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クエリ検索: "ミニチュア・ピンシャー"
27件中 1-20の結果を表示しています
  • 鈴木 陽彦, 菅野 信之, 赤澤 明彦, 早川 陽子, 手塚 あさみ, 森 啓太, 松浦 功泰, 奥中 麗衣, 白石 陽造
    日本獣医麻酔外科学雑誌
    2016年 47 巻 2 号 33-37
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル フリー
    15歳3ヶ月齢の未去勢雄の
    ミニチュア
    ピンシャー
    が摂食困難を主訴に来院した。口腔内検査にて舌小体付着部正中にSCCを認め、腫瘍の完全切除を目的に舌全摘出術を実施した。術後は胃瘻チューブによる補助的な飲水管理を必要としたが自力採食は可能であり、術後18ヶ月生存した。悪性度が極めて高い舌SCCに対しても舌全摘出術を行うことで局所再発を防ぎ、飼主が満足できるQOLを維持することが可能であった。
  • 才田 祐人, 髙島 一昭, 山根 剛, 宮成 節子, 石塚 昌宏, 山根 義久
    動物臨床医学
    2014年 23 巻 4 号 151-155
    発行日: 2014/12/25
    公開日: 2016/02/06
    ジャーナル フリー
    5 ‒アミノレブリン酸(ALA)は,動植物の生体内に含まれる天然アミノ酸であり,生体内で発色物質であるプロトポルフィリンIX(PPIX)に代謝される。本研究は,腫瘍犬に対してALAを経口投与し,PPIX血中濃度と病理組織検査所見との関連性を検討し,悪性腫瘍の有無を判定する上での有用性について評価した。腫瘍を有する犬13頭(悪性腫瘍群8頭,非悪性腫瘍群5頭)にALA 30 mg/kgを経口投与し,経時的に採血を実施し,PPIXの血中濃度を測定した。PPIX血中濃度は,両群において有意差は検出されなかったものの,悪性腫瘍群では,投与後3時間で投与直前と比較して有意に高値を示し,5.5 pmol/l以上では,感度および特異度が75.0%および80.0%であった。以上より,ALAは小動物獣医療における腫瘍マーカーになり得る可能性が示唆された。
  • 柴田 久美子, 永田 雅彦
    獣医臨床皮膚科
    2004年 10 巻 2 号 41-46
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/11/21
    ジャーナル フリー
    当院皮膚科を紹介受診したステロイド長期治療犬40例を調査したところ,27例で副作用として多飲多尿,食欲増進,あえぎ呼吸,腹囲膨満,骨格筋萎縮などの全身症状,あるいは皮膚石灰沈着症,脱毛,皮膚の菲薄化,血管の明瞭化,紫斑,面皰などの皮疹が観察された。副作用発症犬と非発症犬の臨床検査成績を比較したところ,有意差を統計学的に認めたのはALPとALTであり,発症犬ではそれぞれの増加が74.1%,55.6%であったのに対し,非発症犬ではそれぞれ0%,15.4%であった。ACTH刺激試験は,両者とも副腎予備能の低下が高率に認められ,発症犬は77.8%,非発症犬は69.2%であった。したがって医原性クッシングの評価をACTH刺激試験単独で行うことはできず,症状の観察とALT,ALP測定が不可欠であることが明らかにされた。
  • 中本 裕也, 中本 美和, 小澤 剛
    日本獣医師会雑誌
    2018年 71 巻 1 号 41-49
    発行日: 2018/01/20
    公開日: 2018/02/20
    ジャーナル フリー

    獣医神経病2次施設で紹介を受けた4,131例の犬に対し,中枢神経及び末梢神経筋領域の疾患群での各種疾患の発生割合,犬種の占める発生割合,診断年齢の中央値,発症年齢の範囲を調査した.脳領域が1,583例,頸髄領域(第1頸髄~第2胸髄分節)が743例,胸腰髄領域(第3胸髄~第3仙髄分節)が1,589例,末梢神経筋領域が216例だった.脳領域では特発性てんかん,頸髄及び胸腰髄領域では椎間板ヘルニア,末梢神経筋領域では特発性前庭症候群の罹患割合が高かった.本調査では国内の人気犬種を反映した小型~中型犬種での罹患割合が高く,国外の報告とは異なる傾向だった.単独施設での調査であるため紹介症例に偏りが生じている可能性を考慮すべきだが,本調査は国内における神経病の発生割合などに関する有益な情報である.

