金属材料中の微細粒子の評価はその多くが透過型電子顕微鏡によって行われてきたが，近年，放射光X線を用いた小角散乱法も注目されている．しかし，小角散乱法による金属中の微細粒子評価の研究はまだ少ない．本講演では，Cu合金をモデル材料として，Cu母相内に分散させた微細析出粒子を小角散乱および電子顕微鏡観察によって分析，比較し，小角散乱による析出粒子評価の精度を検討した結果を紹介する．

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一般的に、ステンレス表面にはCrやFeの酸化物不動態被膜が自然生成するため、優れた耐食性が発現すると考えられている。しかしながら、実際はステンレス材料によって耐食性は大きく異なり、不動態被膜の構造を詳細に調べる事が課題となっている。本研究では、放射光XPS・XAFSを駆使してこれを明らかにする事を試みた。結果、耐食性が高いSUS304等の表面には、nmレベルでオーダーしたCrオキシ水酸化物ネットワーク構造が存在する事を初めて明らかにした。

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半導体にCsを吸着すると電子親和力が小さな、時には負になる表面が形成できる。半導体を光励起すると形成されたキャリアを容易に表面から取り出せるため、Cs吸着半導体表面は光励起電子源への応用が期待される。一方その表面形成には極高真空を必要とするため、表面構造の理解が進んでいない。ここでは、Cs吸着半導体表面形成装置をシンクロトロン光ビームラインに持ち込み、その場で測定と分析を試みた結果を紹介する。 

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自動車の燃費向上には摩擦による損失の低減が必須であり、摩擦特性解析ではトライボ表面のキャラクタリゼーションが重要となる。その代表的な手法としてXPSやTOF-SIMSが挙げられるが、放射光を利用したNEXAFS、HAXPESなどの表面分析手法によって、より詳細な構造解析や定量分析が可能になった。本講演ではクラッチ等に用いられるDLCの低摩擦要因解析を中心に放射光を利用した表面分析の事例を紹介する。

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We found that the electrical transport property of the rGO films synthesized from defective GO through thermal treatment in reactive ethanol vapor at high temperature (1100℃) shows the band-like transport with small thermal activation energy that occurs during high carrier mobility (210cm²/Vs). Electrical and structural analysis using XAFS and PES reveal that the excellent electrical properties are caused by an extraordinary expansion of the conjugated π electron system in rGO due to the efficient restoration of the graphitic structure.

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近年、グラフェンや二硫化モリブデンに代表される遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)等の様々な原子層からなるヘテロ構造が、新規物理現象への興味や革新的なデバイス創出の期待より、大きな注目を集めている。本発表では、TMDC原子層を中心に、ヘテロ構造の気相成長、そして構造・界面物性に関する最新の研究を紹介する。

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超格子型相変化メモリの原理、機能を含めて、その作製に関するデザインルールを紹介し、トポロジカル現象との関連について実験結果を含めて紹介する。

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グラフェン、六方晶窒化ホウ素、遷移金属ダイカルコゲナイドなど、様々な物性の二次元結晶を組み合わせたファンデルワールス接合の作製が可能になり、基礎・応用の両面で研究が進んでいる。本講演ではその作製と量子輸送現象に関する我々の実験結果を紹介する。

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グラフェンは極めて高い移動度を持つ二次元材料であり、その電気特性は、表面電荷を持つ生体分子の吸着に鋭敏に応答する。我々はこの特性に着目し、グラフェントランジスタをバイオセンシングのためのプラットフォーム"Lab on a graphene"に展開すべく研究を進めている。本講演では、DNA・たんぱく質の検出や酵素反応計測から、微小流体デバイスとの複合化、インフルエンザウイルス検出まで、これまでの成果と現在進めている研究を紹介する。

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機能性金属酸化物材料の単結晶ナノワイヤの原子レベルでの結晶成長プロセスとこれらを用いた機能性デバイスについて講演する。

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VLSI技術は、MOSFETの性能向上によって進展を続けている。微細化による性能向上は短チャネル効果が顕在化した段階で困難に直面したが、FinFETを始めとする新構造の導入で継続している。新構造MOSFETの微細化限界は、極薄チャネル化に伴う移動度劣化が規定する。ここにおいて、MoS₂を始めとする二次元原子膜半導体が注目を集めている。本講演ではそれらトランジスタの研究開発の現状と展望を概観する。

