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鈴木 慎太朗, 田中 博之, 板村 賢明, 三浦 浩治 , 佐々木 成朗
セッションID: 27P009
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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2枚のグラフェンシート間にカーボンナノチューブ(CNT)を挟んだグラファイト/CNT/グラファイト界面における超潤滑特性を分子力学シミュレーションを用いて調べた。グラフェンシートのスライド方向を変化させて計算したところ、摩擦力に異方性が生じる事が明らかになった。またCNTのカイラリティに依存して並進・回転運動に差異が現れることも見出した。講演では上記の各依存性について詳細を報告する。
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寶槻 雅樹, 山賀 達也, 片野 諭, 上原 洋一
セッションID: 27P010
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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STMを用いた電圧パルス印加により形成されるSi(111)基板上のナノ構造について、探針の材質に着目した研究を行った。W探針を用いた場合、±5 V程度の電圧印加によりSi原子引き抜きによる欠陥構造が出現した。一方、Ag探針を用いて電圧パルスを印加 したところ、探針先端からの電界蒸発により基板表面にAgナノ微粒子が形成された。このようなAgナノ微粒子にSTM発光分光を適用した結果についても報告する。
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大宮 拓馬, 金 有洙, Rasmita Raval, Heike Arnolds
セッションID: 27P011S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ポルフィリンは自己組織化構造、吸着による電子構造の変化を中心に研究が進められてきたが、表面での振動分光の研究報告はまれである。これはポルフィリンのような大きな分子の振動分光は、観察/解釈が難しいためである。我々は一酸化炭素を分子プローブとし、和周波分光及び赤外反射吸収分光法を用いて、銅表面上のポルフィリンを研究した。COの振動分光を通して得た、ポルフィリンの電子状態に関する知見を報告する。
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木村 結花子, 三森 悠平, 加藤 博雄, 小澤 健一
セッションID: 27P012S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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固体表面と吸着分子の間では、界面でのエネルギー準位接続が重要である。エネルギー準位接続は表面の仕事関数の調整により制御でき、従って電荷授受も制御できる可能性がある。今回は、酸化亜鉛の仕事関数をアルカリ金属(Cs)により調整し表面に吸着したπ共役系色素分子と酸化亜鉛表面の間での電荷授受を、光電子分光測定で得られる仕事関数、色素分子の分子軌道準位、およびバンドベンディングの関係から検証した。
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今村 遼太, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 27P013S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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我々はこれまでに、数値シミュレーションを用いてC
60分子ベアリングの超潤滑特性を研究し、C
60分子の動力学が摩擦特性に大きく寄与する事を指摘してきた。本研究では、特徴的な摩擦特性を示す走査方向の領域において、走査位置による全エネルギー面の形状変化とC
60分子の回転自由度の関係を解析した。その結果、C
60分子の回転が超潤滑に与える効果が明らかになったので報告する。
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伊藤 宏平, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 27P014S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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C
60分子ベアリングは、グラファイト/C
60/グラファイト界面を有する構造で、原子~マイクロスケールの広い範囲で超低摩擦を示すことが期待されている。我々はこれまでの数値シミュレーションで三つの準安定なベアリング構造を発見し、AB型では格子整合方向の走査で摩擦力が最大になることを示している。そこで本研究では別の準安定構造(OT型)の摩擦力の荷重依存性をC
60分子の運動に着目して数値的に調べた。
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佐藤 研介, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 27P015S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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これまでの実験的・数値的研究から、摩擦力顕微鏡探針でグラファイト表面を走査すると、探針にグラフェンが追随してフレーク探針が形成されて超潤滑が達成される事がほぼ明らかにされている。本研究では、フレーク探針形成に重要な役割を果たす多層グラフェン系に着目し、探針に接触しているグラフェンが探針走査中に回転したと仮定して、各回転角度における多層グラフェンの水平弾性を数値シミュレーションを用いて評価する。
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松本 翼, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 27P016