  • 勝又 夏歩, 駒澤 敏, 丸尾 幸嗣
    Veterinary Nursing
    2021年 26 巻 2 号 A9-A14
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    家庭犬の腫瘍の早期発見を促進するために、2013年度岐阜県犬腫瘍登録データ698例を用いて解析を行った。発見経緯を、健診、他疾患の診察中、飼い主に分類し、(1) 腫瘍発生部位と臨床ステージ、(2) 被毛の長さ、(3) 良性/悪性腫瘍、(4) 性別、(5) 体格について、χ2 検定により発見経緯と各項目間の有意差検定を行った。腫瘍は飼い主により発見される確率が高かった。腫瘍発生部位では、他疾患の診察中が健診および飼い主よりも体表腫瘍に対して高率に体腔内腫瘍を発見した(p <0.01)。また、飼い主の発見した悪性腫瘍では、臨床ステージIとII、IとIIIの間で体表腫瘍に対して高率に体腔内腫瘍を発見した(p <0.05)。被毛の長さ、体表腫瘍と発見経緯では、健診よりも飼い主の方が短毛に対して長毛犬種の発見確率が高かった(p <0.05)。今後は、飼い主へのがん情報の具体的アドバイスやがんマーカーの開発によって早期発見の向上が期待される。
  • 伊藤 友貴, 伊從 慶太
    獣医臨床皮膚科
    2023年 29 巻 4 号 197-204
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/22
    ジャーナル フリー

    本研究は,国内でオクラシチニブにより加療された85例の犬アトピー性皮膚炎の治療成績について回顧的に検討した。オクラシチニブを推奨用量・用法(0.4–0.6 mg/kg,1日2回,最大14日間,以降0.4–0.6 mg/kg,1日1回)で加療された症例を調査対象とした。組入症例はオクラシチニブ投与14日後以降,0.4–0.6 mg/kg,1日1回あるいは隔日投与で6ヶ月以上良好に管理ができた症例(A群,n=43)と管理が困難であった症例(B群,n=42)に群分けし,ロジスティック回帰分析を実施した。その結果,品種や性別,年齢,Favrotの診断基準で群間差は認められなかった(p>0.05)。単変量解析では皮疹が中等症以上,腋窩や腰背部の病変分布,脂性脂漏が認められる場合,B群と比較してA群でオッズ比が有意に低かった(p<0.05)。多変量解析では腋窩や腰背部に病変が分布する場合,B群と比較してA群でオッズ比が有意に低かった(オッズ比:腋窩0.388,腰背部0.298,p<0.05)。以上,本研究より犬アトピー性皮膚炎の症例に対してオクラシチニブで加療する場合,病変の分布や皮疹の重症度,また皮膚性状や局所病変の有無などが治療成績に影響を与える可能性が示唆された。

