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クエリ検索: "だし巻き卵"
39件中 1-20の結果を表示しています
  • *大 雅世, 小泉 昌子, 峯木 眞知子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2024年 76 巻 P-36
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/07/20
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】卵焼きの代表として、関西でよく食べられる

    だし巻き卵
    と、関東で食べられる甘い厚焼卵がある。
    だし巻き卵
    は厚焼卵とは異なり、だしの量が多く、甘味が少なく、ジューシーな卵調理である。そこで、卵重量の30~90%のだしを用いて、
    だし巻き卵
    を調製する。その特性を評価・比較することにより、
    だし巻き卵
    のコツを明らかにする。

    【方法】

    だし巻き卵
    の分量は、卵2個(100g)、だし(粉末だしを湯で溶解、卵重量の30・50・70・90%)、みりん(卵液の10%)、淡口醤油(卵液の3.5%、塩分濃度0.5%)を用いた。割卵後、他の材料と混合した。サラダ油をひいたテフロン製の卵焼き器で、3回(30・50%)もしくは4回(70・90%)巻いて、加熱した。出来上がるまでの加熱時間を測定した。室温に放置後、出来上がり重量、大きさ、その破断・テクスチャーを測定し、組織観察を行った。

    【結果】だしの量の増加に伴い、加熱時間は長くなり、出来上がり重量が重くなった。加熱時間と出来上がり重量は、高い相関を示した(R²=0.90)。テクスチャーのかたさ・破断特性の総エネルギーは、30%試料が最も高く、だしの量の増加に伴い低くなった。この結果から、だしの量が多いほどやわらかいことがわかった。しかし破断歪率は、90%試料が30・70%試料と近い値を示した。これは、焼成時間が長いことにより、出汁巻き卵の表面が良く焼けている可能性が示唆された。

  • *八田 一, 久保 七彩, 上野 義栄
    日本食品科学工学会大会講演要旨集
    2024年 71 巻
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/08/15
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】現在、厚焼き卵は東京王子で1648年創業の扇屋ほか、東京築地には大正から昭和初期創業の厚焼き卵専門店がいくつもある。一方、

    だし巻き卵
    は明治の終わり頃、京都の卵問屋の店主が卵の有効利用として出汁入りで焼き始めたのが最初で、京都にはその流れを継ぐ
    だし巻き卵
    専門店が多い。本研究では関東の厚焼き卵と京都の
    だし巻き卵
    の加工法や物性や食感を比較し、それぞれの特徴を調べる。【方法】厚焼き卵と
    だし巻き卵
    はそれぞれ専門店で購入した。それぞれを2 cm 幅に切って試料とし、断面写真を撮影した。物性測定装置(テキソグラフ:日本食品開発研究所 )で円筒形プランシジャー(断面積0.5 cm2)を用い、降下速度を0.4 mm/秒で破断点測定を行った。得られた圧縮回復曲線から、試料の硬さや柔らかさや弾力性などを表す7つの力学的特性値を算出した。なお、試料の水分含量は105℃、3時間乾燥後の乾燥減量で測定した。【結果・考察】水分含量は厚焼きが59.2%、だし巻きが75.9%で、断面写真から、
    だし巻き卵
    の方が内部の均質性が高く、しっとり感があり保水性が優れていた。通常、試料の水分が少ない方が物性的に硬くなるが、両者のF値:破断荷重(gf/cm2)は厚焼きが577±33、だし巻きが603±99と有意差がなかった。
    だし巻き卵
    の方が高水分で食感的にも柔らかく弾力性に富むが、破断荷重が厚焼きと変わらないことの考察として、両者の巻き回数の明らかな違いが考えられる。我々は
    だし巻き卵
    の巻き回数が多いほど硬くしまり、破断荷重が高くなることを見出している。だし巻きは長方形で縦長の卵焼き器で薄焼き卵を焦がさぬように巻いて焼くのが特徴で、自ずと厚焼き卵より巻き回数が多くなる。したがって、
    だし巻き卵
    は水分含量が多くて弾力性に富むが、巻き回数が多く、硬くしまり、破断荷重が大きくなったと思われる。

