国立名古屋病院救命救急センターは昭和54年に開設されたが, それ以来11年を経過したので, この間の入院患者について集計し, これらについて検討した. 対象は, 入院総数4,423例で, 男2,626例, 女1,797例. 集計は, 年齢別, 疾患別, 死亡率, 入院日数, 退院・転院・転床などを年度別に分類したが, このうち, 年々高齢者の増加が目立ったことと, 脳神経関係すなわち脳血管障害・頭部外傷などにっいで, 消化器関係の患者が多いことが注目された. 死亡率は15%前後でほぼ一定していたが, 後方病棟への転床が多く, 他病院への転院は少なかった. なお, 当院には別にCCUを有する病棟があり, そのため循環器関係の入院患者数はやや少ない.
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