  • 羽迫 広人, 山本 健人, 佐藤 立人, 相津 康宏, 白永 純子, 白永 伸行
    動物臨床医学
    2015年 24 巻 3 号 124-127
    発行日: 2015/09/30
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル フリー
    当院で2012年度に臨床症状,犬膵特異的リパーゼ(Spec cPL)の高値より急性膵炎と診断した20例の犬を対象に回顧的調査を行った。Spec cPLと犬リパーゼ活性(v-LIP)の間に有意な相関を認め,ベッドサイドにおける急性膵炎の評価にv-LIPは有用であると考えられた。またv-LIPは急性膵炎単独の症例と比較し,併発疾患を伴う症例では治療による数値の下降は長期間を要する傾向にあった。CRPは初診時に低値を示したが翌日以降上昇する例が散見され,初期病態の評価には注意が必要であることが示唆された。
  • 柴田 久美子, 永田 雅彦
    獣医臨床皮膚科
    2002年 8 巻 4 号 87-92
    発行日: 2002年
    公開日: 2007/02/15
    ジャーナル フリー
    皮膚科を受診したクッシング症候群の犬40例を対象とし医原性クッシング症候群(以下医原性)21例と自然発生クッシング症候群(以下自然発生)19例の臨床像を比較検討した。クッシング症候群の臨床徴候として多飲多尿75%(医原性71.4%,自然発生78.9%)と脱毛62.5%(医原性61.9%,自然発生63.2%)が最も頻発する症状であることが明らかにされた。他の臨床徴候としは全身症状,皮疹ともに自然発生で高率に認められる傾向があった。
  • 柴田 久美子, 永田 雅彦
    獣医臨床皮膚科
    2003年 9 巻 1 号 9-14
    発行日: 2003年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    皮膚科を受診したクッシング症候群の犬40例を対象とし医原性クッシング症候群(医原性)21例と自然発生クッシング症候群(自然発生)19例の血液学的検査成績を比較検討した。血液検査では,自然発生例でリンパ球減少が52.9%,好酸球減少が35.5%,一方医原性ではリンパ球減少が44.0%,好酸球減少が28.0%の症例に認められた。血液化学検査では,自然発生例でALP増加が94.7%,ALT増加が73.3%,高コレステロールが64.7%,高血糖が50.0%,医原性ではALP増加が57.1%,ALT増加が50.0%,高コレステロールが14.3%,高血糖が14.3%の症例に認められた。血液検査における異常の頻度は自然発生と医原性症例の間に明らかな差を認めなかったが,血液化学検査の異常は医原性に比べ自然発生で発生頻度が高かった。
  • 永田 雅彦
    日本獣医師会雑誌
    1999年 52 巻 10 号 658-660
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    アトピー性皮膚炎 (以下, AD) の犬60頭と癈痒を有する非AD犬53頭に皮内反応および血清特異IgE抗体測定 (以下, 血清検査) を実施した. AD犬の皮内反応陽性率はノミ40.0%, チリダニ (以下, ダニ) 96.7%, 花粉18.2%, 血清検査陽性率はノミ13.3%, ダニ83.3%, 花粉33.3%であった. 非AD犬の皮内反応陽性率はノミ15.1%, ダニ5.7%, 花粉6.7%, 血清検査陽性率はノミ9.4%, ダニ23.7%, 花粉6.7%であった. AD犬におけるダニ陽性抗原の内訳は, 皮内反応がコナヒョウヒダニ (以下, Df) 85.2%, ヤケヒョウヒダニ (以下, Dp) 29.6%, 血清検査がDf83.3%, Dp22.2%であった. 非AD犬におけるダニ陽性抗原の内訳は, 皮内反応がDf7.9%, Dp0%, 血清検査がDf23.7%, Dp7.9%であった. 本邦のAD犬に関与する抗原として, Dfを中心としたダニがきわめて重要であることが明らかになった.
  • 金井 詠一, 小池 裕, 柳澤 洋喜, 茅沼 秀樹, 信田 卓男, 中村 誠司, 宇根 有美, 菅沼 常徳
    動物臨床医学
    2012年 21 巻 1 号 18-23
    発行日: 2012/03/20
    公開日: 2013/04/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,犬の椎間板疾患に対する経皮的レーザー減圧術(PLDD)の穿刺手技の確立と臨床への有用性について検討した。ガイド針の正確な髄核への刺入方法は,解剖学的に構造の異なる,頸椎,胸腰椎,腰仙椎のそれぞれに対して開発した方法を用いることにより可能となった。レーザーの照射条件は,基礎的研究の結果から3W 70J が至適条件と判断された。実際の臨床例へ応用した結果では,胸腰部では 75%(12 例中 9 例)で,頸部では 50%(4例中 2 例)で症状の改善が認められた。以上のことから,犬の椎間板疾患に対する半導体レーザーを用いた PLDD の安全性と有効性が確認され,椎間板疾患の新たな治療法として有用であることが示唆された。
  • 三浦 京夏, 原口 友也, 小田 康喬, 西川 晋平, 谷 健二, 下川 孝子, 下山 由美子, 板本 和仁
    日本獣医麻酔外科学雑誌
    2018年 49 巻 1+2 号 14-19
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/08
    ジャーナル フリー

    被嚢性腹膜硬化症(Encapsulating peritoneal sclerosis:EPS)とは、腹腔内臓器周囲の線維性硬化と癒着を特徴とする稀な疾患である。今回、我々はEPSを疑うイヌ3症例において画像診断を実施したところ、ヒトと同様に臓器を被覆する肥厚した被膜や、消化管の集束などの特徴的な所見が得られた。また、各症例に外科的/内科的な治療を実施した結果、その予後はヒトと同様、外科的整復の成績に左右される可能性が示唆された。

