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クエリ検索: "アオサ"
1,873件中 1-20の結果を表示しています
  • *山本 淳子, 小出 あつみ, 松本 貴志子, 山内 知子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2011年 63 巻 3P-29
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/09/03
    会議録・要旨集 フリー
    目的 海岸に見られる
    アオサの多くはアナアオサ
    である。一般的にアナ
    アオサ
    は繊維が硬いため青海苔の代用にしか使用されていない。そこで利用の少ないアナ
    アオサ
    に着目し、アナ
    アオサ
    の機能性成分を生かした加工食品の開発を目的として、身近な食品であるパンに
    アオサ
    凍結乾燥粉末を添加して調製した。
    方法 試料は三河湾アナ
    アオサ
    を用いた。凍結乾燥させたのち、60メッシュの280μmまで摩砕し、粉末
    アオサ
    とした。粉末
    アオサ
    添加パン3種(0.5%、0.7%、1%)を調製し試料とした。対照パンとして
    アオサ
    無添加パンを用いた。官能検査による食味試験は、105名を対象に4種類のパンについて「色」、「香り」、「食感」、「味」、「総合」の5項目を評価した。走査電子顕微鏡による観察や破断強度・テクスチャー測定を行った。成分分析はVC量をHPLCポストカラム法で、クロロフィル量をArnonの方法で、ポリフェノール量をFolin Denis法で、ヒドロキシラジカル活性をDPPHラジカル補足活性測定法で行った。
    結果 官能検査の結果は、最も評価が良かったパンは0.7%
    アオサ
    添加パンであった。破断応力では、1.0%パンが最も破断応力が大きく、テクスチャーでは、対照パンが最もかたさ応力が大きかった。よって、
    アオサ
    の添加によって破断応力は増加し、かたさ応力は減少し、もろくなることが示された。このことから、
    アオサ
    をパンに添加することによって、グルテン形成が阻害され、膨化力が低下することが認められた。成分分析の結果は、対象パンより
    アオサ
    添加パンが全体的に高い値を示したので、日常的に食すパンに
    アオサ
    を添加することで機能性成分を摂取することが期待できると考えられた。
  • 工藤 教勇, 児玉 真史, 徳永 貴久, 松永 信博
    海岸工学論文集
    2003年 50 巻 1081-1085
    発行日: 2003/10/10
    公開日: 2010/03/17
    ジャーナル フリー
    アオサ
    現存量の季節変化とそれに伴う底質の変化について現地調査を行い, 気象要素と
    アオサ
    現存量の関係について調べた.
    アオサ
    現存量は夏季に増加し最大で4.4kgwet/m2に達した.
    アオサ
    現存量は日射量と気温の影響を強く受けており, また, 干潟上への
    アオサ
    の堆積には風向および風速が強く影響していることが明らかとなった.さらに, 酸化還元電位, pHおよび酸揮発性硫化物を指標として
    アオサ
    の堆積による底質への影響を室内実験により調べた.底質環境は実験開始48時間後から急激に悪化し,
    アオサ
    の堆積と腐敗が底質に悪影響を与えていることが示唆された.
  • *趙 茜, 山本 淳子, 小出 あつみ, 山内 知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2010年 22 巻 2P-24
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/27
    会議録・要旨集 フリー
    目的
    アオサ
    の大量発生が問題となり、多くの利用が考えられている。食への利用は、青海苔の代替品として定着しているが、利用されていないのが現状である。日本全国、北から沖縄までみられるのがアナ
    アオサ
    (Ulva pertusa)である。アナ
    アオサ
    は食味が硬いことが難点であり、食品の利用へ結びつけることを目的とし、麺に加えることとした。