  • *大 雅世, 小泉 昌子, 峯木 眞知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2024年 35 巻 1P-14
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/09/06
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】前報では、新鮮卵(購入当日)を用いて、だし量の違いが

    だし巻き卵
    に及ぼす影響を報告した。本報告では、25℃で1週間おいた鶏卵を用いただし巻卵を調製し、両者を比較した。関東で多くたべられる厚焼き卵は、新鮮卵を用い、あまりかき混ぜないことがおいしさにつながるといわれている。
    だし巻き卵
    においてたまごの鮮度の影響を検討した。

    【方法】購入した日の鶏卵と同様の卵を25℃で1週間保管した白色レグホーン種鶏卵を使用して

    だし巻き卵
    を調製して、比較した。分量はたまご2個(100g)、かつおだし(粉末だし)は、卵重量の30、50、70、90%を使用した。調味料は、みりん(卵液の10%)、淡口醤油(卵液の3.5%、塩分濃度0.5%)を用いた。卵液は裏ごしを2回かけてから使用した。加熱時間、外観の観察、歩留まり、加熱後重量変化率、破断特性やテクスチャー特性を測定した。

    【結果】だし量が多いだし巻卵では、加熱時間は長くなり、歩留まりは高かった。保存した卵のだし巻の体積を比較すると、30%試料の体積1.00に対して、50%試料1.12、70%試料1.20、90%試料1.28であった。

    だし巻き卵
    のかたさはだしの量に比例して低下した。保存卵を用いた70%と90%試料の焼成後重量は新鮮卵を用いた試料より有意に重く、70%試料の歩留まりは有意に高かった。保存卵を用いた50%試料のかたさは、新鮮卵試料より有意に低い値であった。凝集性においても保存卵を用いた50%、70%試料は有意に低かった。90%試料では、硬さや凝集性に鮮度の違いはみられなかった。水様性卵白がやや多い保存卵の方が、やわらかなだし巻卵が得られる。しかし、だしの量が90%になると、テクスチャーにおいては鮮度の違いが少なくなる。

  • だし文化
    *山本 悦子, 阪上 愛子, 澤田 参子, 原 知子, 東根 裕子, 八木 千鶴
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2018年 30 巻 P-k25
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】平成24年から日本調理科学会「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」の研究から山海に恵まれ商都として栄えた大阪府内に1960年から70年頃までに定着した家庭料理・郷土料理の「主菜の特徴」を抽出することを目的とした。
    【方法】大阪府の行政区分、日本の食生活全集「聞き書大阪の食事」の分類を参考に8地域(泉南・泉北・南河内・中河内・北河内・大阪市・三島・豊能)に分け、その土地に30年以上暮らしている27名を対象に聞き書きを行った。
    調査時期は2013年11月から2015年9月、方法等は学会ガイドラインに則った。
    【結果】物流や商業の中心地大阪は「天下の台所」とよばれた。昆布は北海道から北前船で大阪・堺の港に入り、かつおぶしは、薩摩・土佐・紀州から入り、「だし文化」が生まれた。
    だし巻き卵
    ・小田巻蒸し・関東煮(かんとだき)・どて焼き・ハリハリ鍋などは、だしを利用した主菜である。朝食やお弁当のおかずに作る
    だし巻き卵
    は、甘い関東の卵焼きに比して、だしの旨みと塩味(淡口醤油)で味つけされる。小田巻蒸しは、うどんの入っただしたっぷりの茶碗蒸しである。大阪の商家では祝膳に出された。鶏肉、えび、なると、干しいたけ、みつば、ゆずなどをを入れる。関東煮は江戸風味の濃口醤油のだしではなく、淡口醤油が主体のすっきりした味である。大阪では具材に鯨の皮の「ころ」や牛すじ肉、タコ、煮込みちくわ、丸天、ごぼう天などが好まれる。どて焼きは牛すじ肉を茹で、昆布だし、白味噌やみりんでじっくり煮込んだ料理。ハリハリ鍋はくじら肉(尾の身・赤身)と水菜だけのシンプルな鍋で、かつお昆布だしに淡口醤油と酒だけで味つけし、さっと煮て食する。大阪のコナ文化の代表である、きつねうどん・お好み焼き・たこ焼きにもだしは欠かせない。
  • 堀 光代, 平島 円, 磯部 由香
    日本食生活学会誌
    2020年 31 巻 3 号 151-158
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/02
    ジャーナル フリー