  • 大島 奈公子, 菅野 信之, 神津 善広, 橋爪 拓哉, 高智 正輝, 田村 亮太, 鈴木 陽彦, 松浦 功泰, 四井田 英樹, 長久保 大, 山田 修作, 榎園 昌之
    動物の循環器
    2017年 50 巻 2 号 73-78
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/03/08
    ジャーナル フリー

    A 13-year-old miniature pinscher with mitral valve insufficiency was planned to perform mitral valve plasty (MVP). However, pancreatitis was complicated before surgery. Four days after medical therapy, MVP with cardiopulmonary bypass (CPB) was performed, because clinical symptom calmed down. Although subclinical pancreatic cellular injury occurred postoperatively, the case recovered satisfactory by an intensive care and the recurrence of pancreatitis have not been found during 14 months after surgery. Pancreatitis is common in dogs with mitral valve insufficiency. These cases could undergo MVP with CPB safety by a higher level of monitoring (clinical symptom, serum pancreatic enzyme, WBC, plate, CRP, and coagulation system) and intensive care in perioperative period.

  • 三品 美夏, 渡辺 俊文
    獣医麻酔外科学雑誌
    2010年 41 巻 2 号 47-52
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/04/09
    ジャーナル フリー
    会陰ヘルニアと診断された犬30症例に対して、新たに考案したポリプロピレンメッシュ(PPメッシュ)を用いた会陰ヘルニア修復術を行った。本術式は症例の大きさや会陰ヘルニアの状態に関わらず、全症例において実施可能で、術後に重篤な合併症は認められなかった。術後1年以内に30例中2症例で再発が見られたが、PPメッシュの再固定によって修復が可能であった。28症例は、術後1年以上再発もなく順調に経過した。本術式は、会陰ヘルニア整復に有用性が高いことが示唆された。
  • 柿元 俊彰, 金本 英之, 福島 建次郎, 大野 耕一, 辻本 元
    ペット栄養学会誌
    2016年 19 巻 2 号 67-73
    発行日: 2016/10/10
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー
    イヌの胆嚢粘液嚢腫(GM)の詳細な発生機序は未だ不明である。胆汁中の疎水性胆汁酸は強い細胞毒性を有することより、疎水性胆汁酸の胆嚢胆汁中分画比の増加がGMの発生に関与している可能性が高い。また血清中の胆汁酸組成は胆嚢胆汁中の胆汁酸組成を反映することが明らかになっている。そこで本研究ではコントロール(Cont; n=7)群、胆泥や胆石がみられる症例(BS; n=32)群およびGM(n=20)群における血清中の胆汁酸組成を分析し、これらの関連性について比較検討を行った。その結果採血時のウルソデオキシコール酸製剤投与の有無に関わらず、GM群において疎水性胆汁酸であるタウロデオキシコール酸の血清中分画比がCont群よりも有意に低下していた。本研究における血清中胆汁酸組成の結果より推察する限り、胆嚢胆汁中疎水性胆汁酸分画比の増加ではなく低下がGMの発生に関連している可能性が示唆された。
  • 松鵜 彩, 島田 洋二郎, 奥田 英令, 保志 昌子, 中村 遊香, 日笠 喜朗
    日本獣医師会雑誌
    2009年 62 巻 10 号 789-795
    発行日: 2009/10/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    犬の急性下痢症に対して,ベルベリン配合動物用整腸消化剤(BB剤)および生菌配合動物用止瀉剤(DB剤)を単剤投与あるいは併用投与し,対照である人用止瀉剤(Ph剤)およびプラセボ剤(P剤)とその治療効果を比較した.試験に供した犬126頭を,BB群,DB群,BB+DB群,Ph群およびP群の5群に分け,各製剤を投与した.その結果,BB剤およびDB剤の単独投与は,下痢に対する治療効果を有することが明らかになった.また,BB剤およびDB剤を併用により治癒までの日数が短縮し,その治療効果も増強することが明らかになった.
  • 青木 大, 三品 美夏, 川野 紗穂, 渡邊 俊文
    日本獣医師会雑誌
    2021年 74 巻 7 号 433-438
    発行日: 2021/07/20
    公開日: 2021/08/20
    ジャーナル フリー
    犬の移行上皮癌に対して膀胱全摘出術を実施した64症例について,品種,性別,病理検査結果,治療方法,並びに予後調査を行った.本調査では発症年齢は10.7±2.2歳,雌雄差は雌40症例(62.5%),雄24症例(37.5%)と従来の報告に類似したものであった.品種は雑種,シェットランド・シープドック,ビーグルが好発品種であることが示唆された.予後については膀胱全摘出術64症例の生存期間は5~3,089日,生存期間中央値は205日であった.生存期間についての調査比較では,膀胱壁への浸潤度による差において,粘膜固有層,筋層,並びに漿膜までの浸潤の3群間において有意差を認めた.今回の回顧的調査から,犬の移行上皮癌に対しての膀胱全摘出術は半年以上の生存が期待でき,治療において有用な治療方法の一つになることが示唆された.
  • 入江 洋司, 吉田 紘子, 甲斐 勝行, 牧野 泰司, 柴田 真治, 鬼頭 克也
    日本獣医師会雑誌
    2019年 72 巻 7 号 417-422
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2019/08/20
    ジャーナル フリー