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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黒鉛材料は、放射線に対して優れた反射能を有しているため変光器や原子炉の構造材として使用されており、その機械強度を評価する実験は数多く報告されている。しかし黒鉛材料の複雑な構造に由来する未解明な機械特性も数多く存在する。そこで本研究では黒鉛材料の垂直圧縮に対する内部の原子の振る舞いに着目し、材料のナノサイズの一領域を抜き出してモデル化し、その機械特性を押し込みの数値シミュレーションを用いて解析した。
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星野 翔, 板村 賢明, 佐々木 成朗
セッションID: 27P017
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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近年カーボンナノチューブ(CNT)は、大きなアスペクト比や高い機械強度を持つことから、凝着力の高いヤモリの足裏を真似た構造の作成や宇宙エレベーターのケーブル素材として期待されている。本研究では、CNTを工業的に利用する際に把握しておくべき必要な特性の一つとして機械特性に着目する。特にカイラル数の異なるCNTを長軸方向に圧縮した時の力学応答(変形)について議論する。
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嘉山 由佑子, 板村 賢明, 石田 忠, 藤田 博之, 佐々木 成朗
セッションID: 27P018
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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近年、機械デバイスの微細化により、微視的スケールの摩擦・摩耗現象を解明する必要性が増している。我々は、実験グループが行ったシリコンナノ接合のせん断測定を、真実接触部の摩耗の素過程として捉えてそのメカニズムの数値的な解明を試みる。分子動力学法を用いてシリコン対向探針の衝突・せん断過程を繰り返してシミュレートし、せん断力・探針の形状・エネルギーの間の関係に着目して、ナノスケール摩耗機構を議論する。
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久米田 晴香, 武田 さくら, 坂田 智裕, 北川 幸祐, 小久井 一樹, 竹内 克行, 中尾 敏臣, 前田 昂平, 桃野 浩樹, 大門 寛
セッションID: 27P019S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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半導体の微細化が物理的限界を迎えており、歪みによる電子状態変化が積極的に利用されている。我々はこれまでに2軸引っ張り基板の電子状態を角度分解光電子分光(ARPES)で求めることに成功した。しかし1軸引っ張り基板の場合、機械的歪みの印加と歪み量の定量測定をUHV中で行う必要がある。本研究では歪み量の定量測定を目的にARPES真空槽中の機械的歪み印加試料に対するラマン分光装置を構築したので報告する。
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中川 翔太, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 27P020
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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我々のグループは、これまでに基板上に吸着したカーボンナノチューブ(CNT)を原子間力顕微鏡探針を用いて動かす前後の様子を、摩擦力マップを描いて測定することに成功している。本研究では、分子シミュレーションを用いて、グラフェン基板上に吸着した試料CNT上でCNT探針を水平走査させた時、探針の高さが試料CNTの運動にどのような影響を与え、それが水平力曲線にどのように反映するのかを調べたので報告する。
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堀江 理恵, 松井 文彦, 滝沢 優, 難波 秀利, 相澤 俊, 大谷 茂樹, 大門 寛
セッションID: 27P021S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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遷移金属二ホウ化物であるZrB
2、NbB
2は同じ結晶構造をとるが、その(0001)表面はZrB
2はZr終端、NbB
2はB終端という興味深い特徴を持つ。これらの終端の違いについて原子軌道解析を用いて調べるため立命館大学SRセンターBL-7にてZrB
2価電子帯の直線偏光二次元光電子分光測定を行った。ZrB
2の遷移行列要素の影響を含んだ光電子放出角度分布から原子軌道解析を行い、バンド計算結果と比較した。
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吉越 章隆, 岡田 隆太, 寺岡 有殿, 岩井 優太郎, 山田 洋一, 佐々木 正洋
セッションID: 27P022
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Siより移動度で優れたGeは次世代電子デバイス材料として注目されており,その単結晶表面酸化の研究は重要となっている.本研究では,室温でGe(100)-2×1表面にバックフィリングあるいは超音速酸素分子線(並進エネルギー:2.2 eV)によって生成する酸化物を飽和酸化に至るまで放射光XPSによって時分割観察した。どちらも、Si酸化と異なりGe酸化成分(Ge
1+, Ge
2+)の強度比は一定であった。
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小倉 正平, 岡田 美智雄, 福谷 克之
セッションID: 27P023
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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赤外吸収分光によりPd
70Au
30(110)表面におけるCOの吸着サイトを調べた.COは主に表面Au原子と表面Pd原子のオントップサイトに吸着し,表面Pd原子のオントップサイトに吸着したCOが水素吸放出に大きな影響を与えることがわかった.