    アオサ
    添加麺を作成し、添加濃度の違いを官能検査、物性測定を行い、検討した。 【方法】アナ
    アオサ
    は、水産試験場より新鮮なものを入手した。アナ
    アオサ
    を凍結乾燥後、60メッシュ280μまで摩砕し粉末
    アオサ
    とした。濃度の異なる
    アオサ
    添加うどん(3%、5%、8%、10%)を作成し、対照として
    アオサ
    無添加うどんを作成した。官能検査は、色、香り、コシ、味、総合について対象者51名により行った。物性測定は、クリープメーターを用い、破断強度・テクスチャー測定を行った。さらに、走査電子顕微鏡によるグルテンの網目構造の観察を行った。 【結果
    アオサ
    添加麺は、
    アオサ
    添加量増加に伴いコシの弱いものとなり、嗜好も低下した。走査電子顕微鏡の結果から
    アオサ
    の添加に伴い網目がもろくなっていくことが観察できた。そのため、官能検査・物性測定の結果から3%程度の
    アオサ
    添加麺が最も評価、測定値がよかった。さらに高い濃度の
    アオサ
    を麺に添加するには改良が必要であり、今後の課題となった。
  • 矢内 栄二, 早見 友基, 井元 辰哉, 五明美 智男
    海岸工学論文集
    2006年 53 巻 1191-1195
    発行日: 2006/10/10
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    ラムサール条約登録湿地である谷津干潟では, 大型緑藻類の
    アオサ
    の異常繁茂が問題となっており, 干潟生態系の脆弱化が引き起こされている.本研究では,
    アオサ
    の繁茂による影響を把握するための現地調査を行うとともに, 干潟の流況と
    アオサ
    発生分布との関連性について数値シミュレーションにより検討した.また,
    アオサ
    が突然越冬を始めることとなった原因と流入源の特定をするために,
    アオサ
    のDNA解析を行った.その結果, 谷津干潟では水質浄化能力が極めて低く, 底質も嫌気的状態であることがわかった.また,
    アオサ
    の発生分布には干潟内の流況が大きく起因しているとともに, 谷津干潟の
    アオサ
    は同じ東京湾内である三番瀬や海の公園とは別種である可能性が示唆された.
  • 三田 喜代
    日本化學雜誌
    1961年 82 巻 12 号 1664-1665
    発行日: 1961/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    緑藻類の
    アオサ
    科 Uluaeeae のアオノリ Enteromorpha compressa,ボタン
    アオサ
    Ulva conglobata,アナ
    アオサ
    Ulva pertusaの粘質物の構造を明かにする目的で前報において無機成分の組成を明かにしたので引きつづき多糖質について検討した。
    試料の粘質物は広島湾のアオノリ,アナ
    アオサ
    ,佐賀県のボタン
    アオサ
    からそれぞれ熱水で抽出し,アルコールで沈殿させたもので硫酸,灰分を含む淡黄白色の粉末である。これらを 1N 硫酸で完全加水分解し,中和後ロ過,ロ液を 40℃ で減圧濃縮してシロップとする。これを水で希釈してAmberlite IR-120および IR-4B に通じ,流出部と吸着部とにわける。流出部は粉末ロ紙クロマトグラフイーで分離を行ないL-ラムノース,D-キシース,D-グルコースを分離確認定量した。また吸着部からはD-グルクロン酸を分離確認した。その結果アオハリ,ボタン
    アオサ
    ,アナ
    アオサ
    粘質物はいずれもD-グルクロン酸,D-キシロース,レラムノースおよびD-グルコースからなり,アオノリ粘質物においてはレラムノースとD-グルコースは 13:4,ボタン
    アオサ
    は 17:3,アナ
    アオサ
    は 16:3 の割合からなることが明らかになった。17
  • 嶌田智, 横山奈央子, 増田道夫
    植物研究雑誌
    2007年 82 巻 4 号 205-216
    発行日: 2007/08/20
    公開日: 2022/10/20
    ジャーナル フリー