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電子・陽子衝突型加速器SuperKEKBは2016年2月から運転を開始し、6月末に第一段階の運転を終了した。真空システムでは、新に開発されたコンポーネント、および制御システムは問題なく稼働した。単位電流あたりの圧力上昇も運転とともに順調に下がった。一方、今後の運転に向けて幾つかの問題点も明らかになった。ここでは、初期運転時に得られた成果や発生した問題などを報告する。

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高エネルギー加速器研究機構は3 GeVクラスの蓄積リングを光源とする新世代放射光施設の建設を目指している．計画中の光源加速器は周長が500m級，蓄積電流500mAで約0.3 nm radの極低エミッタンスを実現する．真空紫外，軟X線からX線領域まで世界最高の高輝度で高いコヒーレント比を有する光を安定的に供給し，物質・生命科学における物質構造や機能をこれまでにない高分解能で探求することを可能とする．

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半導体産業界においては，デバイスの高性能化のために微細化や超薄膜化が進行しており，高い生産性を保ちながら高清浄度で高い真空性能を持つ半導体デバイス製造装置が切望されている．これらに対応可能なアウトガスを極端に少なくする真空材料用表面処理および加工処理を開発する必要がある．それに先立ち，極微量のアウトガス量を評価することが可能なアウトガス評価装置の開発をおこない，アウトガス評価をおこなった．

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ステンレス鋼は，耐食性，機械的強さ，表面光沢などに優れており，機械部品や真空系の構成材料として最も広く使用されている．材料からの放出ガスは主に表面の吸着したガス分子の脱離放出及び表面層近傍に含まれるガス分子や材料内部の固溶水素が拡散放出されると考えられる．材料からの放出ガス挙動を把握するために，測定対象やガス成分の定性や定量を行う必要がある．そこで，水素ガスに着目し，GC-QMSを使用して評価した．

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有機ELディスプレイや有機EL照明の製品寿命を確保するために、1E-6 g/m2/dayという水蒸気透過度（WVTR）が非常に小さいハイバリアフィルムが必要と言われている。こうした極微量のWVTRを測定するために、差圧式質量分析法によるガス透過度評価装置と、粘土鉱物を主原料としたクレイポリマーナノコンジット膜「クレースト」を用いた標準ガスバリアフィルムを開発したので報告する。

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水晶振動子圧力センサを水素センサとして屋外使用する際に問題となる温度の影響を低減するため、温度変化に対する出力変化が小さい温度安定型水晶振動子を用い、温度の影響を低減した。今回は温度の影響が無視できない、温度安定型水晶振動子に接続するプリアンプへの温度変化に対する対策を行い、さらなる水素センサ出力の安定性の向上を試みた。 

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アルミ合金製真空装置の耐食性表面処理としてアノード酸化処理が使用されている。アノード酸化処理により作製された酸化皮膜はガス放出量がアルミニウム合金の自然酸化皮膜よりも多いことが知られている。アノード酸化処理で増大したガス放出量をアノード酸化処理の手法や、加熱等により低減を試みたことについて報告する。

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真空を利用した種々の封止デバイスにおいて，特に大型化された真空封止パッケージデバイスが存在する。これら真空封止を用いたデバイスはその性能が残留ガスの種類や量に依存する。そこで，大型の気密封止パッケージデバイスに対応した残留ガス分析技術を開発した。本発表では，開発のキーとなるデバイス内の残留ガスの平衡状態を乱さないための微量ガスサンプリング法とそれを用いた残留ガスの定量分析技術について紹介する。

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非蒸発ゲッターポンプは超高真空領域で高排気速度を実現可能、無振動、無騒音、完全オイルフリー、省エネルギーといった特長を持つため、超高真空の維持においては理想的な真空ポンプである。最近では真空容器の内壁に清浄なTi、Zr、V、HfといったNEG材料をコーティングして200℃程度の加熱で真空容器の内壁自体をNEGポンプとする方法が開発されている。我々も新しいNEGコーティング法を開発したので報告する。