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孫 楠, 金 在虎, 米沢 晋, 高島 正之
セッションID: 27P024S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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水素吸蔵合金は安全な水素貯蔵・輸送を実現できる材料であり、主にニッケル水素電池の負極材として用いられている。しかし、水素の吸着・放出に伴い、表面上での酸化皮膜の形成や被毒されやすい問題点などが指摘されている。本研究では、水素吸蔵合金表面にフッ素化処理を行うことでその改善を試み、合金材料の電気化学的特性への影響について述べる。
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見附 正浩, 金 在虎, 米沢 晋, 高島 正之
セッションID: 27P025S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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水素吸蔵合金は安全な水素貯蔵・輸送を実現する材料であるため、ニッケル水素電池用負極材料として多く使用されている。特に本研究で用いられているMgを多く含んだ水素吸蔵合金は従来ものよりも容量が高く、次世代の材料として注目されている。しなしながら、酸化や微粉化などが原因で電池の放電容量を低下させる問題点も抱えている。本研究では、水素吸蔵合金粒子表面に形成されるNi-PTFE複合めっき膜厚が及ぼす電極特性について検討した。
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吉田 一行, 中山 隆史
セッションID: 27P026
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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一連の鎖状分子がつくる自己組織化単分子膜(SAM)は、自発的に乱れのない構造を作るため絶縁性がよい。しかしSAMに電極となる金属を蒸着させると絶縁性が劣化することが知られている。原因として、金属原子が界面からSAM内に拡散し、リーク電流を発生させる可能性が指摘されているがその正当性は明らかでない。本研究では金属界面からSAM内への金属原子の拡散を、第一原理計算を用いて調べ、原因を解明する。
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岩井 優太郎, 寺岡 有殿, 井上 敬介, 吉越 章隆, 岡田 隆太
セッションID: 27P027S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Ni(111)面と(001)面を超音速酸素分子線で酸化し、放射光光電子分光で酸化過程をその場観察した。(111)面では1eVと2.3eV以上の領域にポテンシャルエネルギー障壁が存在し、(001)面では低並進運動エネルギーでは物理吸着状態を経由した解離吸着が起き、並進運動エネルギーが大きくなると活性化吸着が主になるが、ポテンシャルエネルギー障壁は1eV付近にひとつ存在することを示唆する結果を得た。
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出水 元基, 阿佐 亮祐, 持地 広造, 乾 徳夫, 盛谷 浩右
セッションID: 27P028
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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数百~数千個のAr原子で構成されるクラスターイオンを、加速電圧2kVでグラファイトに室温で照射すると、グラファイト表面に島状のグラフェンが発生することを見出した。これは、グラファイトからスパッタされたC原子が拡散・凝集することによってエピタキシャル成長したものと解釈できる。本講演では、クラスターイオン照射の役割を中心にエピタキシャル成長機構の詳細について述べる予定である。
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三森 悠平, 木村 結花子, 加藤 博雄, 小澤 健一, 紋谷 祐爾, 近藤 寛, 間瀬 一彦
セッションID: 27P029S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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銅と亜鉛の合金である真鍮は金に似た美しい金属光沢と適度な展延性から様々な工業製品に使用され、真鍮表面の反応性について知ることは防錆や耐食という観点から非常に有用である。しかし、真鍮表面の反応性についての研究、特に良く規定された単結晶表面における研究は数少ない。そこで、本研究では真鍮単結晶表面の分子に対する反応性を光電子分光で検証し、銅表面との比較を行った。
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広田 望, 廣田 政人, 加藤 直也, 中家 佑吾, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: 27P030S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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MOS構造にゲート電圧を印加すると,トンネルキャリアにより表面上で化学反応が起こりうる.Fe/SiO
2/SiのMOS構造にN
2Oを作用させた系において,明らかに熱励起ではない脱離応答を以前に報告した.この脱離応答を詳細に解析したところ,表面において電圧印加に呼応した炭素の還元反応,アンモニアの生成速度変調が確認された.今回の講演では詳細な解析結果から表面上での反応について議論する.