     A survey was conducted in 2016 among 509 college students to investigate the knowledge and eating experience of 23 kinds of traditional homemade Japanese meals (washoku) and their preparing ways. The respondents were divided into two groups by living arrangements. It was found that more than 90 % of students had knowledge and experience of eating washoku, and it was mostly made at home. However, some washoku were eaten with less frequency, and some homemade washoku were not eaten at home. Analyzing the differences in eating washoku by living arrangements, students living away from home ate washoku with less frequency of eating and tended not to make washoku at home compared with students commuting from home. These results implied that traditional homemade Japanese meals, washoku, would no longer be made and eaten at home in the future.

  • *設樂 弘之, 島村 綾, 田中 亮治, 有満 和人, 峯木 真知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2016年 28 巻 2B-a2
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/28
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】食品、特に生鮮食品と呼ばれる領域の食品に関しては、その鮮度と風味には密接に関係がある。野菜や魚など鮮度が良いとおいしいといわれている一方、肉などのようにすこし貯蔵したほうがおいしくなるといわれている。その原因についても多くが研究されている。卵は長期保存がきくことが知られている一方で、生みたてがおいしいといわれているが、その科学的根拠となる研究例は少ない。そこで保存した卵と生みたてのもので風味に違いを明らかにすることを目的とした。
    【方法】タカハシ養鶏場 深谷農場6号舎で養育されたハイライン種マリア(日齢292日)が産卵した卵を5℃で16日保存した。同じ鶏舎のもの(日齢305日)で3日保管した卵と比較した。基礎項目として卵重、HU、卵黄の色、卵白のpHおよびタンパク質量、卵黄のpH、水分、脂質量、およびタンパク質量を測定した。風味の違いを知るために、卵かけご飯、茹で卵、だし巻卵、カスタードプリンを作成し、風味試験に供した。パネルは、東京家政大学栄養学科管理栄養士専攻4年生と大学院生の計25名で行った。
    【結果】たまごかけご飯、および、
    だし巻き卵
    に関して、新鮮卵のほうが好ましいという傾向にあったが、有意な差はなかった。プリンについては有意に新鮮卵を使ったほうが好ましいという結果になった(p<.05)。2つのプリンには硬さに違いがあり、新鮮卵のプリンのほうが軟らかく口どけが良いことから好まれたと思われる。新鮮卵と保存卵のプリンでは固さに差は、タンパク質量、pHに差があったことが、影響した可能性がある。これらの結果から、野菜や魚と比較すると、卵は保管中の変化が少なく、おいしさにもあまり差はないことがわかった。
  • ~調理師養成校の調理実習を通して~
    加藤 久, 中島 克己, 鈴木 敦史, 丁子 雄希
    調理技術教育学会誌
    2021年 3 巻 1 号 4-12
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/10/12
    ジャーナル フリー

    富山県所在T専門学校生35名を対象とし,調理実習を通しての生活・食習慣に関する行動変容と調理に関する知識と習得状況を明らかにすることを目的として,調理実習が始まる前と調理実習後にアンケート調査を行い,Pre群(調理実習前),Post群(調理実習後)を比較した。その結果,生活・食習慣について有意差は認められず,「起床時間」「夕食の時間」「就寝時間」ともに遅くなっている。しかし,「朝食摂取」については11.4%に改善が見られた。

    調理の知識について,知っている「野菜の切り方」についてPre群3.17±2.2個,Post群7.46±1.7個で有意差が認められた。Pre群の上位3つは「せん切り」「みじん切り」「さいの目切り」であり,Post群は「輪切り」「せん切り」「みじん切り」であった。

    調理技術の習得状況については「根菜を茹でることができる」「かつらむきができる」「三枚おろしができる」「砥石を使って包丁を研げる」「

    だし巻き卵
    ができる」の各項目で有意差が認められ,Post群の技術の習得について「専門学校」を挙げる学生が多く見られた。以上のことから,専門学校で調理実習を多くこなすことによって調理技術の習得向上に繋がったと考えられる。