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真空容器の排気では，真空容器壁面における気体分子の吸着挙動が重要である．真空工学において重要な分子について，表面科学の観点から吸着・脱離と排気について考える．

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酸化亜鉛多結晶薄膜（膜厚は 10nm から200nm）を用いた高感知速度水素ガスセンサーや近赤外領域低光学損失プラズモニクスなどを目的に、高密度アークプラズマ及びアフターアークプラズマを用いた表面制御法を研究開発している。表面吸着子、柱状結晶子配向性及び粒界におけるキャリア散乱などが応用物性の支配因子である。これら支配因子の設計的制御法とその解決策であるアークプラズマ制御法との関係を議論する。

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ガラス基板上にマグネトロンスパッタ成膜された多結晶 Al 添加 ZnO 膜における配向性とキャリア輸送向上とをもたらす設計的制御法を提案する。 膜の配向秩序は、ターゲットの Al₂O₃ 添加量に著しく依存した。混合配向は、粒界における高いキャリア散乱を誘導する。基板とバルク層との間に Critical Layer を挿入することで、添加量に関係なく (0001) 優先配向が実現された。

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AD法は基板加熱を行わず熱的アシストの全く無い条件で，常温・固体状態のセラミックス微粒子が高密度，高強度に基板上に皮膜を形成する技術である．AD法によるセラミックス成膜は皮膜や基材の熱的劣化を防止することができるが、他の成膜法と比べ成膜効率が低いため成膜効率の向上が求められる．本研究では，AD法の大きな成膜要因である原料粉末が皮膜の形成に与える影響を調査した．

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反応性ガスを流入することで金属化合物薄膜を得る反応性スパッタでは、ターゲット蒸発量と反応性ガス流量の均衡が崩れることでターゲット表面状態が遷移する。昨年度は、外部パラメータを変更して遷移点の測定を行うことで、普遍性を見出すことに成功した。今年度は、この普遍性から決定した条件で製膜を行っている。発表では、得られた薄膜の光学特性を評価することで、膜質とモード遷移現象を関連付けて議論する予定である。

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RFスパッタにより，基板にバイアス電圧を印加して作製した二硫化モリブデン膜の組成比が構成元素のイオン化と関係して変化する事を報告した。本発表では，他の膜性状がこのメカニズムにより変化する事を考察する。

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低ダメージ対向ターゲット式スパッタ法で有機EL素子のAl電極膜を作製した素子と、蒸着法で作製した素子の動作特性を比較すると、発光効率は同程度であるものの、蒸着法で作製した素子の方が、発光電圧が低くなる。この理由を明らかにするため堆積時の基板温度を詳細に調べた結果、蒸着法の場合蒸着源からの輻射熱によって成膜中の基板温度が80℃近くまで上昇していることが原因であることが分かったので報告する。

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マイクロ波プラズマは高密度プラズマ生成手法のひとつとして注目されている。本講演では大気圧近傍の圧力領域におけるマイクロ波プラズマ生成技術を紹介するとともに、その応用事例について紹介する。

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水素燃料の需要は増加傾向にある。将来の水素化社会における「水素燃料の自消自産」を目指した低コスト・小型モバイル改質デバイスが実現できる大気圧プラズマ改質を提案する。改質デバイスはDBDプラズマアクチュエータを用いて、誘起する気体の流れ(層流、乱流、渦流)を制御することで、メタンからの水素改質効率の向上が図れる。本講演では、DBDプラズマの流体制御による水素改質特性について報告する。

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六方晶系の2次元結晶であるh-BNはグラフェンと同様に2次元エレクトロニクスを構成する要素としてナノエレクトロニクスでの応用が期待される素材である。h-BN原子層の形成にはCuなど金属基板の高温下の触媒反応が利用される。反応のプリカーサとしてはアンモニアボラン(NH₃-BH₃)を用いる。今回、プラズマによるh-BN成膜へ向け、Ar-H₂混合ガス組成の影響を調べた。

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層数の少ないグラフェンを作製するには、成長初期過程をモニタリングし解析や制御を行うことが重要となる。私達はマグネトロンプラズマを利用したCVD 法によりグラフェンを成長している。この装置では、偏光解析装置を組み込んでモニタリングができる。グラフェンが成長する初期過程における偏光解析パラメータの変化を測定し、成長モデルに基づくシミュレーションと対応させて、その成長初期過程を解析した。

