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306件中 1-20の結果を表示しています
  • *菊池 晏那, *出口 善隆, *西 千秋, *原科 幸爾
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-39
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     ニホンリス (Sciurus lis, 以下リス )は行動圏内に持つ複数の巣を時々変える.巣は休息場所やねぐらとして重要な役割を果たすが,その位置や使用状況は知られていない.そこで,本研究では岩手県盛岡市高松公園とその周辺で巣の位置と行動圏との関係を解明することを目的とした.調査は 2012年 6月から 11月まで行い,調査個体は発信器を付けたリス 4頭を用いた.行動圏はラジオトラッキングにより平日に 1日 3点測位した.巣は毎日日没後にホーミング法により特定した.行動圏とコ
    アエリア
    は,固定カーネル法 (以下 FK)を用い, 90%FKを行動圏, 50%FKをコ
    アエリア
    とした.行動圏はオス (n=2)では平均 13.9ha(6.6~21.1ha),メス (n=2)では平均 3.7ha(0.7~14.8ha)であった.コ
    アエリア
    はオスでは平均3.1ha(2.2~4.0ha),メスでは平均 1.1ha(0.2~4.6ha)であった.7月のメス No.2(以下 F2)の巣は全てオスのコ
    アエリア
    に含まれていた.また,雌雄で同じ巣を異なる日に使用した日もあった.コ
    アエリアと非コアエリア
    の巣の個数は,2ヶ月以上連続測位できたのが F2のみのため,F2の 7月から 10月までのデータを用いた.F2のコ
    アエリア
    にある巣ののべ使用日数は 66日で,非コ
    アエリア
    にある巣ののべ日数は 52日であった.F2のコ
    アエリアと非コアエリア
    の面積割合から巣の数の期待値を算出し,χ二乗検定を行った結果,有意な偏りがあり(P<0.005),コ
    アエリア
    には期待値より多く巣があった.全個体のコ
    アエリアと非コアエリア
    の巣の平均連続使用日数について一元配置分散分析を用いて比較した結果,コ
    アエリア
    では平均 3.1日間 (1~22日間),非コ
    アエリア
    では平均 3.4日間 (1~11日間 )巣を使用しており,平均連続使用日数に差はなかった.これにより,リスが使用する巣の密度は非コ
    アエリアよりもコアエリア
    の方が高いが,非コ
    アエリアの巣もコアエリア
    の巣も1つあたりの平均連続使用日数は同程度であることがわかった.
  • *スプレイグ D. S., 岩崎 亘典
    霊長類研究 Supplement
    2004年 20 巻 P-53
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/06/30
    会議録・要旨集 フリー
    ニホンザルの生息地域内に農地が入り組んで分布している地域が、日本各地に存在する。そのため、農地はサルの生息地と隣接していることが多く、サルによる農作物被害が発生する要因の一つとして考えられている。したがって、農地の近縁地域における植生は、サルによる被害を受けやすい農地の指標として有効である。また、ニホンザルの個体群維持の指標として、サルの生息地内に、農地など人の影響から遠い、コ
    アエリア
    の規模と分布を正確に把握する必要がある。面積が広く、広葉樹林が多いコ
    アエリア
    はニホンザルにとって高質な生息地と解釈できる。あるいは、面積が狭く、針葉樹林が多いコ
    アエリア
    しか持たない個体群の維持はより難しいと考えられる。本研究では、ニホンザルの主要な生息地である房総半島と紀伊半島を対象に、農地に隣接する土地利用および植生を明らかにした。さらに、農地から 1km 以上の地域をサルの生息地内のコ
    アエリア
    と定義し、そのコ
    アエリア
    内の植生を調べた。データは環境省現存植生図を利用した。GISで農地隣接地域として農地から 100m 以内の地域、コ
    アエリア
    として農地から 1km 以上の地域をそれぞれ切りだし、現存植生図と重ね合わせた。房総半島と紀伊半島の双方で、森林に隣接する農地が多く見受けられ、農作物被害を受けやすい農地が多いことを確認できた。コ
    アエリア
    の植生は房総半島と紀伊半島の間で違いがあった。房総半島のコ
    アエリア
    はかなり狭いながら、コ
    アエリア
    内の植生には広葉樹林が多く存在していた。紀伊半島のコ
    アエリア
    はかなり広いながら、コ
    アエリア
    内の植生には植林など、針葉樹林が多く分布していた。ただし、広狭の差はありながら、両半島において農地が森林地域に入り組んでいるためにニホンザル生息地のコ
    アエリア
    は非常に複雑な形となっていた。
  • 今関 真由美, 吉田 真也, 安藤 元一
    森林野生動物研究会誌
    2016年 41 巻 19-26
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2019/09/21
    ジャーナル フリー