  • 瓦家 千代子
    生活衛生
    1983年 27 巻 3 号 146-149
    発行日: 1983/05/10
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 焼き物, 妙め物, 揚げ物, 汁物について
    松田 康子, 松本 仲子
    日本調理科学会誌
    2000年 33 巻 2 号 249-256
    発行日: 2000/05/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • ー調理経験による技能変化の測定ー
    *鎌田 那央子, 近藤 耕平, 石川 伸一
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2022年 33 巻 P-50
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/02
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】調理における技能は調理する人が培ってきた経験に依存するものが多い。調理経験を重ねることで、調理の「感覚」を身につけると考える。既存の研究において完成した料理の物性に関して報告されているものは多いが、調理操作に焦点を当てた報告は少ない。本研究は、被験者の調理技能の成長過程を測定、解析することを目的とし、おいしさの中にある調理技能が及ぼす影響を解明する。

    【方法】調理経験の差が大きいと予測した①炒飯を炒める動作、②

    だし巻き卵
    を巻く動作、③刺身を切る動作、④メレンゲを作る動作を測定した。測定には、筋電位センサー、加速度センサー、角度センサーを用いた。予測した料理の調理経験がほぼない被験者三人の動作解析をし、測定は調理経験が浅い状態と約一か月の調理経験を積んだ状態で行った。これらを比較し、調理経験によって調理動作にどのような違いが生じるかの解析を行った。

    【結果・考察】測定した調理動作で①炒飯と④メレンゲには調理動作に変化が見られた。リサージュ図形から中華鍋を振る速度は速くなっており、図形から動きにブレがなくなっていたことが分かった。炒飯を炒める動作で身につける調理の感覚は、中華鍋を持つ前腕の内側の筋肉を用い、肘を大きく伸縮させ正面にブレずに振ることであると考える。メレンゲは、リサージュ図形から撹拌速度は速くなり、腕の動きは大きくなり手の動きは円ではなく一の字の形をしていた。 三人の角度変化はバラバラであったが、活動電位の発生は小さくなり、速度は上がっていた。このことからメレンゲの撹拌操作で身につける調理の感覚は、脱力し、外側の筋肉と内側の筋肉をバランスよく用い、撹拌速度は速く、腕を大きく動かすことであると考える。

