詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "伊藤涼太"
27件中 1-20の結果を表示しています
  • 伊藤 涼太郎, 堀川 英則, 酒井 聖也
    関西病虫害研究会報
    2017年 59 巻 81-83
    発行日: 2017/05/12
    公開日: 2017/09/01
    ジャーナル フリー

    Fruit damage caused by thrips has been a major problem in the cultivation of figs (Ficus carica L.). We examined the efficacy of using sorghum as a barrier crop in protecting fig fruits from this damage. The fruit injury rate of the barrier area was lower than that of the control area. Additionally, this resulted in an increase in the population of the natural enemies of thrips such as flower bugs and spiders.

  • 堀川 英則, 伊藤 涼太郎, 永井 裕史, 小出 哲哉, 坂 紀邦, 石川 博司, 鈴木 杏子, 大野 徹, 加藤 晋朗, 三宅 律幸
    樹木医学研究
    2018年 22 巻 3 号 147-151
    発行日: 2018/07/31
    公開日: 2021/02/24
    ジャーナル フリー

    ウメ輪紋病の病原体であるウメ輪紋ウイルスを媒介するアブラムシ類の防除適期の把握のため,2015年3月から2016年3月までウメ輪紋病発生地域である愛知県犬山市内で誘殺した有翅アブラムシ類の保毒虫率の年間推移を調査した.その結果,保毒虫率は春季に誘殺された虫体群が最も高く,次いで秋季が高かった.一方,夏季と冬季の保毒虫率は低かった.また,保毒虫の塩基配列の解析からユキヤナギアブラムシやワタアブラムシなどウメ輪紋ウイルスの媒介能を有する種が複数確認された.これらにより,本調査地域におけるウメ輪紋病の感染防止のためには春季と秋季の有翅アブラムシ類の防除が重要であると推察された.

  • 堀川 英則, 大橋 博子, 市川 耕治, 三宅 律幸
    関西病虫害研究会報
    2021年 63 巻 93-97
    発行日: 2021/05/31
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー

    Shiso mosaic disease is caused by the perilla mosaic virus (PerMV) and transmitted by shiso rust mites (Shevtchenkella sp.). Twenty PerMV-infected shiso rust mites were released in the center of a perilla plant field to investigate horizontal disease transmission. Disease in the surrounding plants started developing after 19 days; 47% of plants displayed symptoms after 40 days; and all plants displayed symptoms after 69 days. The diseased-plant density was the highest in the northeast, northwest, and southeast of the inoculated field, and was lowest in the southeast. The wind direction frequency during the one to two weeks before the field observation seemingly correlated with the density of disease-developed plants in the field.

  • 昆蟲.ニューシリーズ
    2016年 19 巻 3 号 134-136
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2019/04/25
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 良地, 田中 はるか, 鍵和田 聡, 堀川 英則, 恒川 健太
    日本ダニ学会誌
    2019年 28 巻 1 号 17-27
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/25
    ジャーナル フリー

    For the quantification of shiso rust mite (Shevtchenkella sp.) occurrence, which is difficult to be observed because of their tiny body size, a loop-mediated isothermal amplification (LAMP) assay was tested. Shiso rust mites on leaves were collected by rinses with ethanol. DNA was extracted from the washing solution and the LAMP assay was carried out using a specific primer set. This method enabled shiso rust mites detection from approximately 18% of the perilla mosaic diseased 116 strain. In addition, shiso rust mites in the air were collected using a wet trap. DNA was extracted from the trapping liquid and the LAMP reaction performed. The time during which turbidity increased was measured using a real-time turbidimeter, and it enabled to detect the peak of the occurrence of mites. Determination of the number of shiso rust mites scattered in the air revealed that they rapidly increase from July to September.

  • 堀川 英則, 大橋 博子, 石川 博司, 内田 祐太, 伊藤 涼太郎, 石井 直樹, 永井 裕史, 閏間 貞雄, 大野 徹, 松崎 聖史
    関西病虫害研究会報
    2022年 64 巻 36-42
    発行日: 2022/05/31
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル フリー

    モモせん孔細菌病の春型枝病斑の早期の発見と切除を目的として,その発生前の生育状況と病斑発生について把握するため,2016年,2017年及び2021年の計3年間,愛知県長久手市内のモモ“日川白鳳”栽培ほ場にて調査した。春型枝病斑が発生した枝は発生しなかった枝と比較して,葉芽の発芽率が低く,枝ごとの平均葉長が短く推移する傾向が見られた。