    ムササビの生息状況の指標として糞の分布と量に着目し,東京都町田市の孤立林(面積136ha)を調べた結果,新たな生息域とコ

    アエリア
    が判明した.カーネル密度推定法によって,そのうちの95haが生息域(95%カーネル)に含まれ,23haがコ
    アエリア
    (50%カーネル)に含まれた.コ
    アエリア
    は林地中央部にあり,1調査地点で最大517粒の糞があった.これに対し辺縁域における糞粒数は0~数粒程度であった.糞調査は,目視調査に比べ効率的に低密度地域の生息域を明らかにできた.また,糞粒数は相対的な密度指標となり生息域の濃淡を表すことができるなど,その有効性が示された.この孤立林における先行研究の生息密度を用い,ここに生息するムササビ個体数は15~63頭と推定された.

  • 望月 翔太, 村上 拓彦, 芝原 知
    景観生態学
    2009年 14 巻 2 号 109-118
    発行日: 2009/12/31
    公開日: 2012/05/28
    ジャーナル フリー
    近年,野生鳥獣による農作物被害が増加している.本研究では,新潟県新発田市で生息が確認されているニホンザルの群れのうち,「大槻群」を対象群として,その行動圏とコ
    アエリア
    を明らかにし,その中の森林と農地の空間分布パターンが,サル由来の農作物被害にどのような影響を与えているのかを検討することを目的とした.まず,ALOS/AVNIR-2画像から土地被覆分類図を作成し,畑地や水田を抽出した.次に,固定カーネル法を用いて大槻群のコ
    アエリア
    を調べたところ,帯状の森林と重なることがわかった.さらに,大槻群による農作物被害に寄与する環境因子を特定するため,ロジスティック回帰分析を行なった結果,重要な環境因子は林縁からの距離であることがわかった.行動圏内のモデルでは集落からの距離と道路からの距離も環境因子として寄与していたが,コ
    アエリア
    のモデルではそれらは説明変数として選択されなかった.これは林縁に近い農地ほど被害を受けやすいことを示す.最終的に,帯状の森林がサルの農地進出の拠点となり,森林と農地を繋ぐコリドーとして機能していることが考えられた.それにより農作物被害の拡大に繋がることが示唆された.
  • 石塚 譲, 川井 裕史, 大谷 新太郎, 石井 亘, 山本 隆彦, 八丈 幸太郎, 片山 敦司, 松下 美郎
    哺乳類科学
    2007年 47 巻 1 号 1-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/21
    ジャーナル フリー
    季節や時刻による行動圏の変動をみるために, 成雌ニホンジカ2頭にGPS首輪を用いて, 経時的な位置を調査した. 調査期間は, それぞれ, 392日と372日で, シカの位置は0時から3時間毎に計測した. 2頭の年間行動圏面積はともに森林域と水田周囲とを含む43.7 haおよび16.3 haであり, 行動圏の位置に季節による変動はみられなかった. 個体1の季節別コ
    アエリア
    は, 四季を通して水田周囲に位置し, 個体2でも夏期以外は水田周囲に位置した. 時刻別コ
    アエリア
    は, 12時および15時では森林域に, 0時および3時では水田周囲に位置した. 以上の結果から, GPS首輪を装着した2頭の成雌ニホンジカは, 大きな季節移動をせず, 日内では, 森林域 (昼) と水田周囲 (深夜) を行き来していると考えられた. また, 行動圏とコ
    アエリア
    の位置から農耕地への依存度が高いことが推察された.
  • 柳 小正
    日本エネルギー学会誌
    2018年 97 巻 6 号 124-134
    発行日: 2018/06/20
    公開日: 2018/06/29
    ジャーナル フリー