  • -料理のアレンジから広がる献立イメージ-
    *佐藤 雅子, 石井 克枝
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2014年 57 巻 B2-4
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/10
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】 これまでの献立学習は第6学年で栄養的なバランスを食品群の表で確認していたが,既習学習を活用しきれないことが課題であった。本研究では,第5学年の食領域の学習の最後に,既習料理の組合せから食事を考える学習を取り入れた。食事構成と各料理に含まれる食品の体内での働きを関連させた学習の効果を探ることを目的とする。
    【方法】   研究対象にした授業は,千葉県内小学5年生119名を対象に2014年2月に実施した。概要は,最初に「飯,みそ汁,ゆで卵,ほうれん草のお浸し」という食事を提示し,この食事の栄養のバランスがとれていることを確認した後,料理のアレンジをさせた。授業効果の分析の対象は,児童の記述した料理や献立とした。アレンジした料理を主食,汁物,おかずの食事構成に分類してその数を集計した。また,料理をアレンジしたものを,さらに組み合わせ,新たな献立とした内容と人数をみた。さらに,児童の思考をみるために「食品・調理・栄養」の関連を記述する「食マップ」を用意し,児童がその中に単語を書き入れた(記述例;米→ご飯←炊く,米←エネルギー)。これも分析の資料とし,本授業を行わなかった2013年と比較した。
    【結果】 小学校5年生の食領域の年間の学習の流れは,<1>6月ゆで方をマスターしよう,<2>10月ご飯とみそ汁を作ろう,<3>2月卵を知ろう,<4>食事について考えよう,である。各学習時に食品・調理・栄養を意識できるように<1>葉菜,ゆでる,<2>米,炊く,エネルギーとなる,<3>卵,ゆでる,体をつくる,に視点をおいた。そして<4>でこれらの内容をまとめるものとした。<4>で提示した食事のアレンジには以下の3つの方法を示した。1.食品を変える(例:ほうれん草→小松菜),2.調理法を変える(例:ゆで卵→卵焼き),3.調味を変える(例:お浸し→胡麻和え)である。児童の記述をみると,98.0%の児童がアレンジをし,その数は一人当たり4.3個であった。内訳は,主食:30.8%,汁物:14.4%,おかず(ゆで卵):27.1%,(お浸し):21.1%とほぼ偏りがなかった。内容は,ゆで卵の調理法を変えたものが多く(78.6%),肉料理へのアレンジは12.0%と少なかった。また「お浸し」のアレンジは,全てが野菜を用いた料理であった。詳細は,胡麻和え等調味の変更(34.7%),小松菜等食品の変更(15.3%)の他,サラダ(22.4%),漬け物(7.1%)等であった。また本学習では,32.4%の児童が献立を意識してアレンジをしていた。内訳は,和食献立(飯,みそ汁,和のおかず)36.7%,主食が飯でおかずに炒める料理等和洋の様式が混在していても献立として適切だと考えられたものが31.7%であった。「寿司,雑煮,
    だし巻き卵
    ,サラダ」のように主食が重なる等献立として不適なものは10.0%であり,90.0%の児童が適切な献立を考えた。「主食が変わると副食が殆ど変わり,和風が洋風になったりするので影響が強い」と述べる等,食事構成を意識し献立としてのまとまりを認識した児童の多いことが分かった。
      食マップで単語を3つ以上記述した者の割合を,<4>の授業の有無で比較した。[2013,2014]で示す。食品[98.2%,96.7%],調理[72.6%,82.5%],栄養[81.4%,90.0%]と大きな差はなかった。しかし,「食品と調理」を関連づけた者は[81.5%,94.1%],「食品と栄養」を関連づけた者は[ 33.6%, 61.7%]と差がみられた。本研究において,提示した献立の食事構成ごとに食品の体内での働きを意識させつつアレンジをする学習が,食事構成と体内での働きをおよそ関連づけて食事を意識し,食品・栄養・調理について関連づけができたと考える。また,アレンジに既習学習が活用され,児童が具体的イメージをもって献立を展開できたと考える。 
  • 若林 咲, *杉山 久仁子
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2017年 60 巻 P04
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/13
    会議録・要旨集 フリー
    <目的>

     中学校技術・家庭科(家庭分野)では、生徒の生活経験の不足などの理由から、技能の修得が現在の時間数の中では非常に難しいという指摘が多い。そこで、限られた時間でより効率よく調理実習で体験を伴いながら、知識と技能を修得するための手立てを考えるために、横浜市の中学校家庭科教員へのインタビュー調査、調理実習参観を行い、得られた情報を元に非教員養成学部の学生を対象に調理実習を行って効果を確認した1)。本研究では、中学校の協力を得て、これまでの研究で得られた知見を元に、協力校の家庭科教員と協議をしながら、中学校1年生の食分野の調理実習を中心とした題材を立案し、実践と評価を行うことを目的とした。

    <方法>

     協力校は横浜市立A中学校、1学年約280人7クラスの学校で、調理実習は8班で実施した。家庭科教員は中学校での教員経験30年以上で、1)の研究の時から協力いただいた。第1学年の10月~12月に週1回50分授業で合計11回の題材計画を立案した。この学校では調理実習前に、「B食生活と自立」(1)と(2)の学習を終えている。11回のうち、調理の目的や流れ、環境への配慮、調理実習における危険とその予防法、実習におけるルール、班の役割、全実習内容などを理解するための事前指導を2回、実習を振り返り修得した技能を確認し、これからの応用について考える事後指導を1回、実習前の計画のための時間を2回必要と考え、調理実習は6回とした。実習1は小松菜のごま和え(ゆでる調理の復習)ときゅうりの塩もみ(包丁の使い方確認)、実習2は
    だし巻き卵
    (技能テスト)、実習3は野菜スープ(野菜の薄切り技能テスト)、実習4は魚のムニエルとポテトサラダ(生魚の扱い方)、実習5は肉団子のスープ(生肉の扱い方、みじん切り)、実習6はハンバーグ、ゆで野菜サラダ(焼き方、冷凍食品の利用)とした。実習4~6は事前に班で実習計画を立てる時間を取り、前半3回の実習と比較した。また、これらの授業実践を通した生徒の目標達成度を評価するために、第1回目と11回目に生徒の学習意欲、調理技術の上達度の自己評価等についてアンケート調査を行った。回収数は事前アンケート262部、事後アンケート255部であった。