    また,2017年と2018年において発芽期から収穫終了までモモせん孔細菌病に対する化学的防除を実施しないほ場で春型枝病斑の早期切除を実施した。早期切除を実施した区では早期切除を実施しない区と比較して2017年と2018年ともに葉における発病が低下する傾向が見られた。そして,早期切除した枝と健全枝からのモモせん孔細菌病菌の分離頻度は,早期切除した枝の方が健全枝よりも枝の表面からの検出率が増加した。

  • 恒川 健太, 堀川 英則, 市川 耕治, 武山 桂子, 鈴木 良地, 大橋 博子, 伊藤 涼太郎, 田中 はるか, 坂 紀邦
    関西病虫害研究会報
    2019年 61 巻 91-98
    発行日: 2019/05/31
    公開日: 2019/09/01
    ジャーナル フリー

    愛知県のシソ生産者に対するアンケート調査を行い,生産者の約9割がシソモザイク病を経験し,ほ場内の1割以上でモザイク病が発生したことがある生産者も約3割存在する等,シソモザイク病の発生実態を明らかにした。さらにアンケート結果の統計解析により,近隣に露地シソ類があると,有意に発病リスクが高まることを明らかにした。

    現地栽培ほ場において,2016年夏作に感染源となる露地シソ類の除去といった耕種的防除を中心とした防除対策を実施したところ,対策を実施しなかった2015年夏作と比較し,発病株率が減少した。その他,側窓付近で発生が多いことや7~11月に発病が多いことを明らかにした。2017年夏作では,感染源の除去に加え,7~11月にかけて重点的に防除を実施したところ,2016年夏作と比較しても,より一層発病株率が減少した。

    これらのことから,感染源除去と適期の薬剤散布を組み合わせた防除体系が,シソモザイク病の発生抑制に有効であると考えられた。

  • 堀川 英則, 大橋 博子, 石川 博司, 内田 祐太, 伊藤 涼太郎, 森 敬子, 武山 桂子, 永井 裕史, 影山 舞子, 山口 千明, 大野 徹
    樹木医学研究
    2019年 23 巻 4 号 195-202
    発行日: 2019/10/31
    公開日: 2021/03/22
    ジャーナル フリー

    愛知県豊橋市では,モモせん孔細菌病の防除のために春型枝病斑の早期切除技術(以下,早期切除)が篤農家により開発され,実践されているが,防除効果と実施基準は明確ではない.そこで,早期切除箇所周辺(早期切除区)と早期切除を行わず生育不良枝が残った箇所周辺(切除不実施区)の葉の発病状況を調査したところ,2017年は発病が少なく差は認められなかったが,2018年では切除不実施区で発病葉率が高く,早期切除区で低い傾向が見られた.これにより早期切除は葉の発病を抑制する可能性が示唆された.また,早期切除の指標化に向けて,2016年から2018年にかけ,早期切除の該当・非該当の1年枝の生育状況を画像解析により調査した.その結果,早期切除に該当する枝は該当しない枝と比較して,発芽や展葉が不良であった.そして,ロジスティック回帰分析から早期切除の判断には,枝の変色及び枯れ込みがあること,葉痕部の褐変した凹みがあることは重要な因子であった.

  • 堀川 英則, 伊藤 涼太郎, 大橋 博子, 永井 裕史, 小出 哲哉, 坂 紀邦, 石川 博司, 鈴木 杏子, 大野 徹, 加藤 晋朗, 三宅 律幸
    関西病虫害研究会報
    2020年 62 巻 61-69
    発行日: 2020/05/31
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー

    ウメ輪紋病の病原体であるウメ輪紋ウイルス(以下,PPV)を媒介するアブラムシ類の防除適期の把握のため,2015年3月から2018年3月まで,ウメ輪紋病発生地域であり,緊急防除対策が行われている愛知県犬山市内のモモもしくはウメほ場計4か所で黄色粘着板により有翅アブラムシ類の誘殺頭数を経時的に調査した。

    各ほ場の発生消長について,いずれのほ場も各調査年次において,誘殺頭数には時期的な変動があり,1~3月の低温期間は,一時的に誘殺頭数が上昇するもすぐに減少した。各ほ場総じて,各年5月から6月と9月から11月にかけて最も誘殺頭数が高まる傾向が認められ,7月から8月にかけては誘殺頭数が低下する期間があった。発生盛期は,一時的な誘殺頭数の上昇を含めると2015年で3~5回であったが,2016年では5回,2017年では4~5回確認された。

    さらに,得られた3か年の誘殺頭数の推移から各ほ場の発生消長について,状態空間モデルを用いて状態推定値を推定した。観測値では年間最大で2~5回検出された発生盛期が,年間で2~4回と平滑化されたことに加え,ほ場ごとに異なっていた発生盛期がほぼ一致した。