    科学技術の進歩につれ,世界的な非在来型石油・天然ガス資源の研究・開発が急速に発展してきている。特に米国のシェールガスおよびタイトオイル資源開発の成功は,世界に大きな影響を与えている。中国では,米国の在来型石油・天然ガス資源の成功を受け,シェールガスに続いてタイトオイルの研究・開発も活発化している。しかし,タイトオイルの賦存特性が特別であるため,その開発方式や貯留層評価などの面では在来型石油と異なり,開発の困難さは増加している。経済的に開発するためには,タイトオイル貯留層の濃集帯の評価が重要視されている。本稿では,タイトオイル貯留層に関する先行研究および濃集帯の実データの範囲から乱数により生成した仮想的なデータを踏まえ,判別分析を用いて中国のタイトオイル貯留層の濃集帯評価を行った。評価方法は合理的であり,仮想データに基づく結果は実データの傾向に合致した。実データが蓄積され利用可能になれば,本法は重要な役割を果たすと期待される。

  • 日置 佳之
    ランドスケープ研究
    1995年 59 巻 5 号 205-208
    発行日: 1996/03/29
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    オランダでは, 生物多様性を維持する目的で生態ネットワークを形成することが, 国土計画における重要な政策として1990年に採用された。生態ネットワーク計画は, 動植物のハビタットの分断化を防ぎ, 生態系の水平的なつながりを回復しようとするもので, 景観生態学的な調査に基づいて立案され, 中央政府・地方政府・NGO等の協力のもとに, 生態的インフラストラクチャー整備によって実現が図られつつある。本稿では, 生態ネットワーク計画の理論的背景, 計画内容, 実現戦略について文献と現地調査に基づいて整理し, その特徴を考察した。
  • 吉田 洋, 中村 大輔, 北原 正彦
    霊長類研究 Supplement
    2016年 32 巻 A12
    発行日: 2016/06/20
    公開日: 2016/09/21
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では、モンキードッグ(サル追い犬)による追払いが、野生ニホンザル(Macaca fuscata)群の土地利用におよぼす影響を明らかにすることを目的とした。調査は2004年4月から2012年8月に、山梨県富士吉田市および同南都留郡富士河口湖町を生息地とし、67個体で構成される野生ニホンザル群の「吉田群」を対象に、ラジオテレメトリーを実施した。本調査地のうち、富士吉田市の2地区(旭地区・新倉地区)では2007年6月から、富士河口湖町の3地区(河口地区・浅川地区・船津地区)では2008年12月から、体重12~22kgのモンキードッグを用いた追払いが2012年8月まで実施されていた。調査の結果、先に追払いを始めた2地区では、追払いを始めると「吉田群」のコ

    アエリア
    (MCP method, 50%)から外れたが、後に追払いを始めた3地区はコ
    アエリア
    のままだった。また「吉田群」は2012年4月頃に分裂し、先に追払いを始めた富士吉田市新倉地区をコ
    アエリア
    にした。さらに、先に追払いを始めた2地区では、追払いにより出没頻度が22.1%から2.1%に減少したが、後から追払いを始めた3地区では、サルの出没頻度が29.8%から22.2%に減少したものの、その減少量は少なかった(chi-square test, N = 1,101, df = 1, p < 0.01)。これらのことから、Iモンキードッグによる追払いには、サルの群れが人里の利用を避けるようになる効果がある。II野生ニホンザル群は、先に追払いを始めた集落よりも、後れて対策をした集落に執着する。III同じぐらいの追払いの強度では、追払いを早く始めた集落のほうが、後から追払いを始めた集落より効果が高い。IV効果の高い追払いを続けると、群れは分裂して利用できなかった集落を利用しようとする。の4点の可能性が指摘できる。

  • 安江 健, 河上 花琳, 塚本 純子
    動物の行動と管理学会誌
    2022年 58 巻 4 号 204-211
    発行日: 2022/12/25
    公開日: 2023/01/27
    ジャーナル フリー

