筆者は、これまで三次元CGアプリケーションを用いて
図法幾何学
の問題を解くことから初め, コンピュータが作り出す仮想空間の図学における可能性について研究してきた.同じ仮想空間を実現するとはいっても, これまでは自由度の高い三次元CGに留まっており, 三次元CADという拘束の強いアプリケーションを避けてきた傾向があった.ところで、歴史的に
図法幾何学
は, ものつくりと密接な関係を保ちながら教育・研究が行われてきたと考えられる.そこで, 現代のものつくりツールとして発展している三次元CADアプリケーションを対象に
図法幾何学
との関係について, 特に, 従来のツールである三角定規とコンパスを絡めて考察した.
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