    また,2016年3月から2017年10月にかけて誘殺した一部の虫体からnested-RT-PCR法によるPPVの検出を試みた。4ほ場合計で1,002個体を検定した結果,陽性検体は確認されなかった。これにより,緊急防除による感染植物の処分等によって本調査箇所での陽性検体の密度が低下した可能性が示唆された。

  • 堀川 英則, 杉原 巧祐, 西村 光由, 石川 博司, 水谷 浩孝, 中根 基貴, 中村 遼太朗, 松崎 聖史
    樹木医学研究
    2025年 29 巻 1 号 11-19
    発行日: 2025/01/31
    公開日: 2025/09/02
    ジャーナル 認証あり

    イチジク果実のアザミウマ類に対する防除の実態と共同選果体制における果実検査合格(出荷開始)の早晩性との関連について明らかにするため,2020年産および2021年産の安城市と碧南市内のイチジク生産履歴を解析した.回帰分析には,「当該年次で最も早く三玉検査を合格した生産者の合格日と生産者ごと三玉検査合格日との差の日数(以下,最も早い合格日との差)」を目的変数とした.そして,薬剤の散布に関する各項目を説明変数とし,負の二項分布を誤差構造,ランダム効果を検査場所(安城・碧南)とする一般化線形混合モデルによる推定を実施した.その結果,「殺虫剤散布間隔」が最も早い合格日との差を説明することが示唆された.

  • 堀川 英則, 伊藤 涼太郎, 大橋 博子, 市川 耕治, 三宅 律幸
    関西病虫害研究会報
    2021年 63 巻 141-145
    発行日: 2021/05/31
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー

    To determine rust symptoms caused by shiso rust mites (Shevtchenkella sp.), perilla leaf color was quantified by image analysis, and symptomatic and healthy leaves were compared. On symptomatic leaves, the blue (B) value in the red, green, and blue (RGB) color system was lower on the back side of the leaf, whereas the red/green (a*) values in the L*a*b* color system were lower on both sides of the leaves, compared with those of healthy leaves. Complex color elements were investigated by principal component analysis to determine rust occurrence. Using the RGB system, less green (B) on the back indicated rust. Using the L*a*b* system, a* value on the front indicated rust and suggested that size may also contribute to the results.

  • 鈴木 良地, 堀川 英則, 恒川 健太, 久保田 健嗣
    関西病虫害研究会報
    2019年 61 巻 31-35
    発行日: 2019/05/31
    公開日: 2019/09/01
    ジャーナル フリー

    シソモザイク病の病原ウイルスであるPMoVをRT-LAMP法により検出する技術を開発した。PMoVは日本国内に広く分布しており,塩基配列に基づいて主に2つのクレードを構成することが知られているが,各クレードに対応する2種類のFIPおよびBIPプライマーを混合することによって,供試した全てのPMoVを検出できた。また,注射針で罹病葉を突いて得た簡易な鋳型でも,92.3%の精度でPMoVを検出できた。さらに,電源が確保できない場所でも,自動車のバッテリーを利用してRT-LAMP反応を行うことでオンサイトでPMoVを検出できた。

  • 伊藤 涼太朗, 藤森 真一郎, 長谷川 知子
    土木学会論文集G(環境)
    2022年 78 巻 5 号 I_79-I_85
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/01/24
    ジャーナル フリー

     今世紀末までに産業革命前からの地球の平均気温上昇を2℃未満に抑える,いわゆる2℃目標を達成する場合,世界の総エネルギー供給量の約20~30%をバイオマスエネルギーで賄う必要があるとされてきた.一方,気候変動緩和対策の一つとして考えられている食肉消費の低減などの食内容の変化は農地や牧草地の利用を変え,バイオエネルギーポテンシャルを変えうる.そこで,本研究では将来の食内容の変化がバイオマスエネルギーポテンシャル量に与える影響を明らかにした.その結果,2050年の現状の延長としての食内容を将来に想定したベースラインシナリオのポテンシャル量は146EJ/年,一方,全世界の食肉消費を制限したシナリオでは261EJ/年のポテンシャル量が得られ, 食内容の変化はバイオマスエネルギーポテンシャル量を大きく増加する可能性が示された.