    <結果・考察>

     実習1と3では、個人の包丁技能練習または技能テストと調理実習を同時に行った。実習1では、調理台で両方の作業をしたために、生徒が困惑する様子が見受けられた。実習3では、技能テストの場所を別に設けることで改善されたが、教員が技能テストの監督と、班調理について質問に答える役割を同時に行うことが困難だった。今回の実習はTTで行ったが、教員1人でもできるような準備段階での工夫が必要であった。実習4~6では実習前に調理計画立てを行ったため、班内での話し合いが増え、質問が減り、時間短縮につながった。事前アンケートで調理時間や手順を考えて調理をしている生徒は57.2%であったが、事後では計画を立てて調理することを肯定的に考える生徒が86.7%に増加した。ただし、計画通り進められない班もあり、生徒が改善策を考える時間を作る必要がある。実習4と6では、実習3で生徒全員が、実習5では班の担当の生徒が切って残った分を冷凍した物や、市販の冷凍食品を利用し、時間短縮を図ると共に既習の加工食品の活用と関連付けて考えられるようにした。これらの題材を通して調理をすることに自信があると答えた生徒は40.1%から76.9%に増え、より調理技術を向上させたいと考える生徒が89.8%であったことから、生徒自身の調理技術に対する評価と学習意欲を向上させると考えられる。

    1)横浜国立大学家政教育学会第28回大会発表「中学校家庭科における調理実習の現状と指導法の検討」2016年8月
  • 宮下 ひろみ
    仙台白百合女子大学紀要
    2012年 16 巻 119-132
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/07/20
    ジャーナル フリー
  • 上田 博唯
    感性工学
    2014年 12 巻 3 号 416
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2023/05/31
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • *河野 公子
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2008年 51 巻 3-1
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/01/14
    会議録・要旨集 フリー