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吉越 章隆, 岡田 隆太, 寺岡 有殿, 岩井 優太郎, 山田 洋一, 佐々木 正洋
セッションID: 27P031
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Siよりキャリアー移動度で優れたGeは次世代電子デバイス材料として注目され,その酸化研究が重要となっている.本研究では、酸素分子のGe(100)-2x1表面への室温初期吸着確率の並進エネルギー依存性を調べた.放射光を用いて酸素曝露量に伴う吸着量変化をO 1s光電子スペクトルから評価した.0.1 eVと0.47 eV付近に酸素分子の吸着バリアーの存在を示唆する結果を得た.
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川原井 圭一, 渋谷 陸, 小川 哲矢, 近藤 剛弘, 中村 潤児
セッションID: 27P032
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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我々は現在、O
2-とグラファイト表面の相互作用を調べるため、エレクトロシャワー法による小型O
2-ビーム源の開発を試みている。エレクトロシャワー法とは、1 eV以下のエネルギーの電子を酸素に衝突させることで陰イオン化する方法である。また、本装置は電荷選別機構を有しているため、陽イオンビームも作製することが可能である。本発表では、現在までに明らかとなった種々のイオンの生成条件などについて報告する。
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廣田 政人, 豊嶋 孝文, 広田 望, 加藤 直也, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: 27P033S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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我々は、アモルファスカーボンナノ薄膜の裏面への電子線照射により薄膜表面から電子励起脱離が生じることを確認している。この結果、脱離収量と電子線強度の関係が線形であり、脱離収量と電子線エネルギーの関係に3つの領域の存在が観測された。これは、入射電子が薄膜中を弾道する際に発生する二次電子が脱離に寄与しているものと考えられる。現在、小型の透過電子エネルギー分析器を製作し、その性能評価や分布測定を行なっており、その現状を報告する。
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則武 宏幸, 吉本 真也, 向井 孝三, 小板谷 貴典, 塩澤 佑一朗, 菊池 浩和, 吉信 淳
セッションID: 27P034
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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低温条件でのPt(997)表面上におけるO
2分子について、高分解能XPS測定を行った。O
2分子はPt(997)表面上で物理吸着、化学 吸着、解離して原子状吸着していることを観測した。O
2分子の吸着量や、その後の基板のアニール温度を変化させることにより、それらの化学種 の割合の変化や状態の移行について調べた。
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矢野 雅大, 岡田 遼介, 遠藤 めぐみ, 石津 友康, 長谷川 友里, 山田 洋一, 佐々木 正洋
セッションID: 27P035
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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金属ドープは有機材料の電子状態を変調する有効な手段であるが、金属-分子間相互作用は未だ理解されていない。この理解のため、複数の芳香族単分子層へカリウムを蒸着した際の構造変化を走査型トンネル顕微鏡を用いて計測した。この結果、単分子層は芳香族分子種により異なる構造変化を生じることが確認され、それぞれの分子がカリウム原子と強く相互作用していることが示唆された。
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瀬 直己, 持地 広造, 乾 徳夫, 盛谷 浩右
セッションID: 27P036S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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構成原子数が数千個のArクラスターイオンを金属に衝突させると、その衝撃で構成原子数のより小さいクラスターイオンに解離する。この解離したクラスターイオンの質量スペクトルにおいて、三個のAr原子から構成されるクラスターイオン(Ar
3+)に対するAr
2+の強度比(Ar
2+/Ar
3+)を衝撃の指標とすると、金属のヤング率とイオン強度比との間に相関関係があることを見出した。
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有賀 寛子, 宮本 剛史, Hernandez Alvin, 高草木 達, 大谷 茂樹, 大山 Ted, 朝倉 清高
セッションID: 27P037Y
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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本発表では、水素化触媒として近年注目されているNi
2P上での水素の挙動を実験と理論計算両面から解析した結果を報告する。Ni
2Pは、水素化脱硫触媒、水素化脱窒素触媒、水素化脱酸素触媒として近年注目されており、その反応機構の解明が望まれている。我々は、これら反応の鍵となる水素の挙動を低指数表面であるNi
2P(0001)上でTPD及びDFTを用い解明した。
