美香
セッションID: P28
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
我々の研究グループでは、酸化ダイヤモンド粉体上に、繊維状ナノ炭素が成長した新しい炭素複合材料の合成を行っている。酸化ダイヤモンド-繊維状ナノ炭素複合体(Dia-CNF)の物性を測定する上では、基板上に一定の形状でDia-CNFをパターン化することが必須である。本研究では、熱化学気相合成法によりDia-CNFを合成し、スクリーン印刷法を用いて基板上へのパターン化を試みた。
抄録全体を表示
-
本多 裕也, 曽谷 基紀, 長谷川 繁彦, 朝日 一
セッションID: P29S
発行日: 2008年
公開日: 2008/11/13
会議録・要旨集
フリー
現在、半導体と磁性体の融合はエレクトロニクス分野において注目を浴びている。そこで、希薄磁性半導体であるGaCrNと強磁性体である鉄を組み合わせたFe/AlN/GaCrNトンネル磁気抵抗素子の作製を目標として、GaN上に鉄を蒸着させ形成した鉄ドット構造を、STMなどを用いて観察した。蒸着時間が短いサンプルでは鉄のドットは小さく超常時性的な振る舞いを示し、蒸着時間が長くなるにつれてドット同士が結合しある方向にドットが伸びていき強磁性を示すようになった。
抄録全体を表示