    〈目的〉
    1994年度から必履修となった高等学校家庭科の食生活分野について,必履修前後に高校生であった大学生と社会人を対象に,家庭科履修の有無による食意識・食行動,食知識,調理技能などを調査することにより,高等学校家庭科履修の成果と課題を明らかにすることを目的とした。
    〈方法〉
    2007年1月~3月に,大学生209名(男69,女140)と40歳未満の社会人120名(男96,女24)を対象に,家庭科履修の有無,家庭科の内容への役立ち感(期待感),家庭科の教科観(イメージ),食意識・食行動,食知識,調理技能について,自記入式調査を実施した。回収後,有効な329部(有効回収率97.3%)について,統計解析ソフトSPSS11.5Jを用いて分析した。統計的な有意差の検定は,χ²検定を用いた。
    〈結果〉
    1対象者の年齢構成は,18歳~27歳237名,28~39歳92名。男女比は,男165名,女164名であった。2高等学校における家庭科履修者は246名(75%),履修しなかった者(以下,未履修者)は83名(25%)であった。3家庭科学習の役立ち感(期待感)が高い順に「日常食の調理」61%,「食生活と健康」53%,「栄養素の機能と摂取量の目安」43%であり,最も低いのは「家族の献立作成」18%であった。4家庭科学習に対して9割以上が「学んでよかった」と回答し,家庭科学習に対する有用感が高いことが明らかとなった。理由としては,「実生活に役立っている」66%,「他の教科では学べないことが学べた」47%などが挙げられた。5家庭科の教科観(イメージ)を肯定的に捉えている者が多く,「実生活に役立つ」91%,「生活に密着している」90%,「生きていくために重要である」90%,「活動が多くて楽しい」84%などであった。6食意識・食行動,食知識については,肯定的な回答が多く,「加工食品を適切に選べる」81%,「食生活を振り返り,問題点を考える」81%,「食品の管理・保管」80%など,10項目中9項目が50%を超えたが,「五大栄養素について説明できる」は,34%と低かった。7栄養素の働きについては,10点満点中最頻値8,平均値7.0,標準偏差1.99,栄養素を主に含む食品については,8点満点中最頻値5,平均値5.1,標準偏差1.86であった。8調理技能について,「自信がある」が多い順に,スクランブルエッグ65%,野菜炒め59%,ハンバーグ38%,親子丼36%,かつお節からとる出汁26%,
    だし巻き卵
    25%,てんぷら22%,ムニエル14%,魚の三枚おろし13%,筑前煮11%,ホワイトソース9%であった。9家庭科履修との関連について,履修者の方が未履修者より有意に高かった項目は次のとおりである。家庭科学習の有用感では,「具体的で分かりやすい」(p<0.05),食意識・食行動,食知識では,「食品の管理・保存」(p<0.01),「食生活を振り返り,問題点を考える」(p<0.01)の2項目,調理技能では,「ハンバーグ」「
    だし巻き卵
    」(p<0.001),「スクランブルエッグ」(p<0.01),「野菜炒め」「ムニエル」「筑前煮」(p<0.05)。栄養素の働きでは,「体の調子を整える栄養素」(p<0.01)。10一方,家庭科履修との関連について,未履修者の方が履修者より有意に高かった項目は,家庭科学習の期待感における「会食の食卓作法」(p<0.001)のみであった。
    〈まとめ〉
    特に,履修者に「食生活を振り返り,問題点を考えることができる」と回答する者が有意に多かったことは,家庭科履修の大きな成果である。しかし,五大栄養素の説明を始め,献立学習などが定着していないことが課題として示唆された。家庭科における食育の充実が求められている今日,役立ち感が高く,履修効果の認められる調理学習を中核として,実効ある指導方法を検討していく必要がある。
  • *一色 玲子, 鈴木 明子
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2007年 50 巻 A3-4
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/08
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    【目的】

     家庭科の調理実習は一般的にグループ活動として展開されており,その学習環境が多様な学びを構成している。実習台を取り巻く場の共有は,調理実習固有の「相互作用のある対話(transactive discussion:TD,以下TDと略記)」を誘発する。TDとは,「自分自身の考えをより明確にしたり,相手の考え方や推論のしかたにはたらきかけ相手の思考を深めたりするような相互作用のある対話(Berkowits&Gibbs,1983)」である。調理実習では調理の分担等,異なるモノや他者との関係性にもとづいた対話がみられる。本報告では中学校の調理実習を対象に,抽出班の授業過程におけるTDに着目し,対話の実態を探ることを目的とした。
    【方法】

     授業分析の対象はF中学校の2年生2学級であった。対象授業は平成18年5月11日(1組),同16日(2組)に2時間構成の授業として実施された。実習題材は炊き込みご飯,
    だし巻き卵
    ,すまし汁であった。
     実習授業のVTR記録にもとづき,各学級抽出班5名のプロトコルおよび行動分析をおこなった。高垣ら(2004)の「TDの質的分析カテゴリー」にもとづき,他者の考えを引き出したり表象したりする表象的トランザクション(representational transaction)と互いの考えを変形させたり認知的に操作したりする操作的トランザクション(operational transaction)を検討した。さらに,個人意識および実習自己評価を質問紙により調査し,分析の資料とした。個人意識調査は,平石(1990)の自己肯定意識尺度をもとに対自己領域17項目(因子:自己受容,自己実現的態度,充実感)と対他者領域20項目(因子:自己閉鎖性・人間不信,自己表明・対人的積極性,被評価意識・対人緊張)計37項目を設定し,5段階評価で回答を得た。
    【結果および考察】
     1.対話の量的分析および質的分析