    地域ネコの適正な飼育管理技術に資するため、緑地空間を多く含む農業系大学キャンパス(約12 ha)で屋外飼育される、2匹の子ネコを含む10匹の地域ネコ個体群の生息地利用を個体ごとに比較した。2020年6月1日~12月31日までの期間中、キャンパス内に設定してある給餌場への訪問の有無を毎日記録したとともに、給餌場付近にキャリアボックスを積んで作成した雨風除けの避難小屋の利用を、小屋前に設置した赤外線センサーカメラを用いて9~12月の期間中毎月10日間程度、24時間連続で観察した。9~10月の期間中には、首輪に取り付けたGPSロガーを捕獲可能な個体に装着して1分間隔で位置データを収集し、24時間の行動圏を測定した。避難小屋は2匹の子ネコにはほぼ毎日利用され、成ネコにも雨天日(平均±SD:352.5±172.2分)にはそれ以外の日(110.8±66.3分)よりも長く利用された(P<0.05)ものの、利用は特定の2匹に限られた。給餌場への訪問では、最長で1週間近く訪問しない成ネコが4匹存在したもののこれらは調査開始直後の1ヵ月間に限られ、全期間を通して給餌場を訪問した日数割合は84~100%と、避難小屋を利用しない個体であっても訪問頻度は高かった。連続24時間の位置データが得られた5匹の行動圏の範囲とその大きさからは、調査開始時に去勢した雄個体では24時間行動圏面積が12.4~16.3 haと大きく、給餌場以外にもキャンパス外にコ

    アエリア
    を複数有していたが、それ以外の個体は雌雄ならびに避難小屋の利用の有無にかかわらず0.8~5.5 haと、その行動圏はほぼキャンパス内に収まっていた。

  • 齊藤 一廣
    ワイルドライフ・フォーラム
    1998年 4 巻 2 号 59-62
    発行日: 1998/12/17
    公開日: 2017/07/22
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 安江 悠真, 青井 俊樹, 玉置 晴朗, 矢澤 正人, 高橋 広和, 瀬川 典久, 時田 賢一
    哺乳類科学
    2016年 56 巻 1 号 27-36
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/01
    ジャーナル フリー
    GPSを利用した従来のテレメトリシステムには,発信機回収の労力,及び位置情報取得から現地踏査までのタイムラグなどの課題がある.これらの課題を解消するため,長距離無線通信技術を応用した新たなテレメトリシステム「GPS-TX」が開発された.本システムは,野生動物の現在位置をリアルタイムで把握することで,野生動物の行動をより詳しく明らかにすることが期待できる.著者らは,岩手県遠野市においてGPS-TXをニホンツキノワグマ(Ursus thibetanus japonicus)の追跡に適用し,3頭の追跡個体の行動把握に努めた.追跡個体の位置情報からコ
    アエリア
    を抽出し,現地踏査を行った結果,森林下層部の状況やニホンツキノワグマの痕跡を基に,コ
    アエリア
    における追跡個体の行動を推測することができた.本報告では,その追跡事例を基に,GPS-TXを用いたニホンツキノワグマの行動追跡調査の現状と課題について整理した.
  • 岡村 麻生, 土肥 昭夫, 伊澤 雅子, 阪口 法明
    日本生態学会誌
    2002年 52 巻 2 号 253-258
    発行日: 2002/08/10
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
  • 浅利 裕伸, 山口 裕司, 柳川 久
    森林野生動物研究会誌
    2018年 43 巻 31-35
    発行日: 2018/03/30
    公開日: 2021/04/01
    ジャーナル フリー

    森林面積の減少がタイリクモモンガPteromys volans雌の行動圏面積と利用形態に与える影響を明らかにするため,台風などで森林面積が減少した北海道帯広市の森林において,森林面積減少前(1992年10月)と減少後(2005年8月~10月)にそれぞれ雌2個体を捕獲し,発信機を装着して個体を追跡した.森林面積減少前の行動圏面積は2個体ともに2.7haであり,森林の中央で行動圏が分かれた.森林面積減少後の2個体の行動圏面積は1.4haと1.9haであり,行動圏は大きく重複したが,コ

    アエリア
    には大きな重複がなかった.また,森林面積減少後には,森林面積減少前までに利用していなかった場所の防風林や河畔林も広く利用した.