  • 中井 洋平, 細井 文樹, 大政 謙次
    農業気象
    2010年 66 巻 2 号 111-116
    発行日: 2010/03/10
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,2種の針葉樹,28本のアカマツと13本のスギの立木材積推定における航空機搭載型LiDARと受動型光学リモートセンシング技術の有用性を確証した。航空機からの3-D LiDARデータと航空写真によって対象樹それぞれの樹高と樹冠面積が得られた。その後,1)LiDARから得た樹高と野外調査幹体積,2)航空写真から得た樹冠面積と野外調査幹体積との関係を分析した。それに加えて,幹体積を推定するために樹高と樹冠面積を用いた乗法式を作成し,推定した幹体積と野外調査幹体積とを比較することで精度の検証を行った。結果として,両種共に航空写真から得られた樹冠面積と幹体積との相関関係は他より劣ったものの,LiDAR由来の樹高と幹体積との間には良い相関関係が見られた。乗法式においては,アカマツではR2=0.90,SE=0.046 m3,スギではR2=0.83,SE=0.025 m3となり,特にスギにおいて樹高や樹冠面積を単独使用した際よりも良い結果となった。これはLiDARと受動型光学センサーとの組み合わせは立木材積推定において効果的であることを示している。
  • 吉村 友加里, 寺本 健
    九州病害虫研究会報
    2022年 68 巻 68-74
    発行日: 2022/11/28
    公開日: 2024/01/01
    ジャーナル フリー
    Thrips tabaci Lindeman (Thysanoptera: Thripidae) is a major pest of green asparagus, while few insecticides are registered for asparagus thrips. Recently, therefore, augmentative biological control with Amblyseius swirskii has been used widely for vegetable crops. However, the predatory mite populations could not persist unless no or few prey are available, although early release of the predator is essential for good control of the pest. In this study, I evaluated Scaevola aemula as an alternative food source in terms of survival and fecundity of adult A. swirskii to develop biological control-based IPM. Female mites provided with pine pollen or Scaevola flowers had significantly increased longevity and fecundity compared to those provided with water alone, Scaevola leaves, or asparagus leaves. On potted Scaevola plants, A. swirskii population increased during the 20 day experiment period after release. Present results suggested that Scaevola plants with flowers allow the predatory mite populations to reproduce when prey thrips are absent or few, leading to early colonizing before thrips occur.
  • 堀川 英則, 伊藤 涼太郎, 大橋 博子, 恒川 健太, 市川 耕治, 加藤 晋朗, 三宅 律幸
    関西病虫害研究会報
    2018年 60 巻 23-29
    発行日: 2018/05/31
    公開日: 2018/09/01
    ジャーナル フリー

    シソサビダニとシソモザイク病の防除技術の開発のため,アオジソ(オオバ)葉上でのシソサビダニの発生消長と枝ごとのシソモザイク病の発病頻度を調査した。

    シソサビダニは,アオジソ漏生株で4月から6月に発生を確認し,その後,隣接した露地ほ場でも発生し,約3か月後には,約 50 m離れた施設ほ場でも発生した。各ほ場では,シソサビダニの発生盛期は,7月から10月で,シソモザイク病は,最初のシソサビダニの発生確認と前後して,7月から9月に急激に発病が拡がった。このため,屋外から施設へのシソサビダニの侵入と,極めて低密度のシソサビダニによるシソモザイク病の伝搬の可能性が示唆された。

    枝ごとのシソモザイク病の発病頻度は,保毒虫放飼後40日目には急増したが,放飼後69日目には減少し,放飼後96日目でも同様で,発病後に新たに発生した枝でシソモザイク病が消失する現象が確認された。しかし,見かけ上の健全枝から発生した枝で再び発病する事例があり,見かけ上の健全枝でもシソモザイク病の感染は続き,伝染源となると考えられた。

    これらにより,シソサビダニとシソモザイク病の防除には,伝染源となりうる施設内外の発病したシソ類の除去,そして,シソサビダニ発生始期前の防除が重要であると考えられた。

  • 堀川 英則, 伊藤 涼太郎, 小出 哲哉, 大橋 博子, 武山 桂子, 加藤 賢治, 安藤(小島) 寛子
    関西病虫害研究会報
    2019年 61 巻 61-68
    発行日: 2019/05/31
    公開日: 2019/09/01
    ジャーナル フリー

    愛知県長久手市内のイチゴほ場で採取したナミハダニ黄緑型の雌成虫に対し,明期開始2時間後処理区,明期開始後10時間後処理区,および全暗条件での暗期処理区として,異なる時刻での処理による各殺ダニ剤の感受性の比較を行った。