    緑藻

    アオサ
    ・アオノリ類は,世界各地の沿岸域に生育しており,海岸で最も目立つ海藻類の一つとして広く知られている(Abbott and Hollenberg 1976, Adam 1994, Bliding 1963, 1968, Burrows 1991, Womersley 1984, 吉田 1998).この藻群には,食品として利用されているスジアオノリや(平岡・嶌田 2004),水質浄化のためのバイオフィルター,血液凝固抑制剤などの医薬品としての有効利用が考案されているアナ
    アオサ
    などが含まれる(能登谷 1999).また一方では,ミナミ
    アオサ
    などのグリーンタイド種が博多湾や東京湾で大量発生し,環境問題になっている(Shimada et al. 2003) .

     

    アオサ
    Ulva は分類学的な歴史が古く,18世紀から登場する(Linnaeus 1753).その後,Link(1820)によって
    アオサ
    属は 2層膜状の種に限定され,1層管状の種は新設されたアオノリ属Enteromorphaに含められた.最近になって,世界各地の
    アオサ
    ・アオノリ類に関する分子系統学的研究が盛んに行われ,アオノリ属は
    アオサ
    属の異名にすべきことが示唆された(Blomster 2000, Shimada et al. 2003).その後,Hayden et al.(2003)によってアオノリ属は
    アオサ
    属のシノニムとされ,日本においてもこの見解が取り入れられた(平岡・嶌田 2004, 吉田ら 2005).現在,
    アオサ
    属は世界で103種,12変種,39品種が認識され(Algae base: http://www.algaebase.org/),日本では18種が確認されている(吉田ら 2005).

     北海道にはこれまでに

    アオサ
    属 5種:アナ
    アオサ
    U. pertusa Kjellman, オオバ
    アオサ
    U. lactuca L., ウスバアオノリ U. linza L. [E. linza (L.) J. Agardh], ヒラアオノリ U. compressa L. [E. compressa (L.) Nees], ボウアオノリ U. intestinalis L. [E. intestinalis (L.) Nees], スジアオノリ U. prolifera O. F.Mller [E. prolifera (O. F. Mller) J. Agardh]が報告されている (阿部 1997, 藤田・津田 1987, 川井・黒木 1982, 名畑 1991, 佐藤 1993, Shimada et al. 2003, 山田 1942).

     しかし,

    アオサ
    属は体制が単純で分類形質が少なく同定が容易ではない.しかも種によっては,その分類形質が環境によって変化しうることが報告されている:外部形態(Mshigeni and Kajumulo 1979),分枝の有無(Blomster et al. 1998),藻体の厚さ(Bliding 1968, Phillips 1988),細胞の大きさ(Koeman and van den Hoek 1980),基部の細胞形態(Coat et al. 1998),藻体縁辺部分の鋸歯の有無(Phillips 1988),ピレノイドの数(Malta et al. 1999).したがって,天然藻体は形態データだけでは正しい同定が出来ない.

     近年,

    アオサ
    属藻類に関しては核コードITS(Internal Transcribed Spacer)領域や葉緑体コードrbcL(large subunit of ribulose-1,5-bisphosphate carboxylase/oxgenase)遺伝子などのDNAマーカーを用いた系統分類学的研究が進み,世界中のデータが蓄積されている(Blomster et al. 1998, 1999, Coat et al. 1998, Malta et al. 1999, Tan et al. 1999, Woolcott and King 1999, Blomster 2000, Bae and Lee 2001, Hayden et al. 2003, Shimada et al. 2003, Hayden and Waaland 2004, Hiraoka et al. 2004).同定したい株の塩基配列を明らかにし,これらのデータと比較することで,世界中の
    アオサ
    属藻類との系統関係が明らかになり,種同定の一助となっている.

     そこで本研究では,北海道に生育する

    アオサ
    属藻類相を明らかにすることを目的とし,北海道内各地でのサンプリング,核コードITS2領域を用いた分子系統解析および外部形態・細胞形態に関する観察・測定を行った.

  • 金子 健司, 石阪 友麻
    土木学会論文集G(環境)
    2022年 78 巻 2 号 42-48
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    ジャーナル フリー

     

    アオサ
    類が異常増殖して海岸線に堆積するグリーンタイドは,環境に様々な悪影響を引き起こしている.本研究では,瀬戸内海の因島において,ドローンと水中カメラを用いて,2年間にわたり
    アオサ
    類の分布の季節および潮汐に伴う変化を調べた.
    アオサ
    類の主な分布域は地盤高がD.L. 0m以上の干潟であり,被度は低いがD.L. -2.2m付近まで分布した.干潟における
    アオサ
    類の分布は潮汐に伴う汀線の移動により変化した.また,
    アオサ
    類の分布は季節的にも変化し,被覆面積は3~4月の春季に拡大し,8月中旬頃から減少する明確な季節変化を示した.
    アオサ
    類の分布は季節的に変化するだけではなく,潮汐や地形の傾斜などの影響も受けるため,
    アオサ
    類の堆積状況を正確に把握するためには,それらを考慮する必要があると考えられた.