     抽出班一人当たりの対話平均回数は1組131.4回(対班員117.2回,89.2%),2組197.2回(対班員169.8回,86.1%)であった。そのうちTDを含む場面は1組10回,2組11回であった。両抽出班とも一人ずつ
    だし巻き卵
    を焼く場面にTDが含まれていた。また,失敗や完成する場面では象徴的な表象的トランザクションが発現していた。さらに,他者の見守る中で作業する場面や他者を補助する場面等では,学習者相互に場の共有を認識したTDがみられた。
     2.個人特性と対話との関連性

     個人特性と調理実習の対話の質に関連がみられた。対人的積極性が高い生徒は他者評価が多く,自己受容が高い生徒は指示や指摘を与えることが多いこと,被評価意識が高い生徒は作業の確認が多く,自己閉鎖性が低い生徒は指示を受けることが多い傾向がみられた。
     3.調理実習に対する評価と対話との関連性

     実習後の自己評価アンケートより,「班員との協力」,実習の調理体験や他者のサポートにもとづく「役立ち感」,料理のできばえや他者からの称賛による「満足感」,先生や班員等「他者とのかかわり」から調理実習を肯定的に評価していた。これらは他者との対話に内在しており,両トランザクションによる認知的葛藤が知識・技能の習得にそれぞれ関与していることが推察できた。  具体的な調理操作を伴う調理実習において,対話におけるTDが活動や思考の方向性に影響を与えるだけでなく,学習者の認知的葛藤を引き起こすことが示唆された。中でも操作的トランザクションを含む他者間葛藤は学習者の情緒面と連動し,個々の学習評価に有用な役割をもつと考える。
  • 櫻井 光, 菅谷 なえ子, 髙橋 美津子, 桜井 克巳, 斉藤 貢一
    日本食品化学学会誌
    2019年 26 巻 3 号 132-140
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー
    We examined the optimum extraction solvent and conditions for fluorescence derivatization for a simultaneous analytical method that uses HPLC-FLD to measure five aflatoxins (AFB1, AFB2, AFG1, AFG2, and AFM1) in egg and processed egg samples. An egg sample and a processed egg sample were extracted under weakly acidic conditions using 0.1% formic acid in acetonitrile / water (9:1), cleaned up with an immunoaffinity column, and derivatized to fluoresce using trifluoroacetic acid (TFA) and n-hexane under warming conditions. The method was validated by replicate analysis of egg samples and granulated whole egg powder samples spiked with each AFB1, AFB2, AFG1, AFG2, and AFM1 at 0.1, 0.5 and 5.0 μg/kg. The recoveries of the egg samples and the granulated whole egg powder samples were 85.1-93.2% and 82.7-88.9%, respectively. The relative standard deviation (RSD) of repeatability and intermediate precision were ≤ 5.7% and ≤ 7.8%, respectively, all samples. The method detection limit (MDL) and the method quantification limit (MQL) were 0.004-0.010 μg/kg and 0.014-0.035 μg/kg, respectively, and MQL of the proposed method was lower than LOQ of official method in Japan. The proposed method was applied to four commercial egg samples and 19 processed egg samples, and no AFs were detected.
  • 堤 理恵, 瀬部 真由, 別府 香名, 渡辺 涼乃, 尾平 優, 黒田 雅士, 阪上 浩
    日本静脈経腸栄養学会雑誌
    2018年 33 巻 4 号 1019-1024
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/20
    ジャーナル フリー

    本論文は撤回されました.詳細については本文PDFをご覧ください.

  • *中川 秀夫, 北山 一郎
    関西支部講演会講演論文集
    2019年 2019.94 巻 814
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/25
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    In the past chopsticks-type meal support robot, the movement of chopsticks were only catch, so there was little food which can be grasped. Therefore, 6 DOF robot which can be achieved all of postures of the chopsticks is replaced and the exclusive unit of chopsticks which is possible to press food has been developed. A miniature camera is installed at the tip of robot arm, and take a picture of food. By carrying out processing of images, the preprocessing program of grouping such as division of large size food into parts is executed. A demonstration experiment using food on the market was performed, and it was confirmed that it became easy to grasp with chopsticks.

  • ──独自のビジネスモデルを追求,成長続ける──
    森本 守人
    生活協同組合研究
    2015年 475 巻 47-50
    発行日: 2015/08/05
    公開日: 2023/04/05
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