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荒木 優一, 田中 博美, 武藤 浩行, 松田 厚範, 河村 剛, 玉井 博康
セッションID: 27P038S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Bi系高温超伝導針状結晶(以降、Bi系ウィスカー)は高い臨界電流密度(J
c)を有していながら、そのJ
cに強い異方性を持つ。そこで本研究では、Bi系ウィスカーにMg不純物を添加する。これにより、Bi系ウィスカー表面を改質させ、J
c異方性の改善を図った。その結果、Mg不純物を添加したBi系ウィスカーではJ
c異方性パラメータ(γ)が1.89と従来の約1/7に改善された。
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森戸 裕二郎, 高坂 よしのり, 藤谷 忠博, 近藤 剛弘, 中村 潤児
セッションID: 27P039
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Au(111)表面にTiOxを堆積させ、極低温走査トンネル顕微鏡を用いてSTMとSTS測定を行った結果を報告する。
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Yang Shuo, Hidenori Noguchi, Kohei Uosaki
セッションID: 27P040
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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CO generated from methanol electro-oxidation on Pt electrodes is an extensively studied system in electrochemical surface science because of its potential application in future energy technology, like direct methanol fuel cell. The fundamental understanding of morphological and electronic structures of the absorbed CO/Pt interface appears particularly important in this respect. Sum frequency generation (SFG) spectroscopy, based on a second-order nonlinear optical effect, is a best in situ optical probe to investigate the surface geometric and electronic structure of CO on Pt surface.
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宮田 弘志, 原木 岳史, 三上 一行, 桑畑 周司
セッションID: 27P041S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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空気中でSi表面に大気圧アルゴンプラズマジェットを5秒間照射すると、Si表面の水の接触角は、77°から7°へ減少し、Si表面は超親水化することがわかった。飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)解析から、この超親水化は、Si表面に吸着している疎水性有機化合物の除去と親水基の増加のためであることがわかった。
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馬場 達也, 曽越 宣仁
セッションID: 27P042S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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半導体や電気化学系などでは、固体-固体界面、固体-液体界面の構造を、単分子レベル、ナノレベルで制御することが今後重要となってきます。その中でも、分子で修飾された界面は、自己組織化単分子膜(SAM)の手法の発展とともに注目されています。私の目標は、分子をブロックのように積み重ねて任意の構造と物性を発現させ、制御された複合的なSAMの性質を理解し、単分子電子素子などに応用することです。
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郭 東輝, 秋葉 千聖, 川原井 圭一, 近藤 剛弘, 中村 潤児
セッションID: 27P043
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Here, we report the preparation of edge-density controlled nitrogen doped graphite for the model catalyst study. The graphite (HOPG) surface was fabricated by N
+ beam bombardment with mask. The patterned HOPG with ordered ditches was obtained . The size of ditch is comparable with the slit size in the mask and the depth is controllable which could be about 200 – 300 nm. XPS results show that the nitrogen are mainly pyridinic. By designing different type of mask with different slits, the density of the edge nitrogen could be controlled.