  • 金子 弥生
    日本生態学会誌
    2002年 52 巻 2 号 243-252
    発行日: 2002/08/10
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
  • 奥村 栄朗
    森林科学
    2003年 38 巻 59-63
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2019/03/20
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 佐野 真琴
    森林科学
    2011年 61 巻 41-44
    発行日: 2011/02/01
    公開日: 2017/07/07
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 安江 悠真, 青井 俊樹, 國崎 貴嗣, 原科 幸爾, 高橋 広和, 佐藤 愛子
    哺乳類科学
    2015年 55 巻 2 号 133-144
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/28
    ジャーナル フリー
    夏期のツキノワグマ(Ursus thibetanus)は針葉樹林を頻繁に利用するが,その詳しい理由は明らかにされていない.その理由の一つは,ツキノワグマの主要食物と考えられているアリ類が針葉樹林に多く存在するためと推測される.そこで本研究は,夏期のツキノワグマの環境利用と,アリ類の営巣基質としての枯死材及びその現存量との関係を明らかにし,針葉樹林利用との関係を検討することを目的として行った.まず,岩手県遠野市を中心とする北上山地において,2012年6月から8月にかけて,野生動物のリアルタイムな追跡が可能なシステム「GPS-TX」により,ツキノワグマの行動(2個体,追跡期間はそれぞれ13日間と6日間)を,現地踏査を含めて詳細に追跡した.その結果,追跡個体が針葉樹林を頻繁に利用し,枯死材に営巣するアリ類を採食していることが確認された.次いで,森林内における枯死材の現存量を調査した結果,枯死材は林地残材の残る針葉樹人工林において豊富に存在し,さらに,腐朽した枯死材であるほどツキノワグマに頻繁に利用されている可能性が示唆された.これらの結果から,枯死材に営巣するアリ類は夏期のツキノワグマの食物として機能しており,また,特に針葉樹人工林における枯死材は,アリ類の供給源として重要な役割を担っていると考えられた.さらに,切捨て間伐や間伐後の経過年数など,針葉樹人工林における森林施業が,夏期のツキノワグマの食物の資源量に強く影響している可能性も示唆された.
  • 日置 佳之, 井手 佳季子
    ランドスケープ研究
    1996年 60 巻 5 号 501-506
    発行日: 1997/03/28
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    オランダにおける地域レベルでの生態ネットワーク計画のプロセスについて明らかにするため, 3つの事例の比較検討を行った。その結果, 上位計画として国土生態ネットワーク計画が重要な位置を占めていること, 計画は,(1) 自然環境調査にもとつくベースマップの作成, 下 (2) ネットワークの目標種の選定,(3) 目標種の環境要求性, とりわけその生息に必要とされるタイプのハビタットの面積や移動特性の把握,(4) 下目標種の生息, 移動に配慮したコ
    アエリア
    , 自然創出区域, 生態的回廊の配置, という生態学的な検討が行われた上で, 生態的インフラストラクチャーの整備計画が策定される, というプロセスにより立案されていること, 生態的インフラストラクチャーの事業実施は計画主体によるコーディネートにより推進されていること, が明らかとなった。
  • 井本 郁子, 川上 智稔, 寺尾 晃二, 井手 任
    国際景観生態学会日本支部会報
    2002年 7 巻 2 号 51-56
    発行日: 2002/12/20
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 森 貴久, 手嶋 洋子, 田尻 浩伸, 山本 誉士, 古口 大雅
    自然保護助成基金助成成果報告書
    2022年 31 巻 96-101
    発行日: 2022/10/14
    公開日: 2022/10/14
    研究報告書・技術報告書 フリー

    カンムリウミスズメは日本近海にのみ生息する海鳥で国の天然記念物で絶滅危惧II類に指定されている.神子元島は本種の貴重な繁殖地だが,この周辺海域では洋上風力発電の建設計画が発表されている.本研究では洋上風力発電の建設が本種の繁殖に与える影響を評価する目的で,5個体のカンムリウミスズメにGPSロガーを装着し,5個体から20-50時間の位置記録,うち4個体から41-107回の潜水記録を得た.ロガー装着個体は島の西側の水深20m以浅の海域を主に利用していた.利用海域のコ

    アエリア
    の面積は3.2-77.5km2(平均35.93km2)だった.潜水は日中に行われ,平均潜水深度は3.0-4.0m,平均潜水時間は8.2-11.2秒だった.これまでの調査結果と合わせると,本種の利用海域は洋上風力発電建設予定地の南東部分と大きく重複しており,浅い水深に分布する餌生物を日中採餌している本種は,建設場所によっては大きな影響を受けると考えられた.

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