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Siは、地上で最も安価に手に入る半導体元素であり、その材料開発は、環境、コスト面で非常に重要である。本研究でとりあげる、Siクラスレートは、ダイヤモンド構造とは異なる結晶構造をとるSiの同素体である。これまでに、Siよりも大きい直接遷移のバンドギャップなど興味深い物性が示されてきた。本講演では、SiおよびGeクラスレートの構造・物性を紹介するとともに、応用に向けた最近の取り組みを発表する。

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MOCVDによりSi(111)基板上にAlGaN/AlN歪層超格子を介して形成した厚さ1ミクロンのGaN層内の転位構造を透過電子顕微鏡により解析した。2種類の転位反応が観察され、一つは転位の合成とともに一部の変位成分が対消滅するケースであり、もう一つは転位の合成によりノードを形成するケースであった。これらの転位構造から結晶成長時の高い温度域において形成されたものと考えられる。

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異なる化学情報が得られる分子分布計測手法である飛行時間型二次イオン質量分析（ToF-SIMS）と近接場赤外顕微鏡（NFIR）を用いて、同一試料化学分布を測定することにより、未知分子の同定および分布計測のより正確な実施を試みた。赤外吸収スペクトル情報を質量スペクトルとあわせて解析することにより、化学構造の決定および分子同定を容易とし、定量性の確保も目指した。両測定に多変量解析も適用した。

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脂質、ペプチド共存系で双方を飛行時間型二次イオン質量分析法（ToF-SIMS）で正しく検出する測定条件の開発を目的とする。ToF-SIMSを用いて分布イメージを得てもマトリックッス効果によって正しいコントラストが得られるとは限らない。そこで、マトリックス効果の機構解明と補正方法を検討した。

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表面プラズモン共鳴イメージング（SPRI）は、センサ上の屈折率分布を可視化できる。我々はこれまでにSPRIを応用して患者好塩基球の刺激応答に基づくアレルギー診断法を開発してきたが、血液細胞の保存期間には限界があり、採取後数日経過した後の診断は不可能であった。本研究では、超微量患者保存血清とヒトIgE受容体発現細胞株を利用し、各種抗原に対する過敏性を高信頼性に評価できるアレルギー診断法を開発した。

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ELISA，SPRやQCMなどのバイオ分子間相互作用検出系における基板上へのリガンド分子の固定化について，基板親和性ペプチド連結による固定化配向制御ならびにリガンド分子と基板との直接的な相互作用を緩和するクッションタンパク質を用いた機能維持を試みた．そして，クッションタンパク質の様々な分子デザインにより，ペプチド-タンパク質間あるいはタンパク質-タンパク質間相互作用検出を顕著に高感度化できた．

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Hemocompatibility is an important property in biomedical applications. However, its molecular origin is still under debate. The water structure at the hemocompatible PMEA/water interface were evaluated by heterodyne-detected sum-frequency generation spectroscopy and were compared to blood incompatible PMMA. The results indicate that the water at the PMEA interface forms hydrogen bonds similar in strength to bulk water whereas the water at PMMA interface significantly differs, suggesting that interfacial water structure similar to bulk water is important for blood compatibility of interfaces.

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ヘモグロビン（Hb）は赤血球内に存在し、O₂の運搬を担っている。HbはO₂及びCOとの結合により、連鎖的な構造変化を示すことが知られている。HbO₂とHbCOの表面物性の違いを発見した。ζ電位測定、エタノール沈殿実験、AFM測定によりHbO₂とHbCOでは水との相互作用が異なることがわかった。本講演では、HbとO₂及びCOとの結合によるHbO₂及びHbCOの物理化学的特性の変化について考察する。

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ナノスーツ法による生きたままの生物のSEM内生態観察

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自立型脂質二分子膜は膜タンパク質の活性に必要な構造だが、安定性の低さが課題である。本研究では、脂質膜保持体の表面修飾による自立型脂質二分子膜の安定性の制御を考え、様々な自己組織化単分子膜で修飾した基板を保持体とする自立型脂質膜の安定性について調査した。また、膜形成時に、保持体上に同時形成される支持二分子膜が自立膜との接点となるため、この支持膜の流動性と自立膜の安定性の相関についても検討した。