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吉川 英樹, 渡部 大介, 吉原 一紘, 田中 博美, 田沼 繁夫
セッションID: 27P044
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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複雑な内部構造を持つナノ薄膜の解析に際して,表面分析特にXPSなどの電子分光においてスペクトルシミュレーターの役割は重要となっている。一方,利用時のデータベースや物理モデルの選択の妥当性と精度保証が専門家でないと判断し難い事が,シミュレーターの普及を妨げる要因となっている。そこでシミュレーターの事例データベースの構築とその精度評価を行い公開することを目指し,そのためのデータフォーマットを提案する。
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吉田 昭二, 相澤 優太, Wang Zi-Han, 目良 裕, 武内 修, 重川 秀実
セッションID: 27P045
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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局所領域のスピンダイナミクス計測へ向けて時間分解STMを 改良し、様々なGaAs試料に対して電子スピンダイナミクスの測定を行った。時間分解STMではレーザーパルス対を用いて試料表面を励起するが、円偏光パルスを用いることでGaAs中にスピン偏極したキャリアを励起する。新しく開発した円偏光変調法と時間分解STMを組み合わせ、初めてピコ秒の電子スピンダイナミクスをSTMで観測す ることに成功した。
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大西 桂子, 岩崎 多摩樹, 藤田 大介
セッションID: 27P046
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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AFM像は表面形状を表していると考えられているが、観察像は探針形状によって拡張されたものである。真の表面形状を推測するためには、まず、探針形状を知る必要があるが、直接AFM測定中の探針形状を計測することは事実上不可能なので、何らかの方法で推測しなければならない。今回我々は、探針先端をあとから計測するのではなく、測定中に推測し観察像を補正する方法を開発したので、報告する。
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磯村 典武, 崔 芸涛, 陰地 宏, 孫 珍永, 野中 敬正, 堂前 和彦
セッションID: 27P047
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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非破壊で固体内部の情報が得られる新たな表面分析法として注目を集めているHAXPESについて、元素組成の深さ方向評価法の確立に向けて検討を始めた。通常より分析深さの深い15 keV対応HAXPES装置を用いて、組成および膜厚の規定された多層膜試料(Au/SiO
2/Si)の光電子取出し角依存性を取得した。非弾性平均自由行程などを考慮したフィッティングから、層構造をほぼ再現することができた。
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石田 敬雄, 大山 真紀子, 小澤 寛晃, 芳賀 正明
セッションID: 27P048
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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我々はホスホン酸基を持つRu2核錯体分子をITO基板上で水素結合を介して積層させることにより容易に多層膜作成が可能でありかつ、この多層膜においても長距離電子移動能が生じたこととその機構について報告している。本研究ではさらに踏み進んで錯体分子構造と多層化の手法を変えることによる電子移動能に及ぼす影響について調べた固体サンドイッチセルのI-V測定よりZrを介して作製したRu単核、Ru2核錯体多層膜のβ値はそれぞれ0.040Å-1、0.028Å-1であった。これよりRu単核錯体分子膜よりRu2核錯体分子膜のほうが電子移動能が高いことなどがわかった。
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高橋 惇郎, 籾内 雄太, 加藤 大樹, 本間 和芳
セッションID: 27P049
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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走査電子顕微鏡 を用いたグラフェン成長のその場観察法 でPd表面における炭素の表面析出による単層グラフェンの成長を観察した。Niでは約900℃で特徴的なコントラストが観察されたが、Pdでは観察されなかった。しかし、約200℃以下に急冷するとそのコントラストが現れた。その後、温度が下がるとそのコントラストは消失した。このことから、金属により特徴的なコントラストが観察される温度領域が異なると分かった。
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岡嶋 賢, 橋本 深雪, 近藤 敏啓, 原 賢二, 田 旺帝
セッションID: 27P050
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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多孔性配位高分子(MOF)はガス吸蔵や触媒、分子ふるい、センサーなどへの応用が期待されている。こうしたMOFをデバイスへ応用するには、TiO
2やSiO
2などの固体表面にバルクの物性を損なわないように配向を制御した薄膜化が欠かせない。本研究では単結晶TiO
2(110)表面に代表的なMOFの一つである[Cu
3(BTC)
2(H
2O)
3]
n (HKUST-1)の薄膜をLayer-by-Layer法により段階的に作成し、これらの薄膜の結合様式を偏光全反射蛍光XAFSにより検討した。講演では詳細な解析結果を報告する。
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山田 友輝, 福本 恵紀, 恩田 健, 腰原 伸也