    その結果,エマメクチン安息香酸乳剤,ミルベメクチン乳剤,還元澱粉糖化物液剤,アセキノシルフロアブルでの死虫率が明期開始後2時間処理区で他の2処理区に比べて低い傾向が見られた。一方,シエノピラフェンフロアブル,シフルメトフェンフロアブルでは死虫率が明期開始後2時間処理区で他の2処理区に比べて高い傾向にあった。ビフェナゼートフロアブル,硫黄については,各処理区間で差は無かった。なお,全ての処理薬剤において明期開始後10時間処理区と暗期処理区との間で死虫率の差は明瞭ではなかった。

    また,愛知県蒲郡市内のイチゴほ場で採取したナミハダニ黄緑型の卵に対し,気門封鎖型農薬を中心に処理したところ,高度精製マシン油乳剤,マシン油乳剤が大きく孵化を阻害した。次いで,なたね油乳剤,脂肪酸グリセリド乳剤,調合油乳剤に孵化阻害効果が認められたが,プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル乳剤,ヒドロキシプロピルデンプン液剤では,孵化阻害効果はほとんど認められず,化学合成農薬であるエトキサゾールフロアブルは感受性の低下が疑われた。

  • 堀川 英則, 杉原 巧祐, 中根 基貴, 中村 遼太朗, 石川 博司, 上林 義幸, 松崎 聖史
    樹木医学研究
    2023年 27 巻 1 号 23-32
    発行日: 2023/01/31
    公開日: 2024/12/13
    ジャーナル フリー

    イチジク品種 ‘桝井ドーフィン’ と ‘サマーレッド’ におけるアザミウマ類による果実被害の発生状況と果実の形態について調査した.2018年から2021年までの収穫期(8~10月)および収穫期前未熟果(6~7月)におけるアザミウマ類による被害の割合は, ‘サマーレッド’が ‘桝井ドーフィン’ よりも少なかった.また,収穫期前の未熟果において, ‘桝井ドーフィン’ は ‘サマーレッド’ よりも果実内部に空洞を有する果実の割合が多い傾向であった.果頂部(ハト目)の開口の有無を目的変数に空洞径を説明変数としたロジスティック回帰分析の結果,両品種とも果実内部の空洞径の大きさが果頂部の開口率に有意に影響していた.そして,収穫期前の未熟果におけるアザミウマ類の被害について,決定木による機械学習的分類を行ったところ,新梢の下から7から9段目にかけて着果した果実において,内部に空洞を有する,あるいは果頂部が開口している場合,被害を受けやすいことがわかった.

  • 堀川 英則, 田中 はるか, 石井 直樹, 石原 元浩
    関西病虫害研究会報
    2025年 67 巻 63-72
    発行日: 2025/06/01
    公開日: 2025/06/01
    ジャーナル フリー

    施設栽培のキクに対するアザミウマ類の防除利用の可能性を検討するため,2021年秋作と2022年夏作にかけて,ハウス内の夜間電照と合わせて赤色LED光の日中電照を実施した。

    その結果,日中電照しない処理区と比較して,キク植物体上で日中電照した処理区は,アザミウマ類の寄生密度をやや低下させるるとともに,被害葉数を低減した。また,併せて実施したサイド際での日中電照した処理区については,アザミウマ類の寄生密度を低下させるとともに,被害葉数をやや低減させる効果が認められた。黄色粘着板による施設内外でのアザミウマ類の成虫の誘殺調査から,両処理区とも,日中電照が施設外からの施設内への侵入抑制効果があったものと推測された。

    一方,キク植物体上で日中電照した処理区は,キク品種“岩の白扇”の開花を大幅に遅延させることが明らかとなったため,使用場面に関して注意が必要であり,今後の試験により検討を行っていく。

  • 伊藤 涼太朗, 長谷川 知子, 藤森 真一郎, 花崎 直太
    土木学会論文集G(環境)
    2021年 77 巻 5 号 I_191-I_196
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/23
    ジャーナル フリー

     今世紀末までに産業革命前からの地球の平均気温上昇を2℃未満に抑えるいわゆる2℃目標を達成する場合、世界の総エネルギー供給量の約20~30%をバイオマスエネルギーで賄うことが示されてきた。しかし、大規模なバイオマスエネルギーによる副次的な環境への影響、特に水資源や窒素肥料への影響はまだ十分に評価されていない。そこで、本稿では世界を対象としバイオマスエネルギー生産に伴う環境影響として潜在的な窒素肥料必要量と水消費量を明らかにした。2℃目標達成に必要なバイオマスエネルギーの生産にともなう潜在的な窒素肥料必要量は灌漑ありのミスカンサスの場合、9TgN/年となることが示された。一方、灌漑を行うことによる水消費量は392㎦/年増加する結果となり、2℃目標達成と水資源や窒素等の問題を同時に考慮する必要性が示唆された。

feedback
Top