    臨床的に健常な犬123頭を対象に,動物専用のドライ式血液凝固分析装置(COAG2V)によるプロトロンビン時間(PT),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT),血漿フィブリノゲン濃度(Fib),トロンボテスト(TB)及びへパプラスチンテスト(HPT)の基準範囲を決定した.測定にはクエン酸血漿を用いた.項目ごとに測定値が正規分布していることを確認した後,四分位法で外れ値を除外し,測定値の平均値±1.96標準偏差を基準範囲とした.その結果,PTの基準範囲は7.1〜8.4sec,TBは11.7〜14.6sec,HPTは9.8〜16.2sec,APTTは13.7〜25.6secであった.Fibでは対数変換により正規分布化し,同様の方法で基準範囲を算出後に逆変換したところ,基準範囲は113〜385mg/dl であった.

  • 入交 眞巳, 中西 コスモ, 渡辺 宏, 松浦 晶央, 山﨑 淳, 大西 良雄, 甫立 孝一
    日本獣医師会雑誌
    2011年 64 巻 9 号 721-727
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    本研究はペットとして飼われている犬の飼育者に対して,犬飼育に関する意識調査をアンケート方式において行った.青森県内に住む犬飼育者を対象に29の設問のアンケート用紙を動物フェスティバルや動物病院で配布し,471名の犬飼育者から回答を得た.回答者の7割は女性で,年齢は30~40代が多く,家族とともに暮らしている人が9割を占めた.犬飼育の理由としては,自分か家族が動物好きだからが5割以上を占めた.不妊去勢手術に対し75%が賛成しているが,実際に処置している飼育者は4割弱であった.飼い犬に所有者明示をしている人は3割できわめて少なかった.獣医師会や環境省の啓発にもかかわらず,不妊去勢手術実施や所有者明示の割合が少なかったことから,獣医師は地域社会に対しこれまで以上に正しい犬飼育の教育と啓発を行っていくべきである.
  • 金井 詠一, 小池 裕, 茅沼 秀樹, 菅原 優子, 宇根 有美, 信田 卓男
    日本レーザー医学会誌
    2014年 35 巻 1 号 33-38
    発行日: 2014/05/15
    公開日: 2015/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究では,犬の椎間板疾患に対する経皮的レーザー減圧術(PLDD)の穿刺手技の確立と臨床への有用性について検討した.ガイド針の正確な髄核への刺入は,解剖学的に構造の異なる,頚椎,胸腰椎,腰仙椎のそれぞれに対して開発した方法を用いることにより可能となった.レーザーの照射条件は,基礎的研究の結果から3 W,40-100 J が至適条件と判断された.臨床例に応用した結果,胸腰部では75%(12例中9例),頚部では66.7%(6例中4例)で症状の改善が認められた.また全症例において重篤な有害事象は認められなかった.以上のことから,犬の椎間板疾患に対する半導体レーザーを用いたPLDDの安全性と有効性が確認され,椎間板疾患の新たな治療法として有用であることが示唆された.
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