  • Stefanos PALATZIDIS, 山崎 繁久, 平田 八郎, 今井 健彦
    水産増殖
    1996年 44 巻 2 号 125-131
    発行日: 1996/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    養殖漁場等の栄養塩類の豊富な場所では, 大型藻類のアナ
    アオサ
    (Ulva peytusa) の成長が良く, 水質浄化に大きく貢献する可能性が示唆されている。しかし, 現在, アナ
    アオサ
    の利用はその検討が始まったばかりで有効な利用法の開発が待たれている。そこで, 本実験では, 食物連鎖に基づいたアナ
    アオサの利用によりアナアオサ
    の繁殖の制御を行う基礎研究として, 大型藻類食性のアメフラシの摂餌率と成長率の関係を調べた。なお, アナ
    アオサ
    と比較するために, アナ
    アオサ
    と同様に魚介類の飼育槽に繁茂しやすいウスバアオノリ (Enteromorpha linza) も餌として用いた。アメフラシによるアナ
    アオサ
    の摂餌率は, 餌および動物体の乾燥重量換算で22.5%/day, ウスバアオノリで15.0%/dayとなり, アナ
    アオサ
    で特に高い値を示した。その摂餌率は, アナ
    アオサ
    の場合は温度にあまり左右されなかったが, ウスバアオノリの場合は温度の上昇に伴って増加した。また, 飼料転換効率は, アナ
    アオサ
    では14%, ウスバアオノリでは29%となった。これらの値から明らかなようにアメフラシの成長が極めて速いことを考慮すると, アナ
    アオサ
    に限らずウスバアオノリに関してもアメフラシによるそれらの藻類の繁殖の, 効率の良い制御が期待される。
  • *山本 淳子, 小出 あつみ, 山内 知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2012年 24 巻 2P-59
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/24
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】 わが国では食生活の変化に伴い、肥満や高血圧、糖尿病など生活習慣病が増加している。これまで日本人の食生活指針や食事摂取基準の見直しがされてきたが、抗酸化ビタミン類、食物繊維やミネラル類などの摂取量が少ないという現状がある。そこで身近な食品である海藻のうち利用頻度が少ないアナ
    アオサ
    と、常食される朝食用パンに着目してアナ
    アオサ
    添加パンの開発を試みた。アナ
    アオサ
    添加パンを摂食することで機能性成分の摂取が期待できるが、本研究では基礎データとして、凍結乾燥アナ
    アオサ
    粉末(
    アオサ
    )の添加によるパンの膨化機構の変化を明らかにすることを目的とした。
    【方法】 
    アオサ
    無添加の食パンを対照パンとして、
    アオサ
    を小麦粉の0.5%、1%、2%、3%添加して試料とした。組織構造観察は凍結乾燥した食パン生地および焼成後の試料の表面を金でコーティングし、走査電子顕微鏡(日立製)を用い、40倍、400倍、800倍で観察した。
    【結果】 
    アオサ
    添加パンは、対照パンに比べて膨化が抑制された。電子顕微鏡観察の結果、対照パンに比べ、
    アオサ
    を添加することで、食パン生地のデンプン粒が生地表面に多く現れた。この要因として、グルテン膜はデンプン粒を被い包み込むことで伸展性が形成されるが、
    アオサ
    添加量の増加に伴いグルテン膜の形成が抑制されるためと考えられた。焼成後の表面は、グルテンの気泡が浅く大きくなると同時に、気泡のまわりのグルテン膜の厚みが増していった。
    アオサ
    添加2%以上になると、グルテンの網目構造が不均一となり、組織構造が変化することが確認できた。
  • Stefanos PALATZIDIS, 山崎 繁久, 平田 八郎, 今井 健彦
    水産増殖
    1996年 44 巻 1 号 37-43
    発行日: 1996/03/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ボウアオノリ, リボン
    アオサ
    , およびアナ
    アオサ
    に対するアマクサアメフラシの摂餌生態や餌料効果を比較するために, それら3種の緑藻を給餌した場合のアマクサアメフラシの摂餌率, 生長, および産卵量等を調べた。飼育は湿重量で0.07~0.089のものを用いて開始し, 室温下で成体まで130日間継続した。全飼育期間中の摂餌率は, ボウアオノリ, リボン
    アオサ
    , およびアナ
    アオサ
    の順に乾重量換算の体重比でそれぞれ8.5, 14.6, および22.4%/dayと高い値を示し, アマクサアメフラシの摂餌量が極めて多いこと, 特に, アナ
    アオサ
    が多く, 次いでリボン
    アオサ
    , ボウアオノリの順であった。一方, 日間生長率はボウアオノリ, リボン
    アオサ
    , アナ
    アオサ
    の順にそれぞれ0.14, 0.12, 0.10dry-g/day, 飼育期間中に生産された卵塊は積算乾重量としてそれぞれ25.1, 20.8, 10.8dry-g/indiv.であった。なお, 最初の産卵はボウアオノリでは飼育開始後15日目に, リボン
    アオサ
    では18日目に, アナ
    アオサ
    では29日目に行われた。以上の結果から次のような事項が明らかになった。 (1) アマクサアメフラシの摂餌量は極めて多い。なかでもアナ
    アオサ
    が多く, 次いでリボン
    アオサ
    , ボウアオノリの順であった。 (2) アマクサアメフラシの飼料転換効率は, 体重増加に産卵量を加えたものを生長量とみなして算定した場合, ボウアオノリ, リボン
    アオサ
    , アナ
    アオサ
    の順に, それぞれ31.6, 18.9, 10.1%を示した。 (3) アマクサアメフラシはこのように, 良く食べ, 速く成長するので, 養殖水槽中に繁茂しやすい上記3種の緑藻の制御に利用できる可能性が伺えた。
  • *森山 三千江, 山本 淳子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2014年 66 巻 3G-4
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/10
    会議録・要旨集 フリー
    目的 ミネラルや食物繊維を多く含んでいる
    アオサ
    をスクロースや機能性糖質とともに主食になるパンへ配合し、その物理的特性とともに若年層に好まれるかどうか追跡し、
    アオサ
    の有効活用への手段を探ることを目的とした。 方法 異なる割合の
    アオサ
    を小麦粉に置き換えて配合し、さらに糖質として従来のスクロースおよびトレハロースを用い、
    アオサ
    添加により減少した小麦粉中のグルテン量を一定にしたパンを製造した。それぞれのパンについて破断応力・破断歪率はレオメーターを用い、色調は色差計を用いてクラストおよびクラムを測定した。また、大学生をパネラーとして味・食感・見た目・香り・総合の5項目について5点評点法による嗜好型官能検査を実施し、
    アオサ
    パンが若年層に好まれるかどうかを検討した。 結果
    アオサ
    添加パンは緑色がどちらの糖質使用時でも濃くなったが、トレハロース配合時ではスクロース配合時に比べ、色調についてクラストの明度が上昇した。
    アオサ
    添加により膨らみが悪くなりクラムの破断応力が高くなったが、トレハロース使用時では歪率がスクロース配合時よりも高くなり、食感が硬くもっちり感が上昇した。官能検査結果では、
    アオサ
    無添加時の糖質の違いによる評価の違いはあまり見られなかったが、
    アオサ
    添加パンは見た目がどちらの糖質でもあまり好まれない傾向にあった。このことから、食パンとして見た目が緑色であることになじむことが出来れば若年層にも受け入れられる事が示唆された。
  • *山本 淳子, 小出 あつみ
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2009年 21 巻 2P-35
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/28
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】 
    アオサ
    の多くは、岩場に付着し生長するが、ちぎれてからも海面を漂いながら生長するため、海面を覆うグリーンタイドや、海岸にうちあげられ腐敗することから、不要にあつかわれてきた。また、食味が悪く繊維が硬いことなどから昆布やワカメのように利用されてこなかった。身近な海藻である
    アオサ
    の利用拡大は急務である。日本全国、北から沖縄までみられるのがアナ
    アオサ
    (Ulva pertusa)である。アナ
    アオサ
    の基礎データを測定し、食品の利用へ結びつけることを目的とする。そこで、麺に加えることにより、アナ
    アオサ
    の成分変化を測定し、製品としての効果を検討した。
    【方法】 アナ
    アオサ
    は、水産試験場より新鮮なものを入手した。基礎データとして、アスコルビン酸(AsA)とデヒドロアスコルビン酸(DHA)の定量、グルタチオンの定量および、クロロフィル、カロテン量の測定を行った。麺に加えた場合の成分についても同様の測定を行った。さらに、麺の物性、官能検査を行った。
    【結果】 アナ
    アオサ
    のアスコルビン酸量は、17mg/100gと他の海藻に比べて高かった(他の海藻類:成分表比較)。麺への加工には、アナ
    アオサ
    をペースト状および、乾燥粉末で加えた。ペースト状のもので、小麦粉の20%加えても官能評価は好評であった。
  • 武村 武, 落合 麻希子, 内田 裕貴
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2017年 73 巻 2 号 I_833-I_838
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/22
    ジャーナル フリー
     衛星データによる
    アオサ
    の繁茂状況把握を目的に,谷津干潟にてUAVと衛星画像を用いて検討を行った.2016年10月27日と11月4日にUAVにより撮影された画像より,
    アオサ
    の被度を算出した.その結果,両日とも
    アオサ
    の被度は80%程度であった.また,
    アオサ
    の分光反射特性を検討した結果,525nm,725nm付近に特徴が見られた.そこで,衛星データから算出したNDVIを検討した結果,10月27日では,すべての算出地点でプラス値を示したが,11月4日では90%以上の範囲でマイナス値を示す事となった.これらの差異は,水深との相関が高い事が確認され,その影響を考慮する事により衛星データによる
    アオサ
    被度の把握が可能であることが示唆された.
  • *上野 裕介, 堀 正和, 野田 隆史
    日本生態学会大会講演要旨集
    2005年 ESJ52 巻 A113
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/03/17
    会議録・要旨集 フリー
    大型動物による環境改変は、群集構造や生態系機能を大きく変化させることがある。本邦に広く分布する
    アオサギ
    Ardea cinerea は森林に繁殖コロニーを形成する。本種は樹上で営巣し、しばしば巣の周りの枝や葉を取り去ることで、直接的に営巣木の成長を阻害していると考えられる。また、営巣木直下とその周辺の林床へ排泄物を大量に落とすことで土壌中の栄養塩量を増加させ、樹木の成長量や林床植物の現存量、種多様性に影響を及ぼしていると考えられる。
    そこで本研究では、
    アオサ
    ギの繁殖コロニーのある北海道厚岸町にあるミズナラ林および標茶町にあるカラマツ林において、
    アオサ
    ギの営巣が樹木と林床植物に及ぼす影響を明らかにするために、まず
    アオサ
    ギの巣の分布と樹木の成長量の関係を調べた。次に2000_から_2004年の
    アオサ
    ギの繁殖期に、林床への
    アオサ
    ギの排泄物の供給量の空間変異と林床植物の現存量および種多様性の関係を調べた。得られたデータをもとに統計解析を行い、
    アオサ
    ギが直接的に樹木に及ぼす影響と、排泄物を介して間接的に及ぼす影響を明らかにする。また、
    アオサ
    ギの排泄物が林床植物の現存量と種多様性に及ぼす影響を明らかにする。なお結果については、現在解析中であるため本講演にて報告する。
  • 浜渦 敬三, 山中 弘雄
    水産増殖
    1997年 45 巻 3 号 357-363
    発行日: 1997/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ブリの成長や生理に及ぼす不稔性
    アオサ
    添加飼料の効果をみる目的で, ブリ0歳魚で添加率を検討したのち, 0歳魚と1歳魚を, 0および3%不稔性
    アオサ
    添加飼料で長期間飼育を行い, 成長, 飼料効率, 体色, 低酸素耐性などを比較した。
    1) 不稔性
    アオサ
    3%添加区で最大の成長と飼料効率がみられ, それ以上の添加区では, 添加率の増加とともに飼育成績は低下した。
    2) 0歳魚の長期飼育では, 3%不稔性
    アオサ
    添加により成長が若干劣ったものの, 飼料効率, タンパク質効率, エネルギー効率, タンパク質蓄積率およびエネルギー蓄積率が向上し, 過剰な脂質の蓄積が抑制された。さらに, 不稔性
    アオサ
    添加により, 体色の明化と連鎖球菌症に対する抗病性の増大も観察されたが, 低酸素耐性の向上は認められなかった。
    3) 1歳魚の長期飼育では, 不稔性
    アオサ
    の添加により摂餌活性が低下し, 0歳魚でみられたほどの顕著な差異は認められなかった。
  • ダナクスマ エドワード, 平田 八郎
    水産増殖
    1991年 39 巻 2 号 195-200
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 養殖生態系の保全を目的としてクルマエビを用い, その飼育過程におけるアナ
    アオサ
    変異種との混養を試みた。
    2) 実験は屋外 (半透明上屋付き) 飼育場で行い,
    アオサ
    混養量の多寡により4実験区 (A区: 0g混養, B区: 100g混養, C区: 300g混養, D区: 500g混養) を設定し, 各区に平均9.2gのエビを12尾ずつ放養し, 72日間, 飼育実験を継続した。
    3) A~D各区におけるエビの生残率はそれぞれ83%, 92%, 100%及び100%であった。同様に日間成長率はそれぞれ0.54%, 0.67%, 0.80%及び0.87%であった。また, 餌料係数はそれぞれ3.1, 2.9, 2.3及び2.0であった。
    4)
    アオサ
    を混養したB~D区におけるエビの生産量は64.6g, 81.5g及び93.0gであり,
    アオサ
    の生産量はそれぞれ1, 567g, 1, 944g, 及び2, 160gであった。従って, これら各区における植物/動物生産比はそれぞれ24.3, 23.9, 及び23.2と算出された。
    5) A区 (
    アオサ
    0g混養区) のNH4-N, NO2-N, NO3-N, 及びTotal-Nはそれぞれ88.2, 15.7, 32.2及び182.6μg-at・l-1と高い値を示したが, 最も浄化能の高かったD区 (
    アオサ
    500g混養区) におけるそれらの値はそれぞれ15.7, 0.9, 4.2, 及び107.3μg-at・l-1であった。同様にA区のPO4-P及びTotal-Pは, 29.8及び55.0μg-at・l-1であったが, D区ではそれぞれ8.2及び14.4μg-at・l-1と低い値が得られた。
    6) B~D区におけるエビの好生残・成長率は
    アオサ
    の混養による飼育生態系の保全による副次的効果と考察された。
  • 平山 伸, 宮坂 政司, 天野 秀臣, 熊谷 嘉人, 下條 信弘, 柳田 晃良, 亀井 勇統, 岡見 吉郎
    日本海水学会誌
    2002年 56 巻 2 号 158-165
    発行日: 2002年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    富栄養化海水を栄養源とする不稔性
    アオサ
    属植物 (Ulva sp.) からの有価物生産を狙いに,
    アオサ
    属植物の培養生産設備と有効利用について検討を行った) 試作した培養装置により, 実海域で
    アオサ
    属植物の増殖速度は約20g-dry/ (m2・d) と高い値を示した.また,
    アオサ
    属植物の有効利用法を開発するため,
    アオサ
    属植物の抽出物やD-システノール酸精製標品を用いて各種生理活性を評価した.その結果, D-システノール酸には活性酸素抑制効果と共に, 中性脂肪 (トリグリセリド) 抑制効果が, メタノール抽出物には抗魚病ウィルス効果が, それぞれ認められた.上記結果から,
    アオサ
    属植物は成人病初期原因の抑制や養殖漁業への利用など多面的な利用が期待される.
  • 山内 知子, 山本 淳子, 小出 あつみ, 間宮 貴代子, 阪野 朋子
    日本調理科学会誌
    2015年 48 巻 3 号 180-186
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
     アナ
    アオサ
    は緑藻の一種であり,ビタミン,ミネラル,抗酸化物質を多く含んでいるが,日常食として有効に利用されていない。本研究では,アナ
    アオサ
    の有効な食品利用法として,身近な加工品である食パンに凍結乾燥
    アオサ
    粉を置換(強力粉に対して1 wt%・2 wt%・3 wt%)したパンを作成し,
    アオサ
    粉置換量がパンの抗酸化性,力学的物性および嗜好性に与える影響について検討した。DPPHラジカル捕捉活性能は1%以上の
    アオサ
    粉置換で有意(p<0.05)に増加した。比容積は2%以上の
    アオサ
    粉置換で有意に低下し,膨化が阻害された。テクスチャーは,置換量の増加に伴いかたさ荷重が大きくなり,凝集性は低下した。走査電子顕微鏡による観察では,
    アオサ
    粉置換量の増加に伴い,網目構造の形成が阻害され,気孔が不均一になっていた。官能評価は採点法,順位法共に,1%パンが最も総合評価が良く,2%以上の置換は嗜好的に有意に好まれなかった。日常的に食すパンに
    アオサ
    を置換することで,抗酸化成分が摂取でき,アナ
    アオサ
    は機能性パンを作成する有効な食素材であることが示唆された。
  • 山内 知子, *小出 あつみ, 山本 淳子, 松本 貴志子, 間宮 貴代子, 阪野 朋子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2012年 24 巻 2C-p3
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/24
    会議録・要旨集 フリー
    目的】
     本研究では
    アオサ
    の機能性成分を生かし、かつ嗜好的にも好まれる
    アオサ
    添加パンの開発を試みた。乾燥
    アオサ
    粉末を1%、2%、3%添加したパンを調整して、
    アオサ
    の添加量がパンの物性と嗜好性に及ぼす影響について検討した。
    【方法】
     三河湾産
    アオサ
    を250μmの粉末にした。これを1%、2%、3%添加した食パンを試料とし、対照として
    アオサ
    無添加パンを用いた(対照パン)。各試料は菜種置換法で比容積を、クリープメーターの設定を荷重2×10N、歪み率50%、使用プランジャーNo.3でテクスチャーを測定した。色差計でL*、a*およびb*値を測定した。官能評価は、パネル20名(32.6±14.3歳)を対象に5点尺度の評点法による分析型評価と順位法による嗜好型評価を行った。得られた結果は多重比較(Tukey-Kramer法)と順位法はNewel & MacFarlane法で解析した。統計的有意水準は5%以下で示した。
    【結果】
     比容積では2%と3%のパンが有意に対照パンより低下し、
    アオサ
    の添加による膨化の阻害を認めた。テクスチャーのかたさ荷重と凝集性では、2%と3%のパンが有意に対照パンより硬く、凝集性は低かった。色調では、
    アオサ
    の添加量増加に伴い対象パンより有意に明度が低く、緑色が濃く、黄色みが濃くなった。官能評価の評点法で最も評価が高かったのは対照パンで次に1%パンであった。順位法では1%パンが最も有意に好まれた。対象パンと1%パンの間に有意差は認められなかったが、2%と3%では有意に対照パンより好まれなかった。したがって、
    アオサ
    1%添加パンは対象パンと同等の硬さと凝集性を有し、最も嗜好性において好まれるパンであることが明らかになった。
  • 山崎 繁久, 松田 宗之, 山内 達也, 平田 八郎
    水産増殖
    1996年 44 巻 4 号 413-418
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    海水の浄化に役立つとともに養殖魚介類の餌としても利用可能な
    アオサ
    属の一種に注目し, 環境調和型養殖法の基礎実験として, その生長に及ぼす水温と光量の影響を調べた。鹿児島県東町の水産種苗センター地先に設置された空生簀に50×50×10cmの網袋を5個連ねて張り渡し, それらの網袋のなかで
    アオサ
    の培養を行った。1回の培養期間は約1週間とし, 繰り返して1994年10月12日から1995年10月18日まで約1年間継続した。その間, 水温および光量の測定をも行った。
    光量は冬至時期に低く夏至時期に高い値となる傾向を示し, 前者および後者における最高値はそれぞれ19.7および47.3mol/m2/dayを示した。水温の最低値および最高値は, それぞれ冬至および夏至から約2ケ月半遅れて13.8および26.4℃を示した。
    アオサ
    の生長率は冬至の時期に1.03の最低値, 夏至から3週間後に1.42の最高値をとった。
    アオサ
    の生長率に及ぼす光量および水温の影響を重相関分析したところ, 重相関係数は0.74, 光量の偏相関係数は0.55, 水温の偏相関係数は0.38となり, 光量, 水温ともに
    アオサ
    の成長率に影響を及ぼすが, その程度は光量の方が大きいことがわかった。
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