セッションID: 27P051S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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フェムト秒レーザーを利用したポンプ-プローブ法と、光電子顕微鏡を組み合わせた時間分解光電子顕微鏡を立ち上げた。この手法を用いて、サブピコ秒及びナノメートルの分解能で半導体表面の面内方向の電場勾配により光キャリア(電子)が伝搬する過程をイメージングし、ドリフト速度及び移動度の導出に成功した。さらに、半導体表面における構造欠陥の周辺で、局所的に光キャリア寿命が短くなっていることも確認することができた。
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鈴木 淑男
セッションID: 27P052
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Si(100)基板上にMBE法でMgO薄膜を作製し、その表面の仕事関数をケルビン法で測定した。Si(100)基板はHF水溶液により自然酸化被膜を除去した後MBEチャンバー中にて200℃~700℃で清浄化し、所定膜厚のMgOを成膜した。Si基板の清浄化温度により、仕事関数のMgO膜の膜厚依存性が異なることがわかった。この違いは、MgO/Si界面における電子状態の違いを反映した結果と考えられる。
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服部 梓, ヌエン アイン, 藤原 康司, 上田 茂典, 田中 秀和
セッションID: 27P053
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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独自ナノ構造作製技術で精密にサイズ制御したマンガン酸化物
(La,Pr,Ca)MnO
3 (LPCMO)ナノボックス構造を作製し、金属-絶縁体転移(MIT) に伴う電子状態の
変化を硬X線光電子分光で測定した。Mnコアレベルのサテライトピークの強度変化より、MIT特性の
評価を行った。ナノボックス試料では、3次元構造に由来する歪効果により薄膜と比べて
高い温度でMITが発現していることを明らかにした。
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加藤 直也, 立花 和也, 広田 望, 廣田 政人, 中家 佑吾, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: 27P054S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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界面を測定する手法として,原子構造を対象としたXTEM,電子状態を対象としたHAXPES(空間分解能が低い)があるが,本研究で用いているXSTMはその両方を対象としている.動作中のMOSデバイスでは特に界面領域でのバンド湾曲が重要であるが,これを良い分解能で直接評価するのは困難である.そこで我々は,XSTMを応用して,MOS界面の状態を直接評価する方法を確立しようとしている.講演では,現状について報告する.
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猪熊 喜芳, 八木 一三
セッションID: 27P055
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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コロイド結晶膜を鋳型とするSphere Segment Void (SSV)の粒子を除去せずにそのまま残した「粒子埋込型SSVプラズモニック結晶基板」は、粒子によるWispering Gallery(ささやきの回廊)モード とボイドによるプラズモンがカップリングし、plasmonic WGMsを生じる。鋳型粒子の大きさと電析するAuの厚みを変えて、様々な基板を作製して、電気化学ラマン測定し、SERS活性を調べた。
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中家 佑吾, 木村 明日香, 生田 円佳, 太田 啓介, 加藤 直也, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: 27P056S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Si(001)表面上のMnシリサイドは,ある条件下で成長させると3次元島を形成する.Mnを3ML蒸着して400°Cアニールを行った場合のRHEED透過パターンとΦ-RHEEDによる3次元逆格子マップの解析により,α-Mnの3次元島がα-Mn(001)[100]||Si(001)[100]の配向関係で成長することが確認された.当日は,RHEED・STM観察による,蒸着量とアニール温度依存性の相図を報告する.
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岸澤 利彦, 重野 将弥, 吉田 昭二, 武内 修, 重川 秀実
セッションID: 27P057
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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我々の研究室では独自の測定原理に基づく遅延時間変調型パルスペア励起STM(SPPX-STM:Shaken-Pulse-Pair-Excited STM)の開発を行ってきた。本研究では、1psを切るような高速現象の測定を可能にするべく、光路切り換え型SPPX-STMを新しく開発し、この手法の動作を実証するため層状p型半導体WSe
2中での光キャリア寿命測定を試みた。
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関口 哲弘, 馬場 祐治, 下山 巌, 平尾 法恵, 本田 充紀, Deng Juzhi
セッションID: 27P058
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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銅基板表面上にスピンコート法によりシリコンフタロシアニン二塩化物の薄膜を作製し、350度Cまでの加熱により起こる熱表面反応をXPS法および放射光の直線偏光による角度依存X線吸収端微細構造(NEXAFS)分光法により調べた。また、真空紫外光光源を直線偏光化し、光電子放出顕微鏡(PEEM)像を観測することのできる装置を製作した。これを用いて、反応表面の偏光角度依存性測定を試みる。
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