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イオンチャネルは高感度な分子認識機能を有し，創薬における主要なターゲットになっている。特に近年は，致死性の薬物副作用を引き起こすhERG（human ether-a-go-go-related gene）チャネルの問題から，創薬分野においてイオンチャネル電流の評価が重要視されている。今回は、三種類のヒトイオンチャネルを用いて高効率な再構成法の検討を行ったので、その結果について報告する。

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近年、特徴的な性質を持つグラフェン酸化物(GO)のバイオセンシングへの応用が期待されている。我々は膜内分子挙動を測定するための新規手法の開発を目標に、支持平面脂質膜(SLB)をGO上に形成し、その構造や物理化学的性質を評価した。本講演では量子ドットを蛍光プローブとして利用した一粒子追跡法の結果に基づいてのGO上SLBの流動性評価およびGO蛍光クエンチ効率の距離依存性の評価について報告する。

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走査型イオン伝導顕微鏡(SICM)は電界液中において試料表面を高分解能に観察可能であり、特にバイオ試料の観察に適している。しかしながら，液中での生体試料の観察では試料表面の帯電がイオン電流の検出へ影響を及ぼす。本発表では複数開口を有するナノピペットプローブを用いて帯電の影響の低減した新規なイメージング法の開発について報告する。

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走査型プローブエレクトロスプレーイオン化質量分析イメージング（SPESI-MSI）は、走査型プローブ顕微鏡と質量分析法の融合により生まれた化学イメージング技術である。本発表では、空間分解能の向上を目指して、ナノピペットを利用したSPESI-MSIの検討結果を報告する。直径数百ナノメートルの開口部を有するガラス製ナノピペットを用いることにより、従来法と比較してサンプリング領域の縮小が確認された。

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大気圧プラズマジェット（APPJ）は親水化や殺菌、材料加工などへ応用されており、近年盛んに研究されている。我々はサブミクロンの開口を持つナノピペットをAPPJのノズルと走査型プローブ顕微鏡の探針の両方に用いた新規な微細加工法を開発した。本研究ではHeガスや微量に別の添加ガスを加えて、大気圧プラズマとして材料表面に局所的に照射することで、サブミクロン程度の表面局所エッチング法を開発したので報告する。

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本研究の目的は、原子間力顕微鏡（AFM: Atomic Force Microscope）の像に、個々の原子種を反映させた化学コントラストを持たせ、「カラー化を実現する」という点にある。ＡＦＭは、原子オーダーで試料の表面形状を計測できる装置であり、撮像環境が真空中のみに制限されない点、探針による原子操作が可能な点など、他の微小領域観測装置にはない優れた機能がある。

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静電気力顕微鏡は有機太陽電池への光照射で生じる励起子や電荷を画像として検出できるので、表面構造に起因する局所的な電荷ダイナミクスを研究できる。我々はこれまで、振幅フィードバック条件下における探針の周波数シフト検出により、有機太陽電池中の光誘起電荷対形成後の電荷分離と電極へのドリフト過程を観測できることを報告してきた。今回は、この周波数シフトと試料の表面形状との同時マッピングを行った結果を報告する。

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非弾性トンネル分光 (IETS) は、走査トンネル顕微鏡 (STM) を用いて表面に吸着した個々の分子の化学同定を行うための強力な手法であり、その選択則の理解は極めて重要である。本研究では、Cu(110)およびCu(001)表面上の一酸化窒素(NO)分子に対して、STM/STS/IETS測定およびDFT計算を行い、理論研究で提唱されていたIETSの「傾向則」を実験的に検証した。

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電気陰性度は化学現象を考える上で重要な基本概念であり、1932年にPaulingによって初めて具体的な表式が与えらている。本研究では、原子間力顕微鏡による単一原子の電気陰性度の決定を試みた。様々な元素に対して最大化学結合エネルギーに関するプロットを行った結果、切片をもつ特徴的な一次関係が普遍的に現れた。Paulingの極性共有結合の式を用いてこれら一次関係を解析した結果、切片から電気陰性度の見積もりが可能